投稿者: staff (page 14 of 62)

244. 市営地下鉄の扉


先日、横浜市営地下鉄に乗っていたときの出来事です。駅に着いて扉が開くと一人の老婦人が乗ってきました。年齢を感じさせない軽やかな足取りで流れるように次の車両へ…と、そのとき、

「ドーン」

大きな音をたてて、その方は車両間の扉のガラスに激突!皆が一瞬、ギョッとしたのですが、幸い大事には至らず、その方は何事もなかったように扉を開けて隣の車両へ移動していきました。

なぜこのような事が起こったのでしょうか?

横浜市営地下鉄の車両間の扉

これがその扉です。大きなガラスですね。ガラスに衝突防止を兼ねた地下鉄のマークが入っているのですが、マークの中心が高さ1370mm程の位置にあり、色も目立たないため、腰のかがんだ老婦人には見えなかった可能性があります。これでは慌てていると扉が無い様に見えるかも知れませんね。

熊本県「ユニバーサルデザイン建築ガイドライン」によると衝突防止マークは「視線の高さへの貼り付け」を推奨しているようですが、特に高齢者と子供の目に入るような高さへの貼付が望ましいと感じました。

全席優先席化や、女性専用車両など、みんなが使いやすい交通機関に向けて、斬新な制度を打ち出している横浜市営地下鉄ですが、まだまだ改善していくためのヒントが利用者の行動に隠されていると感じました。

衝突防止マークにも色々なものがあるようです。こちらはデザイン性に配慮しながら、衝突防止の役割も上手く果たしている例です。

243. 挿入したカードはどこだ?4種のカード対応のカードリーダ


仕事柄、デジカメで写真を撮ることが多く、データの吸い出しには図1右上にあるカードリーダを使用します。このカードリーダ、コンパクトフラッシュ(CF)、メモリースティック(MS)、スマートメディア(SM)、SDカード(SD)の4種類に対応しているんです。なので、さまざまなデジカメを使う私にとっては、かなり重宝モノです。

ただ、ちょっと問題もあります。PCと接続すると「リムーバブルディスク」として全て認識され、どこに自分が挿入したカードがあるかわからないのです。

図1. 認識した状態

マイコンピュータを開くと図1のウィンドウのように表示されます。ごらんの通り、全て同じアイコン・同じ名称で見分けがつきません。また、カードリーダの挿入口が2×2列で、ウィンドウのアイコンの並び方と対応しているように見えます。でも、実際は対応していません。ですから、カードリーダの(SD)にカードをさして「リムーバブルディスク(G:)」をクリックすると、「カードを挿入して下さい」とPCに注意されてしまうのです。いつも繋ぎっぱなしで使っているのならば覚えられるのですが、会社の共有物なのでそういうわけにもいかないのですよ…。

最近のカードリーダではアイコンを変更させるドライバが標準でついており、認識されると図2のように一目瞭然なモノもあるようです。

図2. ドライブ名称がつき、属性もアイコン表示されている

これだけでも充分わかりやすいですね。 でも、この表示でもカードが挿入されているか否かは判断できません。私としては「挿入したカードの在処がはっきりわかる」のが一番嬉しいのですけど…。ワガママですか?

242. メタファ活用の効果~コンタクトレンズケース


最近のお気に入りグッズを紹介します。

koziolのコンタクトレンズケース

これは、コンタクトレンズのケースです。人が双眼鏡を覗いている姿をしています。 とても愛着のわくデザインですよね。

このレンズケースで使いやすいと感じた点は2つあります。

ます一つ目は「持ちやすい」ということ。

このレンズケースは、収納部しかない通常のレンズケースと比べて、人形の分だけグリップできる範囲が大きくなっています。そのため、蓋の開閉時にしっかりと把持することができるのです。レンズの脱着時には手が濡れていることが多く、蓋をあけるのにモジモジしたり、ひっくり返さないように気を張っていました。 携帯するにはちょっとかさばりますが、家で使うにはこのくらい大きい方が扱いやすいですね。

それから二つ目。「右と左がわかりやすい」

これは、普通のレンズケースでも十分わかりやすいのですが、さらにちょっとしたメリットを持っています。

大半のレンズケースには、右側に色がついていて、かつ、「R」「L」という左右を示す記号が記されています。しかし、右と左が自分の感覚とうまく結びつかない人にとってはどうでしょうか?

私の友人で右と左を間違えて記憶している人がいます。その人は「右」と言われると左に、「左」と言われると右に反応します。考えているうちにどんどん混乱していくようです。 また、恥ずかしながら私も、高校生くらいまではライトもレフトも両方「R」から始まると思い込んでおりました。

そんな人でも、人形の背中を見ながら自分の左右とマッチングさせれば、間違えることはありません。人という、前後が非対称の形がモチーフにされているため、対応づけが行いやすくなっているのですね。

この商品は、「人が双眼鏡を覗いている姿」というメタファを取り入れ、レンズケースの機能をうまく引き出すことに成功しています。持ちやすさと分かりやすさと可愛らしさを向上させた、ちょっとしたユニバーサルデザイン商品だと思います。

関連ページ
ドイツの雑貨メーカーkoziol(リンク先消滅)

241. ホントにもう間違えない?~マイルドセブンの新しいパッケージ


読者の方から、マイルドセブンのパッケージデザインがリニューアルされたことについてのご意見を頂きました。

新しくなったマイルドセブンのパッケージ

パッケージの色と味の濃さに関係性を持たせたことにより、購入時に自然な対応付けがしやすいという、ユーザビリティ的な効果が期待できます。しかし、下の写真のようにバラバラに配置されてしまうと、配列の情報が乱れてしまい、せっかくの効果が消えてしまいます。

バラバラに配置されてしまっている

販売者や自販機の設置者には、このパッケージデザインの意図することが伝わっていないため、上記のようなイレギュラーが生じてしまったのでしょう。しかし、最終的にパッケージデザインがユーザと“インタラクト”するのは、ユーザが商品そのものと向き合ったときなのです。

特定の効果を狙ったデザインであったとしても、ユーザに完璧な状態で提供できなければ、台無しになってしまいます。流通過程によって効果が薄れてしまうことがないよう、デザインの意図することが流通全体に浸透するようなシステムもデザインしなければならないようですね。

関連ページ
日経デザイン 『マイルドセブン新旧比較 色と数字でもう間違えない?

240. バスのプリペイドカード投入口~小田急バスと東急バスの違い


通勤に使っているバスの「プリペイドカード改札機」がとても使いにくい!私は同じ路線を走る小田急バス東急バスに同じ位の比率で乗車するのですが、「バス共通カード(プリペイドカード)」の投入口の位置がそれぞれのバスで異なります。バス前方のドアより乗車し、カードは降車時ではなく乗車時にのみ投入するのですが、カードを出し入れする際にいつも感じる事があります。

カード投入口
の比較写真

■小田急バス

(良)乗車位置に対して真正面にカード投入口が位置しており、「カードを入れる」という動作がスムーズに行える。

(悪)カードが運転手の側に出るので手を奥に入れて抜き取るのが少し不自然。

■東急バス

(良)「左から入れ、右から出る」 という方向は「ドアから乗車し、後方に進む」という動線と一致している。

(悪)乗車位置に対して真横にカード投入口が位置しているため、カードを左手で持ち窮屈な角度に手首を曲げて投入しなければならず、毎回ストレスに感じる。(現に「なんで横から入れないといけないんだ!やりにくいんだよ!!」とおじさんが怒鳴っている場面に遭遇したこともあり)

と、どちらの改札機もそれぞれに良い点悪い点が挙げられます。今となっては「小田急は真正面、東急は横」という心構えができましたが、バス通勤開始直後はなかなか慣れませんでした。と言うのも、冒頭で書いたように全く同じルートを通りなおかつ同じ赤系統の外観である両バスの区別がつかず「バスの年式によって投入口の位置が違うのかな?」としばらく誤解していたのです。

正面と横…ほんの些細な違いと思われるかもしれませんが”両手に荷物を抱えた雨の日”などの状況では、カード持ち替えというちょっとした行動が大きなストレスとなることもあるのです。

このような状況を少しでも回避できるよう、小田急
の『入れやすさ』東急の『受け取りやすさ』を活かしつつ両バスのカード投入口位置を統一すれば乗客への負担が減るのではないでしょうか。

ちなみに、運転手さんの態度&対応は東急バスの方が良いです。

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