とても暖かい日でした。マインランド尾去沢という鉱山跡を見学できるテーマパークへ行った時のことです。駐車場に車をとめて、いざ出陣!とのりこんだその入り口で私はこの看板を見つけました。
この看板の意味、すぐにわかりますか?13度って?
このテーマパークの見学コースでは、坑道の奥深くまで徒歩で進みながら当時の採掘現場を疑似体験することができます。坑道の中は、薄暗く湿っていて、ひんやりと肌寒いところでした。「13度」とは気温のことで、この看板は、ひんやりと肌寒いから上着をお持ちください、というちょっと気の利いたアドバイスだったのです。
しかし、いきなり13度と言われてもそれが寒いかどうか、すぐには判断が付きませんよね。
もちろん、夏の薄着では肌寒く感じられ、冬の厚着では暖かく感じるという違いはあると思います。しかし、その違いを理解した上で、13度とは寒いのかどうかを判断するのはとても難しいことだと思います。もともと、肌寒い場所という情報があれば、13度という数字は、その程度を示す基準として利用できたかも(?)しれませんが、初めての場所でいきなり詳細な事実を突きつけられては面食らってしまいます。せっかくの気遣いがもったいないですよね。
この場合は、「見学コースは肌寒いので上着をお持ちください。」というアドバイスの方が、ズバリ“13度!”と気温を書くよりも、自然で親切だと感じました。また、寒さの程度を伝えたいのであれば、気温よりもイラストなどを添えた方が効果的だと思います。
正確で客観的な情報があれば充分だとは限りません。利用者にとって分かりやすい言葉やイラストを心がけたいものです。
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