アメリカのラスベガス、マッカラン空港内を歩いていたときのことです。トイレの前を通ったとき、トイレマークがぱっと目に飛び込んできました。それは、トイレの入り口から見て突き当たりの壁に描かれた、等身大サイズのトイレマークでした。おっ、なるほどここがトイレか、と思いました。

そのあと、飛行機の時間を待っている間にトイレに行こうと思ったときも、広い空港内で、この大きなマークはすごく見つけやすかったです。

トイレを探すときって、早く見つけたいと思うものですが、マークが主張して目立ちすぎてしまうのも、あまりうれしくないですよね。『私、トイレ行きます!』と宣言しているみたいで、ちょっと恥ずかしい気がします。

このマークの正面に立ったときのインパクトには、すごいものがあります。トイレに行こうとしたときに、ここで間違いない、という安心感が得られます。また、入り口から奥まったところにあるので、トイレの正面からずれると見えなくなります。そのため、景観を乱すこともありません。

トイレに行くという目的を持って行動するときには主張して、そうでないときには気にならない。1つのマークの役割や感じ方が、見る人の状況によって変わることもあるのだなと感じました。