あるトイレで手を洗おうとしたときのことです。
上の写真の水栓のハンドル(○で囲まれた部分)をひねって水を出そうとしましたが、出てきません。なぜだろうと思ってよく見てみると、実はこの水栓は、手をかざせば自動的に水が出てくるタイプのもので、先程ひねったハンドルは、温度調節のためのものでした。
私が思い浮かべてしまった“ハンドルをひねれば水が出る”という操作イメージは、私に限らず多くの人が持っているのではないでしょうか?
このような操作イメージは、一旦頭の中に出来上がってしまうと、なかなか崩しにくいものです。同じ公衆トイレの洗面周りという場所で、操作イメージと実際の機能との違いによって戸惑ってしまう問題をかかえた事例は、他にも見受けられます(※)。
新しい製品を開発する際には、このような点についても配慮する必要があり、私たちモノづくりに関わる者を常に悩ませ続けています。
※使いやすさ日記 「187. いくら回しても水が出ない蛇口」 参照
http://usability.ueyesdesign.co.jp/diary/187.html