最近、業務の関係で色覚異常について勉強しました。
色覚異常と言っても大別して第1種から第3種の3種類あり、それぞれ識別が困難な色の組み合わせが異なります。詳しくは下記のリンクなどで大変わかりやすく解説されていますので是非ご覧ください。
で、人口比率的に大半を占めるのが第1種および第2種色覚異常というタイプで、どちらも赤と緑を区別することが難しいことから、ひっくるめて赤緑色弱などと呼ばれたりするようです。
さて、赤と緑の区別が難しいということで、日常生活に深刻な影響を及ぼす事例にはどのようなものがあるでしょう?学生にとって重大事なのは黒板のに赤チョークで書かれた文字が読みとれないことだそうです。色覚異常の親御さんの団体などでは学校などで使用しないよう働きかけたり、色覚異常対応チョークなども開発されているそうです。
もうひとつ我々のような製品開発のお手伝いを生業としていて関連が深いのが2色発光ダイオード(LED)です。様々な電気製品に利用されいるので一度は目にされたことがあると思います。1つで状況に応じて赤と緑(明るい黄緑)に光るLEDです。
例えば携帯電話の着信中(緑)と充電中(赤)に同じところが光りますよね。これが色覚異常の人達には見分けるのが難しいんだそうです。もっとも携帯電話の場合には音が鳴ったり、着信の方は点滅だったりと他にもてがかりがあるので、そう判断に困ることはないと考えられます。しかし、最近もうひとつ非常に深刻だと考えられるケースを発見しました。
テレビの電源インジゲータです。たいていのテレビはオンの状態で緑、オフ(スタンバイ)で赤く光ります。これだって「テレビの画面自体に画像が映ったり音が出たりするから平気じゃないか」と思われるかも知れません。ところが最近、我が家で頻繁に消し忘れが発生することに気づきました。そう、ゲームやビデオなど外部入力を使った後です。この場合、ゲームやビデオ自体の電源を切ると画面には何も映らないし音もしなくなります。我が家では時々この状態でテレビを切り忘れるということが発生しました。これを防止するために気をつけようと思った時、唯一電源状態を把握するのが先の2色LEDだったのです。これでは色覚異常者に対応していないということで、ユニバーサルデザインとは呼べないということになります。
さて、前置きが異常に長くなってしまいましたが、最近この辺を考慮してか、ちゃんとこの問題を回避しているテレビに出会いました。SONYのWEGAシリーズです(いや、シリーズすべてがそうなっているかどうかは調べてません。ウチのはKV-29DR1という型式です)。
この機種は写真のように、電源オンを示すインジゲーターとスタンバイ状態を示すインジゲータが独立のLEDになっています。つまり光る場所が違うのです。更に言えば、先のビデオ入力状態での消し忘れを防止するためか、外部入力機器からの信号が途絶えると、画面に「Sビデオ1」といった表示が出っぱなしになるようになってました。
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外部入力信号が途絶すると… |
ブラボーですね。ユニバーサルですね。下記に商品情報へのリンクを掲載しておきます。残念ながらFlashプラグインに対応しインストールしたブラウザからしか見られず、ユニバーサル対応じゃないんですが(^^;)。
- 関連ページ
- からーふぃくしょん(リンク先消滅)
- SONY WEGAシリーズ(リンク先消滅)