とある雑貨屋さんで見つけた粋な“箱”をご紹介します。
それは、細々とした雑貨が窮屈そうに並ぶ店内、狭い通路の片隅に、そっと置かれていました。
「商品を手にしたものの、どこに戻したらいいのかわからない。そんなお客様はどうぞこの箱へ!」
買おうと思って手にはしたものの、お金を払って購入するに値するものかどうか、レジが近づくにつれて決心は揺らぎ、「やっぱや〜めた」という結論に達すること、ありませんか?そんなとき、商品をきちんと戻しに行く、ってのは良識あるオトナとして当然の行為。もちろん、きちんと戻しに行くこともありますよ。しかし、広い店内のいったいどこから持ってきた商品だったか思い出せない、なんてこともままあります。そんなときは、「ごめんなさい」と心の中で呟きながら、そっとその辺に置いてしまったりとかして…ごめんなさい。
そんな困った状況に随分と悩まされてきたのでしょうね、この雑貨屋さん。その悩みや怒りを、お客様への配慮に替えたのが、この「商品戻し箱」です。色々な顔を持った手作りの箱が、店内のあちこちに置かれていました。こんなちょっとした配慮ひとつで、お客さんは気持ちよく買い物ができるようになり、店員さんは商品の管理がしやすくなりますね。
見た目もネーミングも改善の余地はありそうですが、ユーザ中心設計の第一歩として素晴らしい“デザイン”だと思いました。