最近、近くの動物園に行く機会がありました。園内はとても清潔で、歩く通路も広く、飼育環境も動物ごとにアマゾンの密林風や、中央アジアの高地風というように、雰囲気を変えてあります。まるでテーマパークのような作り込みで、お客さんを退屈させないように配慮されています。

ここは良い所だなぁと思っていたところ、ちょっと惜しい階段を見つけました。

園内の階段

雰囲気作りのためでしょうか、階段の形が上の写真のようにバラバラになっています。そして、階段の縁には目立ちすぎて違和感さえある白いラインが…

せっかく周辺が作り込まれているのに、なんだかこのラインだけ取って付けたように浮いていて、周りの雰囲気を台無しにしてしまっているようで残念です。しかし、このラインを無くしてしまうと、階段は全てコンクリート製で、どこも同じような色と質感で段差が分かりにくく、気を抜くと階段を踏み外してしまいそうな印象を受けます。

そこで、ラインを引く以外に、良い方法は無いか考えてみました。

  • 階段の形はバラバラでも、縁のみ違う材質を使い、色や質感で段差を意識させる
  • 階段の形はバラバラでも、段ごとに交互に色を変え分かりやすくする
  • 階段の形は通常の直線にして、材質を使って雰囲気を出す

このような方法なら、雰囲気を出しながらも安全な階段になると思います。けれども、動物園のような子供からお年寄りまでが訪れる場所では、見た目と安全のバランスをどう取るか、なかなか難しそうだなと考えさせられる階段でした。