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782. Suicaが見分けられないApple Pay

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Apple Payネタが続いてすみませんが、もう一発。Apple Payではデポジットも無しでSuicaを複数枚使い分けられるので、業務用とプライベート用を作ってみました。Suicaアプリ上ではそれぞれの(仮想)Suicaに対して名前をつけることができました。そのまんま「業務用」と「プライベート用」とつけておきました。漢字で揃えるより字面が似てない方がサッと見分けられるかなという狙いも。

Suicaアプリ画面

写真1. Suicaアプリでの個別カード画面。「業務用」というユーザが自由につけた名前で見分けられる。

ところがぎっちょん!決済時に実際に利用するカードを選ぶApplePay側の画面(Walletアプリやロック画面で呼び出した時)ではその名前が出ないではないですか…

Apple Pay カード選択画面

写真2. Walletアプリでカードを選ぶ画面。二枚のSuicaは全く見た目が同じでどっちがどっちなのか…

写真3. 上記から1枚を選んだ状態。「My Suica」という謎呼称が出現(2枚とも共通)。

写真3. 上記から1枚を選んだ状態。「My Suica」という謎呼称が出現(2枚とも共通)。

どんなに目をこらしても業務用とプライベートを見分ける術はありません。残高とか利用履歴で見分けるしかない。「8枚まで作れます」ってアピールしてる割に、それを見分ける手段がなにも提供されていないなんて、、、

厳密には右下のiボタンを押すと詳細画面になり、更に下の方までスクロールするとカード番号の下4桁が表示されています。それぞれのカードの下4桁を憶えてないとですが…。左のSuicaマークからSuicaアプリの遷移して写真1の状態にはなるものの、選んでいたカードが選択された状態になるわけでないらしく、かえって紛らわしい状態。あとは写真2での並びが一応登録順っぽいんですが、本当にそうなのか、いつのまにか変わったりしないか不明です(というかこの並びを自分で変えられない点もかなり不満です)。

さらに写真3で「JR東日本から」というところに「My Suica」という見覚えのない呼び方が出てきますが、これは二枚ともこうなので見分ける役には立ちません。「JR東日本から」来てるメッセージなら、Suicaアプリで設定した名称使ってくれよ、、といいたいところです。

これはAppleとJR東日本のどちらが悪いんでしょうね。そもそもApple Payの仕様に(クレジットカードも含め)ユーザが名前をつけられるという選択肢を用意していないぽいという点ではAppleがユーザニーズを捉え切れてない気がします(というかわかってても大胆に切り落とすのがAppleウェイですね)。一方で、クレジットカードの様々なフェイスデザインが画面上の表示にある程度反映されている点をみると、おそらくカード発行会社がきちんと番号毎に画像を用意すればApple Pay上でも反映される仕組みになってるはずです(これはカード会社によってもスタンスがまちまちで、三井住友は比較的きちんと同じデザインで取り込まれる一方、イオンカードやOricoカードは汎用のデザインで表示されるようです)。ということはJR東日本がその気になれば色違いだったり東京駅デザインだったりするカード画像は用意できたんじゃないかと想像されます。そして仮想SuicaはiPhone上で発行もできるので、そこはユーザが選べてもいいんじゃないかとか。

ともあれ両社結託して将来のバージョンアップで改善されるといいなと思います。AppleWatchのような小さな画面でも見分けられるようにと思えば、Suicaカードの色とかが変えられるといいんじゃないでしょうかね。ブランディング戦略とかの絡みもあるんでしょうけど…

781. 老眼の父、iPhone更新時の強制ウィザードにハマる

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iPhoneの画面。Apple Payの説明画面。私のところには実家で離れて暮らす家族から定期的にITトラブル相談が届きます。今回のそんな一件についてなのですが、なかなかにトリッキーで困ってしまったのでご紹介。

今回の相談主は父で、iPhoneが見慣れる画面になって使えなくなったというもの。まぁよくあるやつです(笑)。しかし今回は根深い。ホームボタンを押しても再起動してもダメとのこと。ラチがあかないのでiPadで写真を撮って送ってもらうとこの画面でした。これはiOS10.1から対応したApple Payの設定画面ですね。父のiPhoneは6なのでNFCによる店頭決済は非対応なんですが、オンライン決済には使えるので登録機能自体はあるわけです。しかし通常は「Wallet」アプリから登録画面を呼び出さなければこの画面は出ないはず。わざわざそんな探索的な操作をするとは思えません。そこでピンと来ました。おそらく父はiPhoneのOSを今日更新したのでしょう。最近のiOSではメジャー更新後の初回起動で様々な初期設定が走ります。その日の最初のメールは「iCloudのパスワードってなんだっけ?」でした。ちなみに「もしかして今日ソフトウェアアップデートした?」などと返信しても、こういう時のシニアは状況説明に必死で、こちらから聞いたことにはなかなか返事がありません…しかしまぁ間違いないでしょう。確かにこの初期ウィザードの間はホーム画面に戻れませんし、再起動しても同じところから始まるでしょう。

おかしいのは、いくら新サービス推しのAppleでもクレジットカードの登録を強制まではしないはずという点です。私としてもApple Payのなんたるかすらわかってない父にクレジットカード登録まではさせたくありません。どこかでスキップなりキャンセルなりできるはず。しかし送ってもらった写真には見当たらず。「次へ」に進めばカードを撮影する画面になるし、そこで「キャンセル」すればここに戻ってくる。この二画面から逃れられないようなのです。そんなわけはないと思いつつも、手元のiPhoneで同じ画面を出すには初期化するしかありません。ちなみにWalletアプリからカード追加画面を呼び出した場合、これと同じレイアウトなんですが左上にちゃんと「キャンセル」があります(写真2枚目)。私のはiPhone7 PlusなのでSuicaに対応してあり「Suicaや」の表記が追加されており芸が細かいなと関心しますが、基本的に同じ画面です。こちらでは「キャンセル」できるのに、なぜか父の画面ではそれがないわけです。img_8879

父は「明日ショップにもってかないとダメか?電話すらできないから困る」と不安げ。

さて、ここまで長文にお付き合いくださった方、この話のオチは推理できましたでしょうか?

私は結局写真だけでは答えがわかりませんでした。iPadでFacetime(ビデオ通話)してもらい、ありこち触っている様子を映してもらってる間に、ふとした弾みで判明しました。

答えは「スクロールするとスキップのリンクが出る」でした。正確に覚えてませんが「カードの登録はしない」的なテキストリンクだった気がします。たまたま父がこの画面を触った時に画面が少しだけ動いて、スクロールできることに気付きました。ご存じの通り、iOSではスクロール中以外はスクロールバーが出ない為、静止した画面をいくら睨んでもスクロール可能であることを示す視覚的手がかり(シグニファイア)が皆無なのです。

そしてもうひとつのトラップは、老眼で小さな文字が読みづらい父がOS設定の「アクセシビリティ」機能でテキストサイズを大きくしていたことです。上下2つの写真を見比べてもらうと、下の写真の最下部にある小さな注意書きが、上の写真ではドカンと大きくなっています。この結果、上記のスキップの為の選択肢が画面外に追い出されてしまい気付けなくなったのです。偶然にも「Apple Payとプライバシーについて…」まできっちり画面に収まっているのがなんとも皮肉です。

Appleの開発ツールには、こうした様々な画面サイズや文字サイズの変化にも柔軟に追従し開発者の手間を軽減する為のAuto Layoutという仕組みが備わっています。この部品な常に右端からこれだけの距離、この部品はこの部品の隣に置く、この部品は画面幅に伴って幅を変えるが最低でもこれだけは確保する、など様々な条件を指定しておけるのです(まぁこれはこれで開発者にとっては結構大変なんですけど…)。Appleのこの画面設計を担当した人は、もうひとがんばりして、重要なスキップボタンを常に画面内に収まる様にしておくべきだったのかも知れません。

 

780. Apple Payを取り巻くシグニファイアと感度

[info]

ついに日本でもiPhone(とAppleWatch)を使った電子マネーシステムApple Payが開始されました。日本ではSuica、iD、QUICPayという既存の電子マネープラットフォームに相乗りする形でのサービスインとなり、それらに対応していたかなりの数の既存店でサービス導入当初から利用可能となりました。

早速試した人達の声を聞いていると、「いままでのおサイフケータイより感度が良い。タッチしなくても読み取られる。」という評価と「かざしても全然認識しない。諦めて現金で払った。」的な評価で真っ二つな印象です。個人的には前者の感想で、正しく使えば従来のおサイフカードやカード式電子マネーよりも明らかに感度が高く、リーダーにタッチしなくても、数cm以上離して”かざす”だけで認識されると思います。ではなぜ後者の様な声も一定数聞かれるのでしょう?個体不良というには数が多い気がします。

ひとつにはカード選択や指紋認証のといった操作手順がよくわからず混乱しているというのがあるようです。特に一部のコンビニレジでは都合2回かざす必要があったりとややこしいことになっています。

そしてもう一つ大きいのはiPhone7/PlusのNFCアンテナの位置に起因している気がします。フィチャーフォンやAndroidのおサイフケータイ対応機種では必ず背面にアンテナがあり、スイートスポット(一番感度が高い部分)にFelicaのロゴがプリントされていました。ユーザがこれを目安にリーダーに当てれば良かったわけです。カード型の場合は当然リーダーの中心とカードの中心をあわせるように密着させます。基本的に平らな面同士をピタっとあわせるようにあてるのが習わしだったわけです。アフォーダンスとしてもそれが最も自然に感じられます。ところがiPhone 7/Plusでは事情がかわりました。目安となるFelicaのロゴがプリントされていない上、アンテナが本体上面(上辺)辺りに搭載されたのです。下記の写真はApple公式サイトにある利用シーンを紹介した動画の切り抜きです。

iPhoneを改札にあてている写真

iPhoneの背面ではなく先端側を少し角度をつけて向けていますね。これが公式の正しい使い方だと言えます。実際にこの向きでかざすと従来よりも離れた位置からでも読み取ってくれます。逆にこの事を知らないユーザが背面をペタっとあたるようにタッチすると、本来の設計通りの感度が得られず認識できなかったりするようです。皮肉なことに「しっかりタッチ」という電鉄会社の指示書き(後付けテプラ?)もこの写真にはしっかり写っています。認識しなかった人がこれをみてさらにしっかり当てようとして深みにハマってしまうことも想像に難くありません。今後こうした注意書きもiPhone利用者向けに改善されていくんでしょうかね。複数カード登録時の操作も含め、Apple、電鉄会社、そして対応店舗での啓蒙活動が重要となりそうです。実際、コンビニチェーン各社など、Apple Pay利用時の注意書きを書いたポップなどがレジ周りに掲示されつつあるようです。

皆さんももしiPhoneのApple Pay店頭決済時の感度が悪いなとお感じでしたら、是非この公式のかざしかたを試してみてください。

 

756. 転がりすぎるApple Pencilには鉛筆グリップを

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Apple IPad Pro用のペンデバイスApple Pencilを入手しました。久しぶりのApple製スタイラスペン製品で感慨深いですね。ユーザーテストの記録用に様々なタブレット製品を試してきた中で、本製品の書き味はトップクラスだと言えます。同時に本体側がここまで大きくてかつ薄く軽いものはなかなか無かったので、喜ばしい限りです。

ただ一点Appleらしい難点があります。Apple Pencilはスリムでスタイリッシュな形状故に転がります。断面は真円なのでちょっと机の上に置こうものならコロコロと転がり出します。一般に鉛筆はこうして勝手に転がらない様、またしっかりと握れるよう六角形や三角形など3の倍数の多角形をしています。ただし色鉛筆については様々な持ち方をする為、丸型が多いようです(参考:えんぴつの豆知識 | 三菱鉛筆株式会社)。Apple Pencilは角度も検出するなど画材としての”鉛筆”を意識してるから丸くなっているとも考えられます。それならそれでペンクリップでもついていればバッグの中でポケットに刺しておきやすくなったりして利便性も上がる上に転がりも防止できたろうにと思うのですが、そういう細やかな使い勝手よりはデザインがスタイリッシュであることを優先するのがAppleらしいなと。

ともあれ不便で仕方ないので、ネットの情報を参考に鉛筆用のグリップをとりつけてみました。画材というよりは筆記具として文字をゴリゴリ書くにはこの方がしっかりホールドすることができ、書き続けても疲労が少ないように思います。素のApple Pencilはツルツルしていて無駄に強く握って疲れる感じがしたのです。書き味が改善した上に、机の上に放り出しても勝手に転がって机から落ちたりはせず鉛筆としてのユーザビリティが大きく向上しました。もうこれApple Storeで売ったらどうでしょうね…

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750. アナログの良さを打ち消すデジタルツール 〜Akerunスマートロック〜

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昨今、スマートフォンで玄関のドアロックを開閉できるスマートロックというジャンルの製品が国内外でチラホラ登場しています。新しいモノ好きの我が家でも早速導入してみました。

写真はAkerunという製品を自宅ドアのサムターンの上に取り付けたところです。中にモーターが入っており、スマートフォンアプリから操作するとサムターンを90度回転させ鍵を開け閉めしてくれます。また家の内側から閉めるのにいちいちスマートフォンを取り出すのは面倒なので、この本体の下部をタッチ(といってもちょっと強く押し込まないとなんですが…)しても開閉できます。大変未来的でワクワクしますね。やや厚ぼったいですが概観もスッキリしていてオシャレです。
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が、しかし実際に使ってみると結構困ったことになります。見た目で今鍵がかかっているかどうか判断できないんです。例えば夜寝る前にちゃんと鍵がかかっているか遠目にチラ見してたのが、わざわざ側に寄ってドアを開けてみないとわかりません。試しにタッチしてみてもし締まってたら(トグル動作なので)開いてしまい、もういちどかけ直さないとならないのです!

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こちらの写真の右はQrioという別のメーカーのスマートロックです(物好きなので両方買いました…)。こちらはサムターンの上にハンドルがついており、見た目に施錠状態がはっきりわかりますし、直接操作することもできます。デザインはAkerunの方が洒落ているかも知れませんが実用性、特にスマートロックとしての機能性以外の部分が大違いですね。Qrioの方がアナログの良さを残したままデジタルの価値を付加していると思います(アナログとデジタルの定義は深くツッコまないでください)。

ただ、Qrioもアプリがイケてない部分があって、トータルの出来映えはどっちもどっちなんですよねぇ…一部のガジェット好き向けの製品から広く一般に薦められるようになるまでにはもう少しブラッシュアップが必要なジャンルのようです。

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