収納が少ない我が家のキッチンでは吸盤つきのフックをよく使っています。壁を傷つけず、平滑な壁面であれば簡単に設置ができるので、とても重宝しています。しかし、ひとつ困っていたことがありました。それは、いつの間にか吸盤が壁から剥がれてしまい、掛けていた調理器具が落っこちてしまうことです。そのため、できるだけ軽く、壊れにくい物を選ばなければならず、フックに掛ける物が限定されていました。

そんなある日、こんな商品を見つけました。一見普通の吸盤つきのフックと変わらないのですが、ポイントはこの赤いライン。

フック外観

真ん中の突起をプッシュして吸盤を壁につけてみると・・・

吸盤を押して赤いラインが消えた状態

赤いラインが隠れて見えなくなりました。実はこの赤いライン、吸盤が浮いてくると現れ、「もうすぐ落っこちてしまうよ」という注意情報を発信しているのです!

フック断面図 左:吸盤をつける前 右:吸盤をつけた状態

仕組みは、上図のように吸盤とケースが独立して動く構造です。吸盤は少し(この商品は3~4ミリ位)浮いただけで落下してしまいます。しかも時間をかけて徐々に浮いてきます。そのため、よほど注意していない限りその変化に気がつきません。いつの間にか落下するのは、本当は落ちそうな状態であるにもかかわらず見過ごしているからなのです。しかしこの吸盤は、徐々に浮いてくる現象を逆にうまく利用して、今まで見えなかった吸盤の状態を「可視化」して認知させている、よく考えられている商品だなと感心しました。

今では、赤いラインが現れたらすぐにPUSHする習慣がついたので、ちょっと重い調理器具でも気兼ねなく掛けられるようになりました。