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20. Windows98のアンインストール時のダイアログ


Windows2000が発売されて今更な感もありますが、アレは実際には家庭用ではない、ということでまだまだWindows98ネタ。

下のダイアログはアプリケーションをアンインストール(削除)しようとした時に良く見られるダイアログです。


ダイアログ

結局のところどうしろって言うんでしょうね?「どのプログラムでも使用されていません。」としょっぱなで断言している割には、「もし使用されてた場合にはそのプログラムが動かなくなるかも。あまり確実でない場合は消去しないでね」と続きます。チェックに自信がなくてユーザに判断を求めるなら、最初から断定口調にしなければいいのにと思いますよ。

それとこのダイアログには問題がもうひとつ。実際の疑問文の後に説明とファイル名、場所の表示をはさんだ上で、「はい」「いいえ」の選択肢があるので、質問と回答選択肢がつながらないんですよね。散々文章を読まされて、「はい」「いいえ」と出ていても、「質問なんだっけ?」ということになってしまいます。

人間の作業記憶容量を鑑みたダイアログ設計が必要です。あるいは「消去する」「消去しない」といった具体的な選択肢にするという手も有効です。

19. 携帯のシークレットモード:鍵は安全の印?


ついにσ(^^)のような下っ端にも会社から携帯電話が支給されました。とはいっても、購入目的の半分は各機種のユーザビリティ調査の為ですから、時には他のメンバーがいじくりまわしたり、会議に持っていかれちゃったりします。

そこで見ちゃイヤ~ンな電話番号データに対して、初めてシークレットモードというものを使ってみました。特定の暗証番号を入力してモードを切り替えないと特定の番号は呼び出すことができなくなるわけです。

下の写真がそれぞれの状態を示すものです。

秘密丸見えモード 秘密モード
秘密データ丸見え状態 秘密データ安全な状態



σ(^^)の感覚でもどうしてもこれが逆に思えてなりません。鍵が出てた方が安全、つまり秘密のデータが見られないという気がしちゃうんです。「鍵があるということは錠が開けられるということだから危険なのだ」と他のメンバーが説明してくれましたがどうも気分がよろしくない。鍵そのものが安全性の象徴になっているんでしょうね。

そのメンバーが提案してくれたアイデアですが、ブラウザのSSL認証アイコンのように、錠の開閉でモードを表示したらどうなんでしょうね?

Netscape NavigatorのSSLの状態を示す例
SSL Off SSL On
秘密データ丸見え状態 秘密データ安全な状態




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18. 肝心な所が読めません~サインのデザイン条件


トイレのサインです

写真をご覧ください。これは、先日とあるトイレで撮影したものです。

おそらく、強調したい部分を赤色で目立つようにしたかったのだと思いますが、今となっては、退色してしまい、逆にそこだけ字が読めなくなっています。(まあ、確かにかえって気になってしまう、という効果はありますが)

製作当初は、「注意を喚起したい」という意図だったのでしょう。また、実際目立って、効果があったと思います。しかし、残念なことに「時の流れ」というものが考慮に入れられていなかったのでしょう。

このように、ユーザビリティの検討項目は多岐にわたっており、ある検討条件で最適であるものでも、もう一つ要件が追加されただけで、たちまちその良さは色褪せてしまいます。(苦しいですね)

逆に考えると、経年変化にも留意したために、当初の注意喚起が劣ってしまうデザインも考えられるわけです。

ある条件の中で最適なデザインを検討することも、ももちろん大切ですが、条件そのものに対する視野を幅広く持つこともユーザビリティの向上には欠かせません。また、最終的にどのような条件の中でデザインを行うのか、という選択もまた重要なユーザビリティの検討要素であるといえるでしょう。

17. コンビニ設置のさくら銀行のATM(2)~視線移動


ふたたび、コンビニに設置してあるさくら銀行のATMの話です。

このATMは、金額入力などのほとんどの操作はタッチパネルで行います。しかし、設置場所がコンビニという場所であり、かつ表示部が立っていて周りから見やすいためでしょう、暗証番号だけは手元のハードキーで入力するようになっています。

このように、通常の操作(ここではタッチパネル操作)とは異なる操作(ここではハードキー操作)が途中にあると、そこで操作がつまづきやすいものですが、このATMでは、それを巧く解決してあるように見えます。


さくら銀行のATM

写真のように、暗証番号の入力を促すガイダンスが、画面中央ではなく、画面左下に表示されています。この前画面では、ガイダンスは画面中央に表示されているため、自然と視線を左下方向、すなわち暗証番号入力用のボタンへと誘導しているのです。

小さな工夫ですが、ATMを使用する人の視線の動きを良く検討したデザインであると思います。

関連ページ
使いやすさ日記/コンビニ設置のさくら銀行ATM

16. 天地を合わせる両面コピーのやり方


とある某メーカーのコピー機。

日常の業務で、いつも自動原稿送りは便利なので使っていますが、たまに2枚を1枚の両面コピーしようとして、はた・・と行き詰まるのが、原稿の方向。

液晶画面で「両面コピーを指示」し天地を合わせた原稿をいつものように「横方向にセット」してコピーしてみると・・両面の天地が逆なんですね・・これが。

私からすれば、天地を合わせた原稿をセットして自動原稿送りにしたのに、わざわざ天地逆でコピーされなくても・・なんですが。

これを他の人に確認すると、「通常」は「縦方向にセット」して自動紙送りをするそうです・・?なので、両面コピーで天地は変わらないと。

早速もう一度「原稿をセット」して「両面コピーを指示」しようとすると、あ!画面の操作方法を示す絵が変わってました!確かに紙が縦方向になっています!
(最初私は先に両面コピーを指示してました)

bad bad
左が原稿をセットする前。オートフィーダに原稿をセットすると、右の画面に。
とじ位置の絵が替わっています!!


でも誰が「縦方向にセット」するのが「通常」だなんて決めたんでしょうね。理屈としては分かるのですが「横方向セット」でも同じ天地でセットしたら同じ天地でコピーされてもいいような気がするのですが・・。

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