カテゴリー: 公共、住宅 (page 30 of 53)

321. どっちが喫煙席??~飲食店の分煙表示


分煙/禁煙の考えが世間に広まったこともあり、客席での分煙を実施している飲食店が多くなりました。先日ご飯を食べにいったお店でも、喫煙席と禁煙席が分けられていたのですが、写真のようなガラスの表示をみて一瞬どこが喫煙席なのか迷ってしまいました。

ガラス上の喫煙席表示
説明図

〔喫煙席〕という表示が、向こう側のガラスで仕切られた空間[A]を指しているようにも見えますし、ちょうど下にある席を指しているようにも見えてしまいます。

そもそも、パーテーションで完全に仕切られているわけではないので、分煙化とは言えないのですが、せめて自信を持って一服できるよう、店内のレイアウトを考慮した表示にして欲しいですね。

※ちなみに、[B]が喫煙エリアでした。

315. 見る方向で出口が変わる?~阪急烏丸駅の出口案内~


先日京都に出張に行き、阪急電鉄から京都市営地下鉄に乗り換えようと烏丸駅で降りたときのことです。

ホームに降りた私は、目の前にあった案内板を見て地下鉄乗り換え口のある「西改札口」を目指して左方向へ進んでいきました。 

地下鉄は左?

しかし、その方向にあったのはなぜか逆の「東改札口」。 不思議に思い、もう一度戻ってその案内図を確認すると・・・・

正面から見ると・・・

なるほど、正面から見ると左は東改札口、右は西改札口となっていました。

どうして間違えてしまったのでしょう? この案内図は確かに真正面から見ると問題ないのですが、円形の柱に設置されているため、斜め方向から見ると一番上の写真のようにまるで逆の方向を指しているように見えてしまいます。 これでは間違えても仕方ないですね。

きっとこの案内図をデザインした方は、平面上でわかりやすいように考えていたとは思うのですが、実際は丸い柱に設置されるということを想定していなかったのでしょうね。

行き先を表示する案内板なのですから、どこから見ても間違えないような配慮をして欲しいものです。

311. 青なのに止まれ?~駅の通行表示~


電車に乗ろうとして、改札からホームへ向かう通路を歩いていた時のことです。写真の案内板を見て一瞬迷いました。

改札からホームへ向かう時に見た案内板

右手の青い案内板を見て、右側通行をしようと思ったのですが、よく見ると中心に通行禁止の記号があります。

「青なのに止まれ?」

何かおかしくありませんか?

通常は道路の信号機に代表されるように、「青は進め(許可)、赤は止まれ(禁止)」というのがルールになっていると思います。案内板の色と記号の意味が合致していないため、混乱してしまいました。

では何故、混乱を起こすようなの配色がされているのでしょうか。実は通路に青と赤の色がつけてあることが原因になっています。

通路に色が付いている

この色が案内板の色に反映されています。本来は通路の進行方向を区別するために使われている青と赤が、案内板で見ると「進め/止まれ」に受け取られてしまうため混乱を引き起こしてしまいます。

ちなみに、反対側から見た場合は「進め/止まれ」と色の意味がマッチしているため表示内容を受け入れやすくなっています。

ホームから改札へ向かうとき

青と赤の色は、「進め/止まれ(許可/禁止)」のイメージが強く、使い方を間違えるとこのような混乱を起こしてしまいます。色を使うことの難しさを示す一例ですね。

308. どちらの色が速い?~中央線の発車標


新宿駅でJR中央線を利用した時のことです。階段を上っている時に電車の発車合図が鳴りました。

「急がなきゃ!」

JR中央線新宿駅の発車標

発車標を確認して、「オレンジ色のラベルだから各駅に止まる普通の電車だろう」と判断し、電車に飛び乗りました。しかし、乗った電車はCHUO SPECIAL RAPID(中央特快)という急行の電車だったのです。「間違えた〜」と、目的の駅を通り過ぎ、三鷹駅まで乗車する羽目になりました。

英語表示になっていたため、文字をあまり読まずに電車の速さを色だけで判断をしてしまいました。

「オレンジ色は普通の電車だと思ったのに…」

さて、ここが問題です。何故オレンジ色を普通の速さだと思ってしまったのでしょうか。

発車標を見ると、赤と緑とオレンジの3色が使われています。ここで注意して頂きたいのが、速さの表示で使われているオレンジ色が、行き先でも使われている点です。

そのことから、オレンジ色が標準の文字色だと思い込み「標準の文字色→標準の速さ」と判断してしまったのです。

発車標は英語と日本語が切り替わり表示されますが、今回のように急いでいるときには表示が切り替わるのを待っている余裕がありません。こういう時に、表示の紛らわしさが問題を起こしてしまうのですよね。

関連ページ
発車標のページ JR東日本 関東地区在来線
使いやすさ日記 『298. 新幹線の名前』

305. 2つ並んだランプ付きスイッチ


出張でホテルに宿泊したときのことです。ユニットバスを使おうと思い、照明と換気扇を点けようとしましたが上手く点けられず、スイッチの操作を迷ってしまいました。そのスイッチにはランプが付いていたのですが、上下のスイッチで「点灯」のルールが異なっていたことが原因のようです。

実際に照明・換気扇とも「入」の状態

このようなスイッチでは一般的には右側がONなので、照明・換気扇の両方が「入」の時は、上側の照明用スイッチのランプは消えた状態になります。しかし、少し離れた位置からスイッチを確認した私は「点灯=入」と思い込んでしまったので、ランプを2つとも点灯させなければいけないと勘違いして操作してしまいました。

上:OFFの時に点灯・下:ONの時に点灯

スイッチにランプが付いている意味は、

照明・・・「切」の時に点灯し、夜の暗い中でもスイッチの位置を知らせてくれる。

換気扇・・・「入」の時に点灯し、ONかOFFかわかりにくい換気扇の動きを知らせてくれる。

ということだと考えられます。それぞれの役割では理にかなったとても便利なものだと思いますが、並べて使用した場合、同じ点灯という状態が別の意味になってしまい、ホテルのような初めての場所で目にした私にとっては非常に使いづらいものになってしまいました。

個別にみれば理にかなった機能であっても、設置する状況やユーザの情報の受け取り方を考慮しなければ使いにくいものになってしまいます。これは、そのような問題がよく表れている例ではないでしょうか。

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