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225. パンツの前はどっち?


私が日常身に付けているパンツ類、下着ではトランクス、そして家ではジャージのパンツを愛用してます。 何をいきなり言い出すのかって? 実は最近この2つの衣類に関して少〜し困ったことが起きているのです。

私がここ1〜2年の間に購入したものの内、2枚のトランクスと1枚のジャージ、何故かブランドやサイズなどが明記された札(タグ)がはいた時に前に来る側についているのです。(下図参照)

ズボンの図解

察しの良い方はもうおわかりですよね。そうです、良く前/後ろを逆にはいてしまうのです。恥ずかしながら自分ではなかなか気づかないのですが、これ傍から見るとすぐに分かるんですよね。その度に妻に「また逆にはいてるじゃない」(実際はこんなに優しく言ってはもらえません)と指摘されることになります。トランクスにはちゃんと大事な出入り口(社会の窓)もあり、ジャージも左右にポケットが付いていますが、タグを目印にすることが私にとって一番便利で間違いの無い方法だと思ってしまう様です。

思い返してみても、私はタグが前にあるタイプを今までに着用した記憶がありません。もちろん現在所有している他のもの(トランクス:10枚くらい、ジャージ:2〜3枚)も全て後ろにタグがあります。少し専門的かつ大げさに言うと、こうした「タグは後ろに付ける」というデファクトスタンダード(決まり事ではないが、広く普及することによって事実上の標準となっているもの)に接する中で、それがそのままユーザのメンタルモデル(システムに対してユーザが期待する概念モデル[解説]として、私の中にでき上がっていると言えます。

きっと私は所有する他の多数のパンツ類が「後ろタグ」であるために、いつまでたってもこの「前タグ」のものには慣れる(学習する)ことができないでしょう。妻に冷たく指摘され続けるだけならまだしも、うっかりとコンビニなどに行ってしまわないように気をつけないといけない様です。

224. 閉じたまま中身の有無がわかる~DVD-Rのケース


先日、ユーザテストの業務にてDVDレコーダーを使い記録を残す作業を行いました。

「VHSぐらいは使ったことがあるけれど、DVDってどう使うの…?」

そのくらいの経験しかなかった私には、少し緊張する作業となりました。

この日、お越しいただいく予定のユーザさんは3人。私はあらかじめディスクを3枚分用意し、フロントカード(ケース表側の紙)に番号をつけておきました。そうしておくと、ユーザテストの最中はディスクを取り替えるだけで済むのです。

あっという間に2人目までユーザテストが終わり、次のセッションを記録するためにディスクを入れ替えようとした、その時です。フロントカードの端っこで、ささやかに存在感をアピールしていた半円の窓が活躍しました。ケースのふたを閉じたままでもディスクの有無を把握できるのです。緊張気味の私に、ちょっとした安心感を与えてくれました。

フロントカードの端に半円の窓
会話イラス
ト「中に入っているのは何番目のDVD-R?」、「2番目の中身がDVDレコーダーの中だ」

また、レコーダーにどのディスクが入っているのかを知りたい時も、この半円の窓が活躍。半円の窓からディスクが見えないものが、レコーダーの中にあると分かるのです。

今までのフロントカードをほんの少し改良しただけですが、ずいぶんと作業工程が把握しやしくなり、また購入したい気持ちにさせてくれました。

223. ドア全体で主張する非常口


非常口マークが描かれた非常ドア

これは、スウェーデンで見つけた非常口です。ドア全面に、緑色のマークが描かれています。

人の大きさは、等身大とは言わないまでも、かなりの大きさがあります。なんと大胆な非常口でしょう。

私は、これを一目見た時、正直なところ「ドア全面が緑色なんて、無謀なことを!」っと思いました。こんなにも大きな面積を緑色にするなんて、目立ちすぎて嫌にならないだろうか?近くに高級なものを置いたら安っぽく見えるかもしれないし、緑色に合った家具やファブリックの配色も考えなくっちゃいけない・・・そんなことを考えたのです。

しかし、これを見つけたのは、ストックホルム最大(唯一?)のデパートの婦人服売り場です。周りを見渡すと、流行色がちりばめられた店内で、この非常口は調和を保ちながら存在していました。邪魔者としてではなく、愛着のわくキャラクターのように。

非常事態には、頭がパニックになりながらこのドアを探すでしょう。火の手が上がっていたら、視界が狭くなっているかもしれません。そんな時の見つけやすさ、思い出しやすい鮮烈さ。そのコンセプトを前面に押し出し、空間のスパイスにしてしまった潔いデザインには脱帽です。

「見つけやすさ」と空間における配色の難しさを感じました。

補足

非常口に関する豆知識をひとつ。非常口のマークは1982年に全国公募で選ばれた作品を元に、多摩美術大学教授の太田幸夫先生を中心とするグループが作成しています。その後「ISO(国際標準化機構)」が日本の非常口マークを国際基準に指定したため、世界各国で日本のマークが取り入れられているのだとか。非常口マークは日本が発信した世界標準なのです。

関連ページ
使いやすさ日記『105. 非常口サインの色分け』

222. 型番がコピーできない製品ページ


私は最近、インターネットを利用して買い物をする機会が増えました。また、購入するまでには至らないもの、気になる製品などの下調べ・吟味もインターネットを通して行っています。

世間一般の人々はどのような吟味の方法を行っているかはわかりませんが、私は製品ページで型番をコピーし、検索サイトでペーストして、価格やその製品にまつわるエトセトラを調べまくります。

そんな習慣が身に付いてしまったためか、非常に使いにくい場面に出くわしました。

DVDレコーダー
DIGA(ディーガ) HDD内蔵(ハードディスク)
[Panasonic.co.jp]

製品の型番が画像の一部となっているため、コピーできません。また、目につくようなところにもコピーできそうなテキストが記載されていません。

このときは、それなりに気になった製品だったので、仕方なく型番をメモにとりました。

上記リンク先ではちょっと分かりにくいかもしれないので、事例を作成しました。実際にコピーができない画像とできる画像とで、比べてみてください。

MA-200
型番がコピーできない例 型番がコピーできる例

コピーできなくて困るのは、下調べや吟味のシーンだけではありません。メールで「これどーよ?」なんて友達に教えてあげたり。そんなシーンなども想定できます。

今や、インターネットを通して製品情報を発信する場合には、このようなシーンを見逃してはいけないかと思います。インターネットショッピングという、新しい買い物の「カタチ」として定着してきているわけですから。型番が目立つよう、綺麗な画像としてウェブサイトに載せたい気持ちも分からなくもないですが、型番の「使い方」という要素も見逃してはいけないのかと思います。ひとたび手に取って(マウスに取って)ネットを渡り歩けば購買につながる場合もあるのですから。

221. 足りない色はどれ?~プリンターのトナーケース


私達のオフィスでは、プリンターをたくさん使用しています。その為、トナーの減り方も早く、予備をいくつかキャビネットに保管してあります。

今回は、社内で行っているトナーの在庫管理について、ご紹介したいと思います。

トナーケース

トナーは、黒・赤・青・黄をそれぞれ2〜3個ずつ、キャビネットの引き出しに保管しています。以前、黒の在庫はまだあると思い込み、いざ必要となった時「しまった!カラーのトナーしかない」という出来事がありました。ケースを横から見る場合は、トナーの色ごとにラベルの色が異なる為見分けることができます。しかし真上から見た場合は、英数字が書かれた白いシールが貼ってあるのみで、色の確認ができません。

そこで私達は、元々貼ってある白いシールに、ペンで色を塗ることにしました。

引き出しを開けて上からトナーを見た時

試した結果、足りなくなりそうなトナーを瞬時に把握しやすくなったと思います。トナーケースは、オフィスによって保管の方法が異なる為、どのように並べた場合でも色を判別できる配慮があると良いですね。

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