カテゴリー: 公共、住宅 (page 15 of 53)

562. スーパーが育む子どもの成長 ~子ども用ショッピングカート~


先日、いつもと違うスーパーに行った時の事です。

「今日の夕飯は何にしようかなぁ。」と考えながら野菜売り場を歩いていると、ふと、陳列台の陰から旗らしきものが見えました。しかもかわいい動物のイラスト付きです。

陳列台の陰から旗だけが見える

「何の目印だろう?」と思っていたら、突然旗が動き出したので驚いて歩みを緩めると、目の前に小さなショッピングカートを押した子どもが現れました。旗の正体は、子ども用のショッピングカートだったのです。

旗付きの子ども用ショッピングカート
ショッピングカートで買い物をする子ども達

このショッピングカートは子ども用というだけあって、本体の背が低く、私の目線からは死角になっていました。もしも旗が付いていなかったら、私は子どもとカートの存在に気づかず、衝突していたかもしれません。子どもは周囲への注意力が低く、突然進路変更する事だってありえます。そこでこの旗が、「ここにカートがあるよ!」と教えてくれていたわけです。しかも、旗に描かれている動物にはクマやペンギンなどのバリエーションがあるため、親御さんが自分の子どもを見失う事を防ぐという役割まで果たしています。

子どもは大人の行動を真似して成長するものです。「危ないからやらせない」のでは、子どもの経験する機会を摘んでしまう事になります。そこを「安全性に配慮した上で、経験できる環境を用意する」としている事に、生活に密着した存在であるスーパーらしい暖かさと、気配りを感じました。

私も子どもの頃は母親とよく買い物に行っていましたが、やはりカートは危ないという理由でなかなか使わせてもらえませんでした。子どもの頃に行っていたスーパーにもこのカートがあったなら、もっと使わせてもらえたのかなぁと、このスーパーの近隣に住んでいる子どもが羨ましくなりました。 

559. こんなところに携帯入力の巻


こんにちは。趣味は音楽鑑賞と読書。そつないササキです。

先日、とある大型書店に出かけたときのことです。目当ての本を探そうと店内の検索端末を利用しようとしたところ、画面内に「携帯モード」という見慣れないボタンを見つけました。 

写真1:50音画面と「携帯モード」ボタン

いったい何だろうかと思いボタンを押してみると、端末の画面が50音表記(写真1)から携帯電話のボタン配列表記(写真2)へと切り替わりました。

[写真2:携帯モード画面

初めて見る入力画面にやや戸惑いながらも、携帯モードを使って書籍名を入力してみたところ、自分でも驚くほどスムーズに入力ができました。

50音表記のモードは一般に良く知られたもので一覧性もよいですが、文字の配列や削除操作などが端末により異なり、一般のユーザは利用頻度もそれほど高くないので、慣れない操作を毎回行うことになります。一方、携帯モードでは、携帯電話で文字入力を行っているユーザであれば、慣れ親しんだ操作の感覚で入力を行うことができます。

ユーザが持っている経験をうまく利用したUIだなあと思いました。

入力方式の名称が「携帯モード」となっていることからも、携帯電話の文字入力方法はひとつのモードとして成り立つほどに、社会に浸透しているのだと改めて認識させられました。 

556. うれしい劇場シート


これは、とある映画館のシートです。

私は上映前にお菓子を買いに行くときなど、荷物を全部持ち歩くのが面倒なので、このようにカバンや荷物を置いたまま席を離れることがよくあります。 

よくある映画館のシート(A)にカバンを置いたところ

この座面に大きな荷物を置くと通行の邪魔になるし、薄いカバンなどの場合は背もたれとの隙間に落ちてしまいそうで気になりますよね。

ある劇場で珍しいシートを見つけました。 

座面の前方だけが折れるシート(B)

変わったシートだなと思ったのですが、カバンを置いてみたときになるほどと思いました。

(B)にカバンを置いたところ

座面が中央で折れ、前方だけが折りたためる形になっているので、荷物がすべり落ちる心配もありませんし、ちょっと大きいものを置いても通行の邪魔になることはなさそうです。しかも見た目も整然としていて、美しいです。

貴重品を置きっぱなしにはできませんが、買い物帰りなど荷物があるけど映画を見たいときにはうれしいシートですね。 

552. 見えないこの先のために~オーストラリアの道路標識~


オーストラリアに行ってきました。ツアーの移動中にガイドさんが現地の道路事情を説明してくれました。

オーストラリアでは、普通道路でも制限速度が100キロ、110キロになっている所があります。日本と比べると高めに設定されていて驚きですが、もう一つ別の速度表示もあります。それは、カーブの手前に30キロ、40キロといった“適正速度”が表示されているのです。 

オーストラリアの標識

これは、それぞれのカーブの角度や勾配に合わせた適正な走行速度で、このくらいまで速度を落として走行して下さい、このくらいの速度で進入して下さいということを示しています。運転や道に不慣れな方にとっては目安になるので、安心して安全に運転できると思います。

一方、日本では、カーブの手前に「この先急カーブ・スピード落とせ」やカーブの半径を示す「R=100」といった標識が設置されています。この先に危険があることは分かるのですが、危険の度合いが直感的に分かりにくいと思います。そのため、どのくらい速度を落とすかはドライバーの判断に委ねられ、カーブを見誤って事故に繋がる場合もあると思います。 

日本の標識

このように、運転で頼りになる“速度”を明確に提示することで、この先の危険の存在とその度合いが分かり、ドライバーにとって安全運転に役立つ有効な情報になると思います。日本でもこうした情報提示になって欲しいと思います。

551. 高い?低い?赤い消火器のほどよい居所


消火器。普段、活躍するシーンがない存在感の薄いかわいそうなヤツですが、いざというときには心強い赤いタフガイです。

ある日通勤電車の中で、なーんとなく、車内の消火器を見ていると、ふと違和感を覚えました。なぜなら、車内の壁に人の頭くらいの高さに設置されていたからです。 

写真1:高い位置に取り付けられた消火器

「なんだか取りはずしにくそうだなぁ」というくらいにしかはじめは思いませんでしたが、しかしここは、私も使いやすさ日記ライターのはしくれ!なぜ取り外しにくいのか、じっくりと考えてみました。

この消火器、壁と網棚の狭いスペースという、高く、奥まった場所に設置されています。そのため、取りはずすには手をのばさなければなりません。しかし、重い消火器をそのような姿勢ではずし、そして下ろすことは、なかなか難しそう。網棚や、シートも邪魔ですし、背の低い人はさらに大変そうです。うーむ、これでは非常事態に、消火器をはずすことに戸惑ってしまいそうです。

別の日に電車に乗ったとき、つい消火器が気になって、どこにあるか探してしまいました。すると、なんと!床近くの壁に消火器用のくぼみがあって、誰でもすぐ取り出せるようになっているではありませんか!これなら、非常時にも安心です。いろいろ調べてみると、特に新型の車両ではこのような配慮がなされているようです。 

写真2:低い位置に取り付けられた消火器

普段は存在感の薄い消火器です。しかし、いざ使うときには、取り出しやすいように配慮されていることは大切ですよね。

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