少し型は古いですが、今でも我が家にあるCDプレイヤーです。皆さんはこの写真を見て、どの部分を使って音量調節を行うと思いますか?
正解は(A)のボタンです。(B)のダイヤルからは、曲の変更などの操作が行うことが出来ます。(B)のダイヤルで音量調節を行うのではないかと思った方もいるのではないでしょうか。
実は私も、初めてこのCDプレイヤーを使うときは(B)のダイヤルから音量調節を行うと思いました。使い始めてしばらく経つのですが、「ダイヤル=音量調節」というイメージがあるためか、未だに音量を下げるつもりが曲順を変えてしまうことがあります。 友人が操作していても、私と同じ失敗をしているのを見かけます。
自分が今までに使ってきたCDプレイヤーやカーステレオなどの機器を思い浮かべてみると、主要な操作をするためにダイヤルとボタンが配置されている場合、ダイヤルから音量を調節するものばかりでした。
失敗をした友人に聞いてみても、私と同じように、今までに使ってきた機器はダイヤルから音量を調節するものが多かったそうです。
このようにダイヤルで音量調整を行う機器を使ってきた経験から、私と友人には「ダイヤルとボタンが配置されている場合、ダイヤルで音量を調節する」という仮説(=メンタルモデル)が形成されたと考えられます。
これは、私達だけではなく、もっと多くの人にも当てはまることかもしれませんね。ユーザがこのようなメンタルモデルを持っているのであれば、それにあわせた操作デバイスのデザインが重要になってきます。
もしもこのCDプレイヤーが、私達のようなユーザのメンタルモデルを考えてデザインされていれば、私のように間違ってお気に入りの曲を飛ばしてしまう、という悲しい失敗をしなくて済むのかもしれません。
用語解説:メンタルモデル(Mental Model)
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