カテゴリー: 公共、住宅 (page 26 of 53)

385. 荷物はここにどうぞ~国際展示場駅のトイレの手洗器


これ、女子トイレの手洗器です。

女子トイレの手洗器

手を洗うボウルの後ろ側にバーがついてますね。 いったい何のためのモノでしょうか。

タオル掛け?

トイレットペーパーをひっかけておく?

私はこんな風に使いました。

鞄とカタログの手提げ袋をかけてみました

このバー、いかにも「荷物をかけてください」と、両腕を伸ばしているようじゃ ないですか。 こんなアフォーダンスがあると、自然にバッグをかけることができますね。

このトイレは、りんかい線の国際展示場駅そばにあるので、展示会でもらった パンフレットをたくさん持った人が使用することもあるでしょう。荷物を持っていると手が洗いにくいし、どこかに置くことができても倒れてきたり、置ききれなかったりと、なかなか大変です。
その点、こんなバーが手洗器についていると、そこに荷物をかけてゆったり手が洗えます。 ただ、取っ手のない鞄や荷物ではダメですね。

一長一短ですが、手洗器の弱点を補うように化粧ブースがすぐそばにあり ました。 鏡の下に荷物置きがあり、ちょっとした小物や鞄ならそこを利用すればいいわけです。

このバーつきの手洗い器、「荷物をかけてもらうため」にデザインされたかどうかわかりません。 でも重い荷物を小脇に抱えて手を洗う大変さを思うと、立地に合った形状をしていて、「なかなか気が利くじゃん!」と感心しています。

ちなみに、男子トイレではバーがついていない手洗器のようですので、女性読者の方、このトイレを利用する機会があったら、是非感想をお聞かせ下さい。 

384. 上りやすいが下りにくい?波打つ手すり


とあるショッピングセンターの階段に、波打つ手すりが設けられていました。 屋上駐車場から1Fへ降りる時にその手すりを使用してみたのですが、 身体がガタンガタンと揺れなんとも使いにくい! 「何故こんな使いにくい形なのだろう…?」と疑問に感じました。

そこで、買い物を終え今度は1Fから上ろうとする時に手すりを握ってみると、 通常の手すりを持った時よりも手が垂直に近い角度になりました。 これだと手で体を引き寄せやすく、荷物が多い時でも楽に階段を上ることができますね。

通常の手すり 波打つ手すり 垂直部を握ると体を手前に引き寄せやすい

しかし現状では下りにくいと感じるので、 階段の片方は波打つ手すり、片方には通常の手すり、 と両タイプの手すりを併設することにより、 上がる時下りる時それぞれにあわせたサポートを行えるのではないでしょうか。

2007.09.20補足

こちらの記事に関し 「手すりが下りの際に使いにくいのは、駆け下り防止のためにわざとではないか」というコメントを頂きましたが、手すりの役割を考えたときに下りをわざと使いにくくすることは考えにくいと思います。やはり降りやすさも考慮すべきだと思うので私は「登る際は波形手すり、降りる際は直線手すり」と2種の手すりの併用を
提案させて頂きました。

2008.02.19補足

こちらの記事に関し 「この手すりは足が悪い方にとっては下りにも有用なのではないか」というコメントを頂きました。確かに足が悪い方にとっては頂いたコメントの
とおりだと思いますが、私のように使いづらいと感じる方もいらっしゃると思いま
す。設置の仕方に工夫が必要だとは思いますが、より多くの方が利用出来るよう、波
打つ手すりと通常の手すりとの併用を提案させて頂きました。

あくまでも私個人、つまり非身障者(年寄り含む)としての利用についての日記でしたが、その点が説明不足でした。また是非コメントいただければと思います。なお、
ご指摘を受けて日記の種類を「×」から「memo」に変えてみました。

これからも「使いやすさ日記」をご愛読下さい。よろしくお願い致します。

382. 荷物がぶつからないエスカレータ


みなさんは写真1のようなエスカレータを利用するときにどちらの手で荷物を持ちますか?

写真1:センター北駅のエスカレータ(エスカレータ壁面と身体の間のスペースが狭い)

写真1の場合、手すりから足元まで真っ直ぐな壁があるため、手すりの横に立つ と体と壁の間にスペースがなく、荷物を持ちにくく感じます。そこで、反対側の手に 荷物を持ち替えることが多くあります。また、反対側を通る人も同様に、手すりとは 反対側の手で荷物を持つことが多いようで、よく荷物同士がぶつかってしまいます。

一方、写真2のエスカレータでは写真1と手すりの下の形状が異なり、手すりの横に 立っても荷物を持つスペースができます。つまり両側に人が立ったときでも、お互い に手すり側に荷物を持つことができるので、荷物同士がぶつかることを防ぐことがで きます。

写真2:大井町駅のエスカレータ(エスカレータ壁面と身体の間のスペースが広い)

荷物を気にせずエスカレータを利用することができるので、朝のラッシュ時などにはイライラすることが減って便利ですね。

376. 上り下りがわかるエスカレーターマット


今までも「使いやすさ日記」で、エスカレーターの上り下りを示す表示の紹介はありましたが、私は“コロンブスの卵”的発想の表示を見つけてきました。

その表示方法とは、赤い大きな矢印がプリントされたマットを敷いているだけのものです。

今まで取り上げてきたのは電光掲示板をつけたり、手すりの色を変えたり、 エスカレーターそのものに何らかの細工をして、進行方向をユーザに伝えるというものでした。しかしこのマットを使えば工事をすることもなく、比較的安価で使いやすさを付加することが可能だと思いました。

「人が歩いているとき、矢印が見えないのでは?」 なんて、思った方はいませんか?大丈夫。矢印が見えないほど人がいれば、エスカレーターの進行方向は自ずとわかりますよね。

矢印がプリントされたマットを敷くだけ。とっても単純な発想だとは思いますが、 単純なだけに自分の中で「一本とられたっ!」という思いがしました。

375. ランプで知らせてくれるエレベーター


[問題]

エレベーターが上にあがるときはランプの上部が光り、下に降りるときは下部のランプがつきますが、真ん中が青く光っている時はどんな時でしょうか。

ランプ中央部が青く光っている
[答え]

青く光っている時は雨が降っている時です。ちなみに、これは東京オペラシティのエレベーターです。

最近の都心の大型高層ビルやフロア面積の広いビルでは、室内がパーティションなどで仕切られ自席から外が見えないオフィスも多く、 その日の天気も知らずに一日を過ごす・・・なんていうことはよくあることだと思います。そこで困るのが、雨が降っているかどうかが分からないことです。でも、写真のような工夫があればエレベータに乗る前に雨に気づき、オフィスに傘を取りに戻ることができます。

また、「雨=青」という分かりやすい色の設定や「光って知らせる」というさりげない表現が素敵だと思いました。ちょっとした工夫なのかもしれませんが、こんな心遣いは嬉しいですよね。

ただ一つ問題なのは、この機能に対するインフォメーションが何もないため、知人から聞くまでこの青く光るランプに気づかなかったことです・・・

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