244. 市営地下鉄の扉


先日、横浜市営地下鉄に乗っていたときの出来事です。駅に着いて扉が開くと一人の老婦人が乗ってきました。年齢を感じさせない軽やかな足取りで流れるように次の車両へ…と、そのとき、

「ドーン」

大きな音をたてて、その方は車両間の扉のガラスに激突!皆が一瞬、ギョッとしたのですが、幸い大事には至らず、その方は何事もなかったように扉を開けて隣の車両へ移動していきました。

なぜこのような事が起こったのでしょうか?

横浜市営地下鉄の車両間の扉

これがその扉です。大きなガラスですね。ガラスに衝突防止を兼ねた地下鉄のマークが入っているのですが、マークの中心が高さ1370mm程の位置にあり、色も目立たないため、腰のかがんだ老婦人には見えなかった可能性があります。これでは慌てていると扉が無い様に見えるかも知れませんね。

熊本県「ユニバーサルデザイン建築ガイドライン」によると衝突防止マークは「視線の高さへの貼り付け」を推奨しているようですが、特に高齢者と子供の目に入るような高さへの貼付が望ましいと感じました。

全席優先席化や、女性専用車両など、みんなが使いやすい交通機関に向けて、斬新な制度を打ち出している横浜市営地下鉄ですが、まだまだ改善していくためのヒントが利用者の行動に隠されていると感じました。

衝突防止マークにも色々なものがあるようです。こちらはデザイン性に配慮しながら、衝突防止の役割も上手く果たしている例です。

1 Comment

  1. 172. 外観を損なわない六本木ヒルズのガラス壁

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