投稿者: 古田 (page 29 of 103)

685. ぴょこんと跳ねて教えます 〜iOS5.1、Windows8のロック解除〜


この日記を書いている日、AppleのiPhone/iPad/iPod touch向けのOSがバージョンアップし5.1となりました。その目立った変更点としてロック画面でのカメラ呼び出しがあります。従来(iOS5)はロック画面の状態でホーム(□)ボタンを素早く二度押しすることでカメラアイコンが出現し、そこから直接カメラアプリに遷移することができました。これは使いこなすと非常に便利なショートカットなのですが、見た目に手がかりがないので知らない人は知らないままになりがちという点が難点です。そこでiOS5.1では下の様にロック画面の右下に常時出しっ放しになったのです。しかし短押し(タップ)で誤反応してしまってはロック画面の意味がないので、実際にはここを押さえて上にフリックしてロック画面を追い出す様にする必要があります。面白いのはその誘導です。単に上向き矢印を描いておく手もあったんでしょうがAppleはそんなのカッコ悪い!と思ったんでしょうか。実際の動きを動画にしてみましたのでご覧下さい。

大抵の人はとりあえず短押ししてみるだろうと見越して、それに対しロック画面が上にぴょこんと跳ねるアニメーションを入れたのです。跳ねた向こうにカメラアプリが見えます。見事ですね。

実は時を同じくしてこの作法を導入した製品があります。今年末頃に発売が予定されているMicrosoftの次期OS、Windows8です。こちらは従来のログオン画面の上に時計入りのフォトフレーム的なスクリーンを置き、未使用時は綺麗な写真を待受画面的に表示しておくことができるようになります。このスクリーンを除けてログオン画面に辿り着くのに、上記のiPhone/iPod touchのロック画面と同じ上フリックなのですが、やはりクリックした時に一瞬ぴょこんと跳ねて後ろが見えるのです。

注:動画中に見えるオレンジの円はマウスクリックを示しています

他にも似たような工夫として、Android端末の通知領域を下スワイプで引き出せることを、画面上部のタッチ時に先頭部分をチラ見せするといったものがあります。タッチUIのジェスチャーは目に見える手がかりがなく知らないと永遠に気付けないのが難点です。こうした工夫でフォローするのは大切ですね。

684. 開く向きを180°変えて使い分け ~森永キャラメルシロップ~


先日実家でおやつ時にキャラメルラテを作ろうとしてこのシロップが出てきました。

森永キャラメルシロップの写真

早速使おうとフタを見てみるとちょっと変わった形をしていました。そうこれ円錐状をしたキャップの2箇所で開き、2つの口径を使い分けられるようになっていたのです。お店のキャラメルラテみたいにフォームミルクの上に細い線状に出したい時は上の口を使えばOKという訳です。これはマヨネーズとかでもついてると嬉しいかも。2つの口を使えること自体にも感心ですが、むしろここで注目したいのはそれぞれの開く向きが反対を向いてる点。

キャップ部分のアップ写真

こうすることで意図しない側の口が開いてしまうことなく、簡単に開けることができます。

ただ実際には注ぐ口の周りは使ってるうちに汚れてきて、指で直接触りたくなくなってきます。どうせならキャップ先端をもう少し長くして、そこを目的の方向に折る感じで開けられたりするともっと良かったんじゃないでしょうか。

同日補足:

読者の宮地さんから、口が複数ついているもの自体はマヨネーズや粉チーズ等でも既にあるよね、ということで写真をいただいたので参考に紹介させていただきます。あー、そういやありますね。ウチはひとり暮らしであまり大きいマヨネーズを買わないので忘れてましたが、確かに見たことあります。

マヨネーズボトルの写真

683. ボタン1つってホントに簡単?? ~Softbankみまもりケータイ005Z~


限定のポケモンシール、三日で剥がれてきました…

写真はSoftbankが販売している“みまもりケータイ”(ZTE製005Z)です。先日安かったので今度小学生になる姪(とついでにその妹)に買ってやりました。これは主に子供にもたせる為に発信機能を制限した携帯電話端末で、GPS機能で今いる場所をメール送信することもできます。操作面の特長としては、発信できる相手を1件に制限にし、ボタン1つでかけられるようにした点です。

で、実際に購入して試してみて思ったんですが、このワンボタン・インターフェイス、思ったよりイケてませんでした。まずこのボタンには他にも役割があり、短押しと長押しを使い分けなければならない点。短押しで発信、待ち受け中の長押しは着信音量、マナーモード設定、通話中の長押しは通話切断になります。これは小さい子供にはかえって難しそうです。そしてネットでレビューをみていると不意にボタンが押されて発信されてしまって困っているという書き込みがとても多く見受けられます(ホールドスイッチ的なものもありません)。仕方なくカバーをつけたり厚紙やスポンジシートを貼ったりしてかかりにくくするDIYをされてる方も多い様です。音量、マナー設定はネットからも行えるので、割りきって「長押しで発信、長押しで切断」にしてしまった方がわかりやすいし、操作ミスも起きにくかったんじゃないかと思います。
ちなみに写真ではまだ取り付けていませんが、本体上部に非常用ベルのスイッチがあり、リング付きのストラップをつけておき、何かあったらそれを引っ張るとサイレンが鳴りつつ電話も発信されます。つまり緊急時に最低限のアクションで発報する手段は別にあるのです。現状だとボタン単押しでもリングを引っ張るのでも負荷としてはあまり差がなく別れてる意義が薄いとも言えます。

こうしたトレードオフは他の製品でもよく見られます。見かけ上ボタンが少ない方が簡単そうに見えるので、頑張ってリモコンのボタン数を減らした結果、モードや押し分けが複雑になって、トータルで使いにくくなったり。最近だとiPhone・iPadもホームボタンに長押しやらダブルクリックやらアサインされてどんどんややこしくなって来ていますね。

なお、子供向けの端末はdocomo、auからも販売されていますが、例えばdocomoのキッズケータイHW-02Cの場合、こちらにあるように、4方向キーを兼ねた1~4のボタンで相手を選択->電話かSMSかを選択という操作ステップを経ることになります。ワンボタン式に比べれば複雑ですが、4月に小学校にあがる姪を見ていると普通にiPod touchやiPad、Nintendo DSなどを使いこなしており、docomo式の操作方法でも難なくこなせることは明らかです。通常の通話目的ならそちらの方が便利でしょう。みまもりケータイはその名の如く、子供や高齢者、バッグや車などを見守る方に主眼を置いているとも言えます。機種選びの際にはその辺りを意識していただくと良いんじゃないでしょうか。

682. 液晶保護フィルムにも使いやすさ競争の波が


前回に続きPlayStaiton Vitaネタです(以下PSVITA)。

682

写真はSONY純正の液晶保護フィルムを開封したところです。実際に貼り付けるのはやや緑がかった部分のみ(緑色は保護フィルムの保護フィルムで使用時は透明)なのですが、見てわかるとおり、位置決め用にボタンパッド部分にはめ込む位置合わせ用の台紙がついています。まずこの台紙をセットして位置決めをした後、写真下部に見える白いタブを左に向かって下へめくっていくと、ピッタリの位置に貼ることができる、という訳です。 液晶保護フィルムはホコリと空気の混入を防ぐのが成否を分けるのですが、その為には一発で貼り終えることが重要です。せっかく綺麗に貼れたのに位置がズレてやり直し、なんてことになると大抵そこでホコリが入ったり折れ目がついてしまい失敗します。こういう工夫は大いに歓迎です。

液晶保護シートは比較的利益率が高い商品らしく、最近では1つの製品に対し複数のメーカーが専用フィルムを販売しています。それどころか低反射タイプ、光沢タイプ、指紋軽減タイプ、プライバシーフィルタタイプなど1社がいくつものバリエーションを投入し、メジャーな製品には20〜30種類も保護フィルムの選択肢がある、といった状況もザラです。最近ではフィルム自体の性能だけでなく、「誰でも貼れる」「絶対失敗しない」など貼りやすさを謳ったPR合戦も盛んです。コンビニおにぎりの包装のように、ちょっとしたアイデアで実用新案や特許でも取れればひと儲けできるかも知れません。

681. こんなにボタンあるのに何故使わない? 〜PS Vitaの新UI〜


去る12月17日に発売になったゲーム機、PlayStation Vita(以下、PSVITA)、ゲーム好き(というよりゲーム機好き)なので当然発売日入手しました。

本機はスマートフォンを超える5インチという大画面に両面タッチパネルという新しいUIデバイスを搭載した次世代ポータブル機です。両面というのはつまり、表示画面側だけでなく裏側の背面もタッチパネルになっていて、両手で本体を持った状態で人差し指などで画面の裏側をなぞったりする操作ができるということです。まぁこれがどういう使い道があるかは未知数ですね。

さて、SONYのゲーム機はPSP、PS3とXMB(クロスメディアバー)を使ったホーム画面が特徴的でしたが、PSVITAではそれを廃止してスマートフォンライクな新しいタッチUIを搭載しています。これがちょっと残念な感じがしたのでご紹介したいと思います。

681a

こちらが全ての基点となるホーム画面です。インストールされたアプリケーションが丸いアイコンで並んでいるいわゆるランチャーになっています。左端にiPhone等のスマートフォンで見慣れたページインジゲーターがあります。これは上下に2ページこのような画面があり、今はその1ページ目(上側)を表示していることを示しています。移動は上下スワイプです。更に画面上部にも家のアイコンと4つの丸が並んでいます。こちらは現在起動しているアプリを示していて、画面右端に三角で示されているように左右スワイプでめくって移動できます。

681b

こちらの写真が右にスワイプした例。すぐにアプリに切り替わる訳ではなく、真ん中の「はじめる」と書かれたエリアをタップするとスタート/復帰します。

比較的わかりやすいし、最近のスマートフォンを使ったことがあればあまり違和感なく使えそうですね。これ自体はいいんです。惜しいのはこれら全ての操作に画面両脇のハードボタンが一切利用できないという点なのです。スワイプは操作負荷も高いですし、さぁご自慢の超絶美麗な有機ELディスプレイで高画質コンテンツを楽しむぜ、って時にまず画面を指紋で汚さないとならないのはなんとも残念です。

681c

3枚目の写真は動画を再生しているところです。画面をタッチしてこのような操作パレットを表示して一時停止や早送りなどの操作をします。しなければなりません。ここでもせっかくのハードボタンは使えず、コンテンツにこんな大きな障害物を出さなければ操作できないのです。

これがNintendo DSなら混乱を避けて単一の操作方法だけにするという選択肢もアリだったかも知れません。しかしPSVITAは当面コアゲーマー層をメインターゲットにすると言っているのですし、もっと効率性やサクサク操作を重視しても良かったんじゃないでしょうか。

知人にこの話しをしたところ「PS Betaやね(笑)」等と揶揄されましたが、SONYのゲーム機はソフトウェア更新による進化も醍醐味のひとつです。今後のバージョンアップで操作性も徐々にブラッシュアップされていくことを期待したいと思います。

« Older posts Newer posts »