先日、いつもと違うスーパーに行った時の事です。

「今日の夕飯は何にしようかなぁ。」と考えながら野菜売り場を歩いていると、ふと、陳列台の陰から旗らしきものが見えました。しかもかわいい動物のイラスト付きです。

陳列台の陰から旗だけが見える

「何の目印だろう?」と思っていたら、突然旗が動き出したので驚いて歩みを緩めると、目の前に小さなショッピングカートを押した子どもが現れました。旗の正体は、子ども用のショッピングカートだったのです。

旗付きの子ども用ショッピングカート
ショッピングカートで買い物をする子ども達

このショッピングカートは子ども用というだけあって、本体の背が低く、私の目線からは死角になっていました。もしも旗が付いていなかったら、私は子どもとカートの存在に気づかず、衝突していたかもしれません。子どもは周囲への注意力が低く、突然進路変更する事だってありえます。そこでこの旗が、「ここにカートがあるよ!」と教えてくれていたわけです。しかも、旗に描かれている動物にはクマやペンギンなどのバリエーションがあるため、親御さんが自分の子どもを見失う事を防ぐという役割まで果たしています。

子どもは大人の行動を真似して成長するものです。「危ないからやらせない」のでは、子どもの経験する機会を摘んでしまう事になります。そこを「安全性に配慮した上で、経験できる環境を用意する」としている事に、生活に密着した存在であるスーパーらしい暖かさと、気配りを感じました。

私も子どもの頃は母親とよく買い物に行っていましたが、やはりカートは危ないという理由でなかなか使わせてもらえませんでした。子どもの頃に行っていたスーパーにもこのカートがあったなら、もっと使わせてもらえたのかなぁと、このスーパーの近隣に住んでいる子どもが羨ましくなりました。