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652. 酔っぱらっていても大丈夫!~下駄箱の鍵~


先日、居酒屋で友人とお酒を飲んでいたのですが、そこの下駄箱の鍵が変わっていました。

鈴つきの鍵

とても大きな鈴がついています。

座敷がある居酒屋では、大きな木の鍵の下駄箱をよく見かけますが、このように鍵に鈴がついているものは、初めて見ました。

私はお酒を飲んでいると、鍵をどこにやったかなんて忘れがちで、お店を出る直前に仲間や店員さんを巻き込んでの騒動になったこともありました。そのときはテーブルの下に落としていたんですが、照明が暗めの居酒屋では探すのは大変なんですよね・・・。

鈴がついているこの鍵だったら、落としたときには音で気づくことができるし、もし鞄や上着の中にしまっていたとしても、揺らしてみれば、音が鍵のありかを探す手がりになります。

せっかく楽しく飲んでいても、お店を出るときに「下駄箱から靴が出せない!」ってことになると、気分が冷めてしまいます。
酔っぱらって判断力が落ちている人にも鍵探しに手間取らせない、居酒屋という環境に合った良い工夫ですね。

651. 持ち手つき? お弁当用冷凍食品の小分けトレイ


私は、忙しい朝でもお弁当を用意して出かけています。そんな時に活躍するのが、必要な分だけ切り分けて電子レンジでチンするだけでよい、冷凍食品です。

ただ、切り分けた小分けのトレイですが、温めるとふにゃりと柔らかくなってしまいます。そのため、レンジから取り出す時に熱くなったおかずが直接手に触れやすくなり、以前から気になっていました。しかもその時、手におかずの油やソースがついてしまい、ただでさえ時間が惜しいのに手を洗う手間も増えてしまうのです。

柔らかくなったトレ

今回見つけたお弁当用のハンバーグのトレイでは、角が持ち手のようになっています。
そこを持てばレンジから安全に手を汚さず取り出すことができました。

持ち手のついたトレイ

けれど、この持ち手のようなものは6個入りのうち、真ん中の2つにしかついていません。4隅のトレイは、縁に指を当てられる大きさがあるとはいえ、真ん中の2つのトレイと比べれば、持ちやすさには差を感じます。どうして違いがあるのかと、その時思いました。

小分けトレイ

気になったのでメーカーに問い合わせたところ、トレイ自体の強度の関係上このような形状になり、偶然持ち手として使えるようになっていたようです。

このようにパッケージを考えた人の意図とユーザーの使い方が異なることってありますよね。実際にものを使うシーンで、まだまだ気づいていない使いやすさのヒントがいっぱいあるのかもしれません。

たまたまではあったのですが、私が持ち手だと思ったトレイの部品が、全てのトレイにつくと、もっと使いやすくなるのになぁと思います。

650. その場でサイズ確認できるマスクのパッケージ


新型インフルエンザの記憶も新しい今日この頃。いまさらになって風邪をひいてしまいました。せきがひどいもののインフルエンザではないようなので、のうのうと暮らしていましたが、先輩から「せきが出るならマスクをつけなさい!」と注意をされてしまいました。確かに会社内でゴホゴホせきをしているのはマナー違反だと思い、使い捨てマスクを購入することにしました。

早速近所のドラッグストアのマスク売り場に行ってみて、なんとなく取り上げてみた商品のパッケージの裏面にこんな表記がありました。

パッケージにサイズの測り方が載っています

「なるほど」と、パッケージに記載されている通りにその場でサイズを測ってみました。どうやら私は小さめサイズが適しているようです。

パッケージ脇のメジャーでサイズを確認!

…私、顔大きいのにどうかしら?と疑いつつも小さめサイズを購入し、いざ装着してみると、意外にもピッタリフィット!思ったよりマスクの伸縮性があるのがいいのかも。それとも私の鼻が低いだけかしら…。もしもこのメジャーがなかったら、ふつうサイズを購入していたと思うのですが、ふつうサイズだと私は鼻の辺りが少しゆるくなりそう…。

マスクのような衛生用品は、開封後の返品はできませんし、試着サンプルを設置するのも難しいものですから、このようにパッケージを開封せずにサイズの目安確認ができると、購入時の失敗も少なくなりそうですね。
ただし、インフルエンザの飛沫感染や接触感染への注意が呼びかけられる中、不特定多数の人が触れるであろうパッケージに衛生面の不安を感じる人もいるかもしれません。実際、風邪ひきの私もお店に行っているわけですし。やっぱり、家に帰ったらきちんと手を洗うことは大事ですね…。今度からは風邪をひくまえに予防を心がけたいと思います。

649. サロンパス「介の字貼り」の効き目


肩こりとは無縁の私とは対照的に、私の父親は体のあちこちが“こる”ようで、昔からサロンパスを貼ってあげていました。

“こり”の味方、サロンパス

首の後ろや背中といった、本人が自分では貼りにくい部分が私の受け持ちです。背中越しのためか、父親からの指示はいつも大ざっぱで、サロンパスを手にした私が「ここらへん?」「あと何枚?」などと貼る位置や枚数を何度も確認していたことを覚えています。こっている本人にとっては「早く貼って」という気持ちでしょうが、どこに貼ればいいのかわからない私としては目標が定まり切らず、まごまごしてしまうのです。そんなことを繰り返すうちに、サロンパスを渡されるとつい構えてしまうようになっていました。

それから数年後・・

新郎新婦が初めての共同作業を行うCMでお馴染みの「介の字貼り(すけのじばり)」が、サロンパスを貼るときの苦手意識を払拭してくれました。

「介」の字に貼るから「介の字貼り」

というのも、「介の字貼り」の登場以来、それが一つの貼り方の目安となったからです。
なにやら、首、肩、背中は僧帽筋(そうぼうきん)という一つの筋肉で繋がり、互いに影響し合っているため、こりをほぐすにはこの3箇所に貼るのがよいらしく、そのことを、誰もがイメージしやすい「介」という字になぞらえて表現したのでしょうね。
おかげで、要領のわからない私のような人でも、目安をもとに細かな要望にも対応しやすくなりました。一方、貼ってもらう側にとっても、背中にうんと手を伸ばして指示しなくてもよくなり、ずいぶん説明が楽になったようです。

商品のネーミングがその用途や機能を説明する例は見られますが、貼る側と貼られる側の意思疎通を円滑にしたというところに、「介の字貼り」というネーミングの効果が凝縮されているのでしょう。ネーミング一つで、意識や使い勝手まで変えてしまうことに、言葉の持つ奥深さを感じました。

《参考》

「介の字貼り」効果
http://www.salonpas.jp/pc/campaign/explanation.html

648. ちょっと置けるのが便利!カウンターの“L字”


雨降りの日に、処方せん薬局へ薬をもらいに行きました。傘を持ったまま会計をするのは、両手が塞がって大変です。スムーズに薬をもらうために、まずはカウンター手前の台にカバンを置き、さて傘もどこかに掛けようと思ったら、カバンを置いた台の端、いいところに切れ込みがあるではありませんか。台の切れ込みに自然と導かれて、さっそく傘を入れました。

台の端にあった切れ込みに傘を入れました

会計を済ませ、「この切れ込み、傘を掛けておくのにちょうどいいですね」と薬剤師さんに話しかけると、「そうですね。あとはステッキを掛ける方もいらっしゃいますね。高齢の方とか、床に落とすと拾うのが大変な方もいらっしゃるので」と話してくださいました。最近薬局を改装されたそうで、台に施した切れ込みは改装時の工夫の一つだそうです。

そう伺って、この切れ込みがなぜ“L字”なのかをふと考えました。仮に単なる“直線”であっても、傘やステッキをカウンター側に立て掛けておくことはできます。そこを“直線”ではなく“L字”にしているのは、“直線”にただ立て掛けるよりも、“L字”に引っ掛けさせることでより確実に倒れるのを防ぐためではないでしょうか。“L字”だと出し入れが手間だという見方もできますが、薬剤師さんのお話を思い返しても、床に落としたものを拾うよりは少ない労力で済みそうです。

また、これは私の想像ですが、台の切れ込みが“直線”だと「なんだ?このへこみ。もしかして欠けてる?」と思ってしまいそうなところを、切れ込みが “L字”だと、そこに“傘やステッキ置き場”という意図があることがさりげなく伝わるように思います。私が切れ込みを見て「傘を入れよう」と思った理由は、その意図をキャッチしたからではないかと思います。…少し“L字”に軍配をあげすぎでしょうか。

ともあれ、「これなら会計中に傘やステッキが倒れて、慌てることも少なくなりそうだ」と薬局の配慮に感心して帰ってきました。

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