カテゴリー: 公共、住宅 (page 18 of 53)

508. どこから操作を始めたらよいの?~都営バスの経路検索~


引っ越しをしてバスが身近な移動手段になりました。近所のバス停からの行き先や時刻表を調べようと思い都営バスのWebサイトを訪れました。

バス経路検索画面。赤枠の部分が検索のスタート地点

私は経路検索の画面に進み、赤字の“選択してください”やその周辺のボタンをクリックしたのですが何も起こりませんでした。どうなってんだ?冷静になって画面をよーく見てみるとそのすぐ下に停留所名称の入力フォームがありました。なんとここが検索のスタート地点だったのです!
実際に検索を始めると手順がかなり複雑で、何がどうなっているのかさっぱり分かりませんでした。停留所名を入力して検索するとまず乗車する停留所が確定し、もう一度停留所名を入力して検索すると降車する停留所の確定になります。これで乗車と降車の停留所が決まったので、ようやくこの区間のバス経路の検索が始められます。

操作を振り返ってみると、この画面には「○○して下さい」がいくつもあって、結局どこをどのような順で操作していけばよいかが非常に分かりにくいのです。画面を見たときに操作する場所と順番が分かるようになっていて、さらに、バス経路を調べるための一連の操作手順が把握できるとよいと思います。もっと言うと、画面の上から下へ順に操作をしていけば作業が完了するような画面レイアウトになっていると直感的でよいと思います。

バスは公共の交通機関であるため、初めて利用するユーザでもうまく使えるようになっていることが求められると思います。Webサイトにもその思想を反映させてほしいと思います。

都営バス 東京都交通局 http://www.kotsu.metro.tokyo.jp/bus/
トップページ左側のメニュー「経路検索(toBus.jp)」から遷移できます。 

506. 住民のひと工夫 ~資源ゴミ回収コンテナの保管方法~


たまには普段通らない道を歩こうと、出勤した朝のことです。明るい2色のコンテナが目に飛び込んできました。仲良く並んだコンテナに「本日の回収は終了しました」というメッセージがあることから、どうやらそこはゴミの集積所。

回収が行われていないときの様子

写真の位置が定位置でしょうか、回収後にパタンと折りたたまれ、壁に吊るされたのでしょう。整然と並ぶその光景に、気持ちのよい朝を感じたのを覚えています。

・ ・ ・ ・ ・

後日、ふいに回収前の様子を確かめたくなり、回収が終わる前の時間帯をねらって、再びその場所に足を運んでみました。 

回収中の様子はこんな感じ

想像通り、ボックス状になったコンテナに、カンとビンがそれぞれ入れられています。なるほどボックス状のときには、「本日の回収は終了しました」の文字は内側にきて目立ちにくくなるんですね。

コンテナが稼動するのは週に一日、いやせいぜい半日といったところでしょうか。それなのに週の大半に渡り、「所在なさげ」にポツンと道端に置かれたままのコンテナをよく見かけます。こういった光景をあまり快く思っていない人もいるかもしれません。

それがこの場所はひと味違います。使わないときのことを考えた工夫のおかげで、車がやっと一台通れるかというくらいの道にもかかわらず、横を通るのに邪魔にならないばかりか、なにより見た目にすっきりとした佇まいをしています。ゴミを出す人、回収する人、コンテナを片付ける人、それから私のような通行人にまで、みんなへの心遣いを感じさせるこの光景。へたなゴミ出しマナーを訴えるポスターなどよりよっぽど効果があると思うのですが、いかがでしょうか。 

504. ここはどこ?~確認できない駅名表示~


自宅近くで開通した地下鉄に乗った時の出来事です。出先ではしゃぎすぎたせいか帰りの電車で熟睡してしまい、ドアが開く音で目を覚ましました。駅名を告げる車内アナウンスを聞き逃したため、「きっとホームの壁面には駅名が書いてあるはず!」と電車の外をのぞいてみました。

表示位置が高く、駅名表示が見えません
(横浜市営地下鉄グリーンラインの駅名表示)

しかし、肝心な駅名はガラスよりも上に表示されており、下からどうのぞき込んでも隣あった駅の表示しか見えません。そこであわててドア付近にある液晶ディスプレイを見ましたが、広告が表示されていて駅名が確認できず、他にどこか表示がないかと探す間もなく乗り過ごしてしまいました。

初めて乗った電車で、駅名がよくわからない、車内アナウンスを聞き逃してしまうといった状況は少なくないでしょう。また、私のように、駅の壁面には駅名が表示されていると思っている人も居るのではないでしょうか。ホームの風景がどの駅も同じように見えがちな地下鉄だからこそ、車内からも確実に確認できる高さに駅名を表示してくれれば、乗り過ごすような失敗も減るのに…と残念な気持ちになりました。

後日、ホーム側の一部の液晶ディスプレイには駅名表示があることに気がつきましたが、私が居た位置からは液晶を確認できませんでした…。

497. 空き駐車スペースを示すサイン ~色情報と文字情報の違い~


2007年にオープンした「ららぽーと横浜」に行ってきました。

ここの駐車場は、満車/空車を示すために、通路沿いの天井に青や赤のランプが点灯しています。はじめてこのランプを目にした私は、これが何を示しているものなのか、さっぱりわかりませんでした。

点灯のルールがわからなければ、理解できないサイン

実はこのランプは、その「周辺」の駐車スペースに空きがあると青色に、満車になっている場合は赤色に点灯しているのです。このルールの説明は駐車場の入り口にあったのですが、駐車券を受け取るために発券機に車を寄せるなど、私は他のことに集中していて気づくことができませんでした。
この駐車場にはじめて訪れた人で、私のように入り口の説明を見落としてしまった場合、青や赤のランプを見ただけではこのルールはわからない人がいるのではないでしょうか。

横浜市の「センター北駅」にある駐車場では、以下のような方法で空きスペースが示されていました。 

日本語さえわかれば、直感的に理解できるサイン

この駐車場では、漢字で満車/空車の情報が表示されており、少なくとも漢字のわかる人ならば、すぐにその意味を理解できると思います。しかしながら、漢字がわからなければまず状況を理解できません。

今回取り上げた2つの事例ですが、それぞれにメリット・デメリットがあります。ランプの色で示す案内は、直感的ではありますが、ランプの点灯状態を示すルール説明が不十分な場合には状況が十分に伝わらないでしょう。一方、漢字で示す案内は、その意味がわかっていればすぐに状況を理解できますが、漢字がわからないドライバーに向けた表示ではありません。

駐車場内には歩行者も多いですし、空きスペースを探してウロウロすることは事故にもつながりかねません。全てのドライバーにとってわかりやすい方法で表示される、新たなアイディアを期待したいですね。 

493. ぬるいコーヒーを買わせない!準備中の自動販売機


皆さんもお馴染みの自販機。日本には約540万台もの自販機があります。つまり22人に1台!人口あたりの台数では世界第1位です。そんな自販機の親切な機能を紹介しようと思います。

肌寒くなってきた頃、自販機で温かいコーヒーを買おうとした時のことです。ボタンに見慣れない表示を見つけました。

自販機の「準備中」ランプ

「準備中」って何だろうと思いながら、お金を入れてボタンを押しましたが、コーヒーは出てきません。仕方なく他の商品を買いました。その後、しばらくして通りがかった時にボタンを見てみると、「準備中」ランプは消えてコーヒーは買えるようになっていました。

どのような状態から「準備中」と表示されていたのか気になって調べた所、最近の自販機では商品の温度調節中に、購入制限のタイマーを設定し「準備中」ランプを点灯させるものがあると分かりました。そういえばあの時、いくつかのボタンが「準備中」になっていました。季節の変わり目で、冷たい商品から温かい商品へと入れ替えた直後だったのです。以前、「○時○分に補充しました」という貼り紙を見たことがありますが、これではお金を入れれば商品は買えてしまいます。「売切」ランプで対応している自販機もあるようですが、商品が補充してあるのに「売切」表示では、お客さんに悪い印象を与えてしまいます。

私は欲しかったコーヒーが買えずにがっかりしましたが、実は温かくないコーヒーを買って悔しい思いをすることを避けられたのです。この機能のおかげで、温かくないコーヒーや冷たくないコーラを買ってしまう人が減ったのではないでしょうか。

ちなみに今後は、商品の賞味期限が切れた場合にも「準備中」ランプが点灯するそうです。自販機が普及して多くの人が利用する中で、機能はますます充実していくようですね。

参考HP「日本自動販売機工業会ー自販機普及台数ー」http://www.jvma.or.jp/information/2_01.html 

« Older posts Newer posts »