投稿者: staff (page 20 of 62)

214. 形の工夫~ボディーソープの容器


皆さんは、シャンプーとボディーソープを間違えて手にとってしまったことがありますか?シャンプー・リンス・ボディーソープ、同じメーカーのものを購入すると、特に容器の見た目が似ていますよね。

というわけで今回は、友人宅にお邪魔した時に発見した、SHISEIDOの「SUPER MILD」シリーズの容器を紹介したいと思います。

この容器、何となく中身が想像できませんか?

左からボディーソープ・シャンプー・リンス

ボディーソープの容器から、身体の曲線を描いているイメージが伝わります。
 シャンプーの容器は、ストンとした形から流れる髪のイメージ。
 リンスの容器は、丸みのある形からしっとりとした髪のイメージが感じられました。

シャンプーとリンスは、もう少し違いを出すことが出来そうですが、ボディーソープは形から中身を想像しやすく工夫されています。このことから私は色や文字などの他に、容器の形自体にも工夫があると、より中身を想像しやすいと思いました。

また、余談となりますが各メーカーでは、シャンプーとリンスの容器を触った時、違いが分かるように容器の側面やキャップにギザギザ状の識別マークをつける、という工夫を行っています。しかし、この類の容器は視覚障害がない方でも間違えてしまうことがあるので、触知覚の工夫だけではなく見た目の分かりやすさも大事だと感じました。

213. エレベータの開閉ボタンに“ふりがな”


なんの変哲もない普通のエレベータ。何を期待することもなく乗り込み、行き先階のボタンを押そうと操作パネルに向かったその瞬間に目を奪われました。

エレベータの開閉ボタンに“ふりがな”

駆け込んでくる人のために「開」を押してあげたつもりが、間違えて「閉」を押してしまい、嫌がらせの如くドアを閉めてしまったという経験、きっと皆さんもお持ちでしょう。なぜそんな押し間違いをしてしまうのかについては『15.エレベータの開閉スイッチ』に詳しいので参照してください。

さて、今回私が乗り合わせたエレベータでは、判別の難しい二つのボタンに「ふりがな」をふるが如く、「開く」「閉まる」と書いたシールが貼られていました。漢字一文字にはせず、敢えて「送りがな」をつけることで文字数を違えています。シールの大きさにも強弱をつけていますし、四隅のカットも、「開く」の方は丸く、「閉まる」の方は少し角を持たせて、と工夫しています。

見た目を気にしなければ、ちょっとしたアイディアで、案外簡単にユーザビリティを向上させられるってことを教えてくれている気がしませんか?

212. 駐車禁止!停めると痛そうな道路標識


昨年、シンガポールへ会社の人達と旅行した時のことです。 街中を散策していると、道路のある一部にギザギザのペイントが施されているのに気が付きました。

道路の脇に黄色でジグザグのラインが引かれている

最初は「これもお国柄で、何かの模様なのかしら?」などと呑気なことを考えていましたが、ワイワイ議論した結果、「こんなギザギザした所に車で乗ったら痛そうだから、駐車禁止という意味だ!」ということに落ち着きました。  日本に戻って本来の意味を調べたところ、「この先横断歩道があるため、追越し・駐停車禁止。歩行者は横断禁止。」という意味だそうです。歩行者も横断禁止!いやぁ、キビシイ。

それにしても、見た目の印象ってすごいですね。意味を知らない私達が、「ギザギザしてて、車だったら近寄りたくない」という結論に達したくらいです。地元の歩行者ならばここを横断しようという意識も薄れそうですね。なによりドライバーには、「ここには止めたくない」とか「スピードを落とそう」という意識が働くのかなと思いました。

このように、誰もが「したくない」、または「してはいけない」と感じられる視覚的表現を用いた道路標識。国境を越えたすばらしいガイダンスだと思いませんか?

関連ページ
Expat Singapore

211. エスカレータ、動く歩道では左右どちらに立つか?@シンガポール編


「エスカレータでは、どちら側に立ち止まり、どちら側を歩くのか?」

そもそも「エスカレータの上を歩くことは推奨されていない」ということは、以前の日記 『186. エスカレータ、動く歩道では左右どちらに立つか?@アムステルダム編』でも扱っていますが、実際のところ、関東方面は左側に立ち、関西方面は右側に立つ、というような暗黙のルール(?)があるようです。海外の様子を見てみても、右と左に分類することができます。

  • 右側に立つ・・・米国、欧州(アムステルダム)、関西方面
  • 左側に立つ・・・シンガポール、関東方面

以上のように、米国、欧州をはじめ、“右側に立つ”国が多いようですが、先日行ったシンガポールでは“左側に立つ”ルールになっているようでした。海外では“右側に立つもんだ”と思いこんでいた私には、ちょっとした発見です。

「Please Keep Left」と書いてある張り紙 動く歩道の頭上に「Please Stand On The Left」と電光掲示
駅のエスカレーター 空港の歩く歩道

人の流れの多い場所には、このようなルール付けがやはり必要なのでしょうか。

もちろん、エスカレータは不安定な地面を歩くので非常に危険です。あせって歩いたりせずに乗り降りするのが良いのでしょう。しかし、不安定でも素早く移動したい人もいるのは確か。そんな場合に、自分に合った方法で移動でき、せかされないゆとりを確保できるなんて、有難いルールだと思います。

2004/6/2日補足

「エスカレータで左右どちらに立つかは、その国の自動車の通行方向によるのが自然なのではないか」と、なおさんよりご意見をいただきました。確かにそうかもしれませんね。もう少しデータを集めて実証したいところです。皆さんも、海外へ行ったおりには、ちょっと意識して観察してみてくだい。特に左側通行の国(イギリス、オーストラリア等)の情報お待ちしております。なおさん、ありがとうございました。

関連ページ
使いやすさ日記『186. エスカレータ、動く歩道では左右どちらに立つか?@アムステルダム編』
使いやすさ日記『98. 左側を歩いてください?』
使いやすさ日記『33. 駅のエスカレーターは右側通行?』

210. 雑貨屋さんもユーザ中心設計


とある雑貨屋さんで見つけた粋な“箱”をご紹介します。

それは、細々とした雑貨が窮屈そうに並ぶ店内、狭い通路の片隅に、そっと置かれていました。

商品戻し箱の写真

「商品を手にしたものの、どこに戻したらいいのかわからない。そんなお客様はどうぞこの箱へ!」

買おうと思って手にはしたものの、お金を払って購入するに値するものかどうか、レジが近づくにつれて決心は揺らぎ、「やっぱや〜めた」という結論に達すること、ありませんか?そんなとき、商品をきちんと戻しに行く、ってのは良識あるオトナとして当然の行為。もちろん、きちんと戻しに行くこともありますよ。しかし、広い店内のいったいどこから持ってきた商品だったか思い出せない、なんてこともままあります。そんなときは、「ごめんなさい」と心の中で呟きながら、そっとその辺に置いてしまったりとかして…ごめんなさい。

そんな困った状況に随分と悩まされてきたのでしょうね、この雑貨屋さん。その悩みや怒りを、お客様への配慮に替えたのが、この「商品戻し箱」です。色々な顔を持った手作りの箱が、店内のあちこちに置かれていました。こんなちょっとした配慮ひとつで、お客さんは気持ちよく買い物ができるようになり、店員さんは商品の管理がしやすくなりますね。

見た目もネーミングも改善の余地はありそうですが、ユーザ中心設計の第一歩として素晴らしい“デザイン”だと思いました。

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