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461. わくわく開封ダンボール


先日PanasonicのDVDレコーダーを購入しました。

開封しようと箱を見ると、天面に「箱のあけ方」というイラストが。また箱の側面には切り込みが入っており、「1.押す、2.はがす」と手順も書いてあります。

箱の天面
箱の側面

指示にしたがって白点の位置を押してみると、切り込み部分がへこみ、隙間に指をかけて簡単にテープをはがすことができました。

1.押す
2.はがす

普段、ダンボールを開封するときは、テープのはがし始めに手間取ったり、カッターやはさみなどの道具が必要となることもしばしばです。このような工夫のおかげで、新しいレコーダーを買ったわくわく気分が後押しされ、たいへん気分良く開封することができました。しかも、ダンボールとテープを簡単に分離でき、リサイクルにも効果的です。

たかが開封、されど開封。細かい配慮に感心しました。

460. 鏡越しの鉢合わせ ~バツの悪さを回避します~


その日、仕事帰りに同僚と一杯やったあと電車に揺られていたのですが、ついついお酒が進んだこともあり、電車を降りると一目散に駅のトイレに駆け込みました。

用を足し、手を洗おうと洗面所に立って、ほどよく染まった自分の赤ら顔を眺めたとき、おやっと思いました。

妙に、隣の洗面台にいる人の存在感が薄いのです。

そのトイレに洗面台は2台あり、私が片方の前に立ったとき、隣の洗面台には人がいました。それなのに鏡越しに目が合うこともなければ、視線を感じることもありません。不思議に思い、本来であれば隣の人が映っているであろう辺りを見ると、そこだけ鏡が曇りガラス状になっています。 

鏡の一部分が曇りガラス状になっている

これが存在感を和らげるトリックでした。鏡の一部を曇りガラス状にすることで映り込みを抑えるので、2人がそれぞれの洗面台の前に同時に立っても、鏡を通して目に入るのは自身の姿だけなのです。

駅のトイレは公共の場とはいえ、鏡に向かうその瞬間はプライベートな時間とも言えます。他人と必要以上に目を合わせたくない、けれど隣に人がいるとなにかと気になったり、意識するつもりはなくてもついチラっと目をやりたくなるものです。

「うっかり目が合って思わず目を逸らす」というバツの悪い思いをせずにすむことは、実はとてもありがたいことかもしれません。 

459. コンセント激戦区に投じた一手


世界を巻き込んでの次世代DVD戦争。もちろん、私はBlu-rayもHD DVDも所有しておりませんが、TVやHDDレコーダーあるいは、流行のゲーム機などによるコンセントの争奪戦は、掃除機をも巻き込んで拡大の一途を辿っております。

掃除機でもかけようとコンセントを拝借しようものなら、うっかりビデオデッキの電源ケーブルを抜いてしまったり。すぐに差し直したところで、ビデオデッキはむなしく00:00を刻みます。

そんなコンセント激戦区にピッタリなステキグッズを見つけました。ケーブルを色分けで識別できる『CABLE-ID』という商品です。 

何となく機器をイメージする色にしています
マジックで接続機器の名前も書いておけます

似たような商品で、ケーブルにぶら下げておけるタグのようなものや、コンセントの差込口に機器の名前を書いておける電源タップなどもありますが、『CABLE-ID』は直接ケーブルに巻き付けることができるので、外れてしまったりすることもなく、導入後もコンセントや電源タップの差込口を選びません。

ちなみに、会社のコンセント激戦区はこんな感じです。 

これも機器の色と対応している

低コストで『CABLE-ID』と同じ効果があります。こっそり工夫してくれた人、ありがとうございます。

458. ノーの言い方2通り?~答えづらいダイアログボックス~


インターネットを使っていると、さまざまなウェブサイトでログインを求められますよね。私が最近買ったパソコンには、各サイトのログイン情報を保存でき、次回訪れたときに自動的に入力してくれる認証機能が標準でついてきました。とても助かる機能なのですが少し不親切な点もあります。次の写真は、初めて訪れるサイトでログイン情報を保存するかを聞いてくるダイアログボックスです。

不明快なダイアログボックス

ログイン情報を保存したい場合はそのまま「はい」を選べばいいのですが、保存したくない場合にあなたなら「いいえ」と「しない」のどちらを選びますか?何度か試したところ、次のようなことがわかりました。

  • 「いいえ」:今回はとりあえず保存しないが、次回また保存するか聞かれる(一時的な拒否)
  • 「しない」:これからずっとこのサイトでは保存しない(永続的な拒否)

一時的か永続的かの違いで、確かにどちらも「保存しない」ことにはなっています。しかし現在のボタン名称では、その違いを理解するのは少し無理がありそうです。

他の認証機能はどうかなと興味を持ち、ちょっと調べてみました。次の写真はウェブブラウザ「Firefox」についている同じ機能のダイアログボックスです。 

明快なダイアログボックス

比較してみると、文言は前者に比べずっと明快な表現になっており、機能内容の違いも明確です。ボタンの名称としては前者ほどのシンプルさはありませんが、微妙な意味の違いを正確に伝えたい場合は、丁寧な説明にするべきだと感じました。

<関連する過去の日記>

●147. 同じような文言のボタンが3つも!?:http://usability.ueyesdesign.co.jp/diary/147.html 

457. 気づきやすい旧トップページへのリンク


仕事で外出する時のことです。もうすぐ出発しなければ間に合わないのですが、打ち合わせ資料や、報告書を急いで準備していました。念のため電車の乗り換え案内を印刷しておこうとして、いつも利用しているWebサイトにアクセスしました。
「あ!リニューアルされている…!」

リニューアル後のトップページ

リニューアル後のトップページは従来とレイアウトや入力方法も変わっており、戸惑ってしまいました。「なんでこんな時間がない時に…」と悔しがっていたのですが、画面上部に旧トップページへのリンクが用意されていることに気づきました。リンクをクリックすると、従来の慣れ親しんだトップページにアクセスすることができました。

リニューアル前のトップページ

実は、先ほどのリンクは目に付きやすくなるように工夫がされています。リニューアル前のトップページはオレンジが基調色になっており、オレンジ色のイメージがありました。「前のページはどこに行ったんだ~?」と探している人に対して、イメージとして記憶している色をリンクに使用することで関連性を高くしています。また、リニューアル後のトップページの背景色とのコントラストも高く目に入りやすいです。

急いでいる状況においては、新たに使い方を覚える時間と労力が非常にわずらわしく感じます。すぐに出かけなければいけなかった私には、リニューアル後の対応策が非常に効果的でした。おかげで、必要以上に戸惑うことなく乗り換え案内を印刷し、出かけることができました。

参考:ジョルダン株式会社(乗り換え案内ページ)
http://www.jorudan.co.jp/ 

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