カテゴリー: 公共、住宅 (page 19 of 53)

485. 駅方面は緑色 ~色づけされた交差点~


先日、水戸へ旅行した際に、珍しい案内標識を見つけました。

矢印に色が付いている案内標識

はじめは、この案内標識の矢印に使われている色が何を意味しているのかわからなかったのですが、路面に使われている色を見て納得。

路面のペイント

水戸駅方面に進みたい人は“緑”、大工町方面に進みたい人は“赤”の方向に進めば良いわけです。でも、なぜこのような見慣れない案内標識が使われているのでしょうか。

実は、この写真の場所から見て「左の方向」に大工町、「右の方向」に水戸駅が位置しています。案内に従って大工町方面に進むと、その先がバイパスになっており、そのまま「左の方向」へ進むことができるという、複雑な交差点です。土地勘のあるドライバーが、経路を予測しながら運転する場合は、進行方向を間違ってしまうかもしれません。「左の方向」に大工町があるのだから、左側の道を進もうとするのは当然の発想に思えます。

ドライバーの経路の予測と、案内標識で示されている方向のズレがあるこの場所だからこそ、文字による案内だけではなくこのような工夫がされているのでしょう。「色による対応付け」は様々な製品や施設で目にすることがありますが、この案内標識では、ドライバーを戸惑わせないことに一役かっていますね。 

480. 蓋が開いた状態を保てる郵便受け


最近引っ越したマンションの郵便受けは、蓋を開いて持ち上げると「カチッ」と音がなり、開いた状態を保ちます。そのおかげで中にある配達物を容易に取り出すことができます。私が今まで利用していた郵便受けは同様の上開きタイプで、蓋を持ち上げながら配達物を取る必要がありました。

蓋が持ち上がったままになる

私は帰宅時に配達物を確認することが多いのですが、手荷物を持っていることが多く、蓋を持ち上げながら配達物を取り出す動作をわずらわしく感じていました。特に、たくさんの配達物がある時は一度に取り出せないので、配達物を別の手に持ち替えてから再び蓋を開く必要があります。また、雨が降っている時には濡れた傘を片手に持ちながら蓋を開いたり配達物を持ち替えたりするので、さらにわずらわしく感じます。蓋が開いた状態を保つという単純な仕組みにもかかわらず、この様なわずらわしさが軽減されます。ちょっとした手助けですが、毎日使う郵便受けなのでとても有難く感じますね。

475. いざというときに安心なわが家のドア


私の住んでいるアパートのドアの話なのですが、鍵の部分にすごく感心させられる工夫があるのでお知らせしたいと思います。

わが家のドア

一見どこにでもある普通のドアのようですが、よく見るとドアノブと鍵穴周りのプレート部分に刻印があるのがわかります。このプレートには鍵屋さんの電話番号が刻まれており、万が一鍵をなくしてしまった!なんてときに、24時間プロが相談に乗ってくれるサービスに繋がります。夜に帰宅した家の前で「あっ、鍵がない!」となったことを想像すると、「えっ、どうしよう…」とパニックになったり、「大家さんの連絡先、家の中だ…」なんて最悪の事態になってしまいそうですよね。不動産屋さんから刻印の説明を受けたとき、その状況を想像すればするほど、すごく安心できるサービスだなと感心しました。

わが家のドア:ノブ付近の拡大写真

このような重要な連絡先は、常にメモを携帯しておいたり携帯電話に登録しておいたりするのが一番良いわけですが、人は「危機的な場面に出くわしたときに初めて気が付く」ということが非常に多く、実際にはそのような策を講じることは少ないものです。そのような人の性質から考えても、必要なときに情報が確認できるこのアイデアはよく考えられているのではないでしょうか。また、めったに使うものではないので、派手なシールなどではなく目立たない刻印で示されている点も、日々の暮らしに配慮した良いデザインだと思いました。

ちなみに最近の鍵は、防犯上のこともあり鍵屋さんを呼んでも開けるのに大変な手間がかかるものもあるようです。このようなサービスがあるとはいえ、みなさんくれぐれも鍵の紛失には気をつけましょう。 

474. くるりんポイ~一カ所だけ惜しい!


INAX・トステム共同開発の排水口「くるりんポイ」。これは浴槽の排水を利用してうず流を発生させ、そのうずのちからで髪やゴミをヘアキャッチャーに収集し、ポイッとまとめて捨てやすくするという機構です。

これがくるりんポイ

 CMで見かけてとても魅力的に感じたので、我が家のお風呂に導入しました。実際に使っていますが、髪やゴミが細かくキャッチされて汚れやぬめりが出にくいです。

しかし、私にとって思わぬ落とし穴が…。

それは、私のように腰まであるような長い髪の毛だと、ヘアキャッチャーの長い取っ手に絡まってしまうことです。そのため、CMのようにポイッとスムーズにゴミを捨てることが出来ず、絡まった髪の毛を手でほぐす作業が必要になります。衛生面への配慮のために付けられた長い取っ手が皮肉にも私にとっては邪魔でなりません…。

たまった髪が絡まったイメージ
「ポイ」しようとしてもスムーズに捨てられない

取っ手への髪の絡まりが無くなればもっとスムーズに髪の毛を捨てられるようになると思うので、取っ手のデザインが改良されたヘアキャッチャーを開発して頂きたいです。

■くるりんポイ商品ページ

http://www.inax.co.jp/kururin/index.html?tc=KUO000001 

473. 雰囲気と安全のバランス加減。~動物園内の階段~


最近、近くの動物園に行く機会がありました。園内はとても清潔で、歩く通路も広く、飼育環境も動物ごとにアマゾンの密林風や、中央アジアの高地風というように、雰囲気を変えてあります。まるでテーマパークのような作り込みで、お客さんを退屈させないように配慮されています。

ここは良い所だなぁと思っていたところ、ちょっと惜しい階段を見つけました。

園内の階段

雰囲気作りのためでしょうか、階段の形が上の写真のようにバラバラになっています。そして、階段の縁には目立ちすぎて違和感さえある白いラインが…

せっかく周辺が作り込まれているのに、なんだかこのラインだけ取って付けたように浮いていて、周りの雰囲気を台無しにしてしまっているようで残念です。しかし、このラインを無くしてしまうと、階段は全てコンクリート製で、どこも同じような色と質感で段差が分かりにくく、気を抜くと階段を踏み外してしまいそうな印象を受けます。

そこで、ラインを引く以外に、良い方法は無いか考えてみました。

  • 階段の形はバラバラでも、縁のみ違う材質を使い、色や質感で段差を意識させる
  • 階段の形はバラバラでも、段ごとに交互に色を変え分かりやすくする
  • 階段の形は通常の直線にして、材質を使って雰囲気を出す

このような方法なら、雰囲気を出しながらも安全な階段になると思います。けれども、動物園のような子供からお年寄りまでが訪れる場所では、見た目と安全のバランスをどう取るか、なかなか難しそうだなと考えさせられる階段でした。 

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