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145. 利用頻度の高いものを大きく~米国のとあるホテルのエレベータ


現在、UPA(Usability Professionals’ Association)というユーザビリティの学会のカンファレンスで、米フロリダはオーランドという街に来ています。

写真は滞在しているホテルのエレベータです。

エレベーター内の操作パネルの写真

数字の書かれた丸いのはボタンではなく、その隣を押すのがいまいちイケてないです。おかげで階数×2倍も丸が並んでいて、滞在4日目の今でも指が迷います。

ただ感心したのは、最も利用頻度が高いと思われる1F(LOBBY)のボタンが丸3つ分のスペースをブチ抜く大きさにしてあるところです(写真は押されてランプが光っている状態)。これだけは迷わず押すことができます。認知的にも人間工学的にも優れた配慮ですね。

144. エスカレーターの上り下りでの色分け?


写真は名古屋の上前津という地下鉄の駅のエスカレーターです。上りと下りでベルト(手すり)の色が違っていますね。上りが青で下りが赤でした。これって名古屋市交通局統一のルールなんでしょうかね?ちょっと時間がなくて他の駅までは確認できませんでした。知人に聞いたところ、エレベーター設置は進んでいるが、エスカレーターはターミナル駅位でないとそもそも設置されていないのではないか、とのことでした。名古屋エリアにお住まいの方で、エレベータのある地下鉄駅にお出かけになる方がいらっしゃいましたら、是非チェックしてお知らせいただければウレシイです。

もし統一されているんだとしたら、強力な識別手段ですよね。美観重視の百貨店やホテルなどではやりたがらないでしょうが、せめて公共施設ではこういったルールを全国共通で実施してくれればと思います。

もっとも東京の駅だと常に誰かが乗っていることが多いので、遠目にも上り下りの判断はしやすいという土地柄もあるかも知れませんが。

2002/7/5日補足

上記知人からの話はσ(^^)の聞き違いで、上りはほとんどの駅に設定されてきて
いるが(しかも青)、下りは少ない、とのことでした。宮地さんからも同様の情報をいただきました
。また百貨店などでは閉店間際にすべて下りに切り替えたりするケースもあるそうで、
そうなると色分けは難しいですね。

いずれにせよ、下の投票状況を見ると、どうもルールがあるわけでもなさそうです
ね。

143. 縦型パック菓子の2段階の開け口


「焼もろこし つぶ とっちゃいました」のパッケージ写真

写真は、最近増えてきた縦型パック菓子の切り口です。開け口が上下2箇所に設
けられていて、ある程度中身が減ったら下側の切り口で上部を切り取ってしまうことで
、底に残った中身をとりやすくします。結構色々な商品がやっているので、どこが元祖
かは知らないんですが、これは秀逸ですよね。

時々、「いきなり2段目をあけても平気」な、ちょっぴり納得がいかないモノもありますが…

142. 視覚障害者対応?~牛乳パックの切り欠き


切り欠きの写真

引き続き日用パッケージネタです。明治乳業の新製品「おいしい牛乳」の紙パックの口に写真のような切り欠きがあるのを発見しました。

調べてみたんですが、これって、テレホンカードや電車などのプリペイドカードと同じで、視覚障害者の方が手触りで何の紙パックか識別できるように、「牛乳」に対してつけることが昨年12月から牛乳業界全体で導入が決定したのを受けたものみたいですね。元々、生協がやっていたものだとか。

順次導入ということなので、今日まで気付かなかったのは、まだ未対応のパックが大半なのかも知れません。家でリサイクル待ちのパックを調べてみましたけど、他には見あたりませんでした。

最近は野菜ジュースやポタージュスープなど様々なものが同じ1リットル紙パックで売られていますので、こういった配慮は非常に有意義ですね。他ブランドも早く実施していただきたいものです。

そういや、最近、自動車用のクーラント液やウォッシャー液も紙パックのものが多いですよね。こういうのって誤飲事故になった例とかないんですかね(微妙に縦横比など形状が違う?)。「牛乳である」って情報も大切ですが、「飲み物ではない!」ってことが明示されることも大切かと。

関連情報としては、お酒の紙パックやビンのフタに点字をつけることが急速に広まってきているようです。σ(^^)はお酒飲まないので知りませんでしたが、点字を打ちやすいからか缶は以前からついてたそうですね。

他にも様々な商品に点字がつき初めてきているようです。2点目の参考記事をご覧下さい。

関連ページ
紙パック入りのカーケミカルの例(リンク先消滅)
点字表示日用品にも(日経新聞引用)(リンク先消滅)

141. パッケージングと使用順序~ふわとろ


緑の袋の仕込みタレと赤い袋の仕上げタレの写真

上の写真は、フレシア(ミツカン系)の納豆「金のつぶ」シリーズの最新作「ふわとろ」のパッケージ内容です。タレが2種類付属してるのが特長で、

1. まず「(1)仕込みたれ」だけをかけてかき混ぜる。”ふわっ”となる。
    ↓
2. しかる後に「(2)仕上げたれ」を加えまた混ぜる。”とろっ”となる。
    ↓
3. (゜Д゜)ウマー

というシロモノです。ちゃんとこの手順を踏むと、本当に「ふわとろっ」ってカンジで、最近の私的ヒット商品です。σ(^^)はずっと、箸で思いっきりかき混ぜてもパッケージを突き破りにくいプラスチック製容器の「納豆いち」(旭松)シリーズ愛用者だったんですが、最近はこちらに偏り気味です。

ところが、先日この商品をはじめて開封した際、あろうことか、最初に(2)仕上げたれを入れてしまったのです。何故か?下の写真は、実際にフタを開けたままの状態です。そうです。何故か(2)が上に置かれているのです。最初は袋の番号などまったく目に入らず、素直に(2)仕上げたれを入れ、かき混ぜながら何気なくもうひと袋のたれを見たら説明書きがっ!という状況でした。

下から納豆、ビニールシート、緑の袋、赤の袋の順に入っている写真

これってわざわざ2を上に置く必然性ってあるんでしょうかね?この製品は3食分が1セットになっていますが、すべてこの置き方で、おそらく意図的にそうなっていると思われます。

ユーザがひとつづつ取り出すと仮定すれば、取り出された場所には逆に積み上がるので、これでいいのだ、という考えでしょうか?それもねぇ…

毎度のことですが、何か合理的な説明を思い当たる方がいらっしゃいましたらお寄せ下さい。

というか、現在この手の食品、日用品のパッケージの使い勝手について社内でリサーチしています。イケてる/イケてないパッケージの事例をご存じでしたら是非教えてくださいませ。

P.S.
 納豆の発泡スチロール容器がリサイクル回収不可なところ多いですよね。ちゃんと洗うからもっていって再利用しておくれよぅ。

2002/5/23日補足

山本さんより、「逆にしてしまうと2のたれが隠れてしまい、たれが2種類ある
ことのアピールや、工場での検査時に見逃しやすくなるからではないか」というご指摘
をいただきました。山本さんは某メーカーにお勤めの方で、特に2点目のような品質管
理的な視点は、実際の製造現場にたずさわっていない我々ではなかなか持ちにくいもの
で、非常に参考になりました。

関連ページ
「ふわとろ」商品説明(非オフィシャル)(リンク先消滅)
プラスチック容器がウレシイ「なっとういち」シリーズ(リンク先消滅)

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