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657. 高額請求にビックリ!?~不親切な明細書~


最近、イー・モバイルのデータ通信サービスに加入しました。専用携帯端末を使って、外出先からでもインターネットに接続できるサービスです。データ通信料が定額なので、いくら使っても一定額を支払うだけで安心だと思い、快適なインターネット生活を送っていました。しかし、専用Webサイトで請求金額を照会できるため、少し不安だったので確認してみました。

すると…

請求情報の照会画面

「な、な、なぁなぁじゅうまんいぇん!!!???」

ビックリしました。焦りました。このまま何ヶ月間、私はプロバイダにお金を返済する為だけに働かなければならないのかと、真剣に悩みました。画面を丹念に探しても、定額サービスの金額は一向に見つかりません。

しかし、よくよく画面を見ると、

ただし書き

注意書きがありました。この注意書きをよく読むと、実はこの金額、単純に通信の量(パケット数)に応じて一律に計算された金額だったのです。つまり、定額サービスに入っている私にとって、実際に請求される金額ではなかったのです。請求情報画面を閲覧する殆どのユーザは、支払わなければならない金額を確認する意図のもと、この画面を開いていると考えられます。しかも、サービスを導入した初期に「本当に定額なのかな?」「ちゃんと定額になっているのかな?」という不安を抱きながら訪れるユーザの可能性が高いと考えられます。「金額を確認する」という明確な意図を持ったユーザにとって、ページ上部に配置され赤字で注意書きが記載されていても、先に金額がある場所へ意識が向いてしまいます。そのようなユーザにとって、しっかりと実際に請求される金額を表記しなければ、不親切になってしまいます。

同じような経験をしたユーザが多かったのでしょう、この日記執筆するにあたり再度このサイトを訪れたところ、請求される金額がしっかり記載されていました!ちゃんとユーザの気持ちを反映して、設計を改善する姿勢は共感しました。

現在の画面

656. これも使える?凹みのあるボタン電池のパッケージ


先日、腕時計が動かなくなったので裏蓋を外すと、LR44というボタン電池が入っていました。ボタン電池の品番は覚えにくく、サイズも分かりにくいため、古い電池を片手に家電量販店に出掛けました。すると、『SR44』という表記で電池サイズと同じ凹みのある、変わったパッケージを発見しました。

SR44のパッケージ(写真=左) パッケージの凹み(写真=右)

興味本位でその凹みに古い電池をはめてみるとピッタリでした。「あれっLR44じゃなくても、SR44でもいいのかな?」という発見と同時に、本当に大丈夫かと半信半疑に。そこでよくパッケージを見ると、『LR44機器に使えて2倍長持ち』と書かれていたので、安心して購入することができました。

乾電池の場合、同じ単3でもマンガンとアルカリのように性能が異なるものがあります。ボタン電池も同様、“普通のLR44”と、“高性能の SR44”のように、同じサイズでも異なる品番のものが存在することを初めて知りました。メーカに問い合わせると、以前から私のように「この電池も使えるのですか」という問い合わせが多く寄せられるため、このようなパッケージを開発したそうです。

私もこのパッケージを見つけていなかったら、不安でSR44ではなく、LR44を購入していたでしょう。
このパッケージは、ボタン電池の互換性について知らないユーザにとって大変有効だなと思いました。おかげさまで腕時計も長持ちしそうです。

655. 親切なようで不親切なマクドナルドの「除きました」シール


私はマクドナルドでハンバーガーを注文する際、苦手なピクルスを抜いてもらうようお願いをします。注文したハンバーガーは下の写真のような状態で提供されます。

包装に貼られている「Made for You」のシール

通常は包装紙のみですが、トッピングが除かれている商品にはこのシールが貼られます。ちなみに、シール下部にあるアルファベットは各トッピングの頭文字で、
M=マスタード、K=ケチャップ、P=ピクルス、O=オニオン、S=ソース、C=チーズ、L=レタスを示していて、ピクルス以外にもこれらのトッピングを抜くことができるそうです。

シールがあることで、トッピング抜きの商品と通常の商品との見分けはできますが、これで本当に安心して食べることができるでしょうか?たしかに判別はできますが、何のトッピングが除かれているのかまではわかりません。実際、写真のハンバーガーもシールだけではピクルス抜きがどうかはわからないので、中身を確認したくなります。また、ピクルス抜きのハンバーガーとマスタード抜きのハンバーガーを同時に注文したときにはどう判別しているか気になります。そこで近くのお店で聞いたところ、その場合はシールのアルファベットにチェックをつけて判別しているそうです。

このシールは店員さんの運用上、工夫されていることはわかりましたが、それなら1つ注文したときでも該当するアルファベットにチェックをつけてほしいですよね。そうすればお客さんに配慮された本来の「Made for You」になるのではないでしょうか。

654. 上?下?どっち!? 次の曲 ~カーナビTRACKボタン~


大学時代の友人たちとレンタカーを借りて、ドライブする機会がありました。持ってきたCDの次の曲は、みんなが知っているヒット曲です。早く聴きたいと思い、曲をスキップしようとしたそのとき、意図せず再生していた曲の頭出しをしてしまい間の悪い思いをしました。

(図)オーディオ機能付きのカーナビのTRACKボタン

オーディオ機能付きのカーナビでは図のA、BのようにTRACKボタンが上下に配置されているものをよく目にします。次の曲にスキップするにはAを押さなければならず、Bを押すと再生している曲の頭出しになってしまいます。一般的なオーディオ機器では、これらは左右に並んでいるものですが、スペースやデザインの関係上、上下に配置されていたのだと思います。みなさんは次の曲をかけようと思ったときに、どちらのボタンを押そうと思いますか?Aだと思った方は、曲番号を増やすことをイメージして、Bだと思った方は、曲順リストをイメージしているのではないでしょうか。私は後者のイメージに基づいてBのボタンを押しました。

(図)A、Bのそれぞれを選ぶ思考のイメージ

私の身近で聞いてみたところ、あくまでも参考ですが、10名中3名がAと答え、7名がBと答えました。

私はついつい曲順リストを連想してBを押してしまいましたが、近年のデジタルオーディオプレーヤや音楽再生ソフトでは画面上の曲順リストを上下キーで選択するものが主流なので、Bの方が多数派になったのだと思います。とはいえ、現状のカーナビのTRACKボタンは、曲番号を増やすということで、次の曲にスキップするには上のボタンを押すものがほとんどで、Aの操作に慣れている方も大勢います。このように、2つの考え方がある場合には、誰もが満足できる操作性を実現するのは、なかなか難しいものですね。

653. 男なら近づきにくそう!~花がモチーフになったトイレマーク~


休日に、よく妻と一緒に、家の近くにある三井アウトレットパーク幕張へ買物に出かけます。施設全体は花をモチーフにしたデザインで作られ、とってもお洒落な感じです。

ある日、トイレを探そうと、施設内の案内掲示板に従ってトイレの近くにたどり着くと、遠目からこのようなマークを見かけました。

1箇所目の赤系色のお花のトイレマーク

「女性用しかないのか?」と、近くに行かず疑いもなくその場から去ってしまいました。

別のところで紫っぽい色のトイレマークを見かけ、今度は男性用だろうと思って入ってみたら、中には男性用と女性用の両方がありました。「もしかしたら、さっきのところにも男性用があったかも」と戻ってみたら、やはり男性用がありました。 

 2箇所目のトイレマーク、入ってみたら男性用、女性用のマークはこんな感じ

なぜ1箇所目のとき、男性用があることに気付かなかったのでしょうか。日本では、男性用と女性用のトイレを区別するマークには、「ズボン姿で青い色(又は黒色)のマーク」は男性用を表す、「スカート姿で赤い色のマーク」は女性用を表す、というシンボルと色を組み合わせた表現の仕方が多いですね。この施設全体のトイレマークが花の模様に統一されているため、確かに普通のトイレマークよりもきれいに見えます。しかし、例え男性用と女性用の両方のシンボルがあったとしても、赤系色のお花のマークだけから女性用だと思い込んでしまうのは私だけではないと思います。

雰囲気を演出するほかにも、利用者に標識の勘違いをさせないことも大事ではないでしょうか。

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