カテゴリー: その他 (page 25 of 30)

195. 繰り返しマークするツール“リマーキット”の効果


今回は、私達が行ったちょっとした工夫を日記に書きたいと思います。

付箋に日付と時刻を記録したコーヒーメーカー

これは、私達のオフィスにあるコーヒーメーカーです。皆でこのコーヒーを飲んでいま す。朝出社すると既にコーヒーが出来ている嬉しい日もあれば、誰にも触られない悲しい日もあります。このコーヒーメーカー、付箋が貼られているのがわかりますか?ここには、日付と時刻が記されています。コーヒーを入れた人がその時刻を付箋に書き貼り付けることで、いつ入れられたコーヒーなのか、という情報を共有するようにしているのです。

しかしこの付箋、ほぼ毎日、古い付箋を捨て新しい付箋に貼り替えます。また、この画像では見えていませんが、コーヒーメーカーの傍らには、付箋の束とボールペンの入った紙コップが置かれています。ちょっとした情報を共有するだけなのに、ちょっと仰々しいような気がしていました。

そして、今回私達の行った工夫は、というと・・・
 この付箋の代わりに、「リマーキット」を利用してみたことです。


何回でも書いて消せるビデオテープのラベル【リマーキット】。
インクいらずでビデオを何回撮りなおしても大丈夫です!

(ホームページより引用)

このリマーキット、もともとは、ビデオテープのラベル用の商品ですが、一言程度をメモすることができ、何度でも書き直すことができる。しかも、指先ひとつで。そんなところが、まさにこの“いつ入れたコーヒーなのか”という情報を記すのにピッタリでした。

リマーキットに日付と時刻を記録したコーヒーメーカー

このリマーキットなら、サッと消して、指先で時刻を書き込むだけです。もう付箋はいりません。

なんだか、リーマッキットのまわし者のようになってしまいました・・・

ともあれ、このリマーキットを使うようになってから、記入漏れが少なくなった気がします。目新しいツールだから、好奇心をそそっているのでしょうか。本来であれば、人がわざわざ時刻を記入しなくても、コーヒーメーカーそのものに時間の経過がわかるようなインターフェイスがあると良いのですが、今回のように、使うのが楽しくなるようなツールを利用するのも解決策の一つと言えるようです。

193. まだ選んでないのに!?~紙カップ式自動販売機~


友人達とドライブに出かけた時の出来事です。その日は、とても暑い日だったのでパーキングエリアで飲み物を買うことになりました。

私達は、味調節を自分の好みに合わせることができる、紙カップ式の自動販売機を選びました。

紙カップ式自動販売機

この自動販売機の操作手順を読むと、以下のように書いてあります。

  1. お金を入れてください
  2. 商品ボタンを押してください
  3. 砂糖、クリームボタンで味調節してください
  4. 出来上がるまでお待ちください

ひととおり読んだ後、さっそく、お金を入れ「アイスカプチーノ・バニラ」を選択すると、『クリーム』に「標準」のランプがつきました。しかし、『砂糖』にはランプがつきませんでした。

味調節部分

私達が「砂糖の量は選べないのかな?」と話している最中、「コトン」という音が鳴り、あっと言う間に調理スタートしてしまいました。せっかく味の調節ができる自動販売機を選んだのに、がっかりです…。

実際に時間は計っていませんが、調理スタートまでの間、5秒程度に感じました。タイムアウトまで10秒ぐらいあるだろうと想像している人にとっては、いつの間にか調理スタートしてしまい、5秒程度だと想像している人にとっては、タイムプレッシャーを感じる為、後ろに人が並んでいるわけでもないのに焦ってしまいます。

私は、タイムアウトするまでの時間があと数秒長く、かつ最初からタイムアウトするまでどれぐらい時間があるのかを把握できると良いと思いました。

2003/10/8補足

日記を読んでくださった方から「歩行者用信号機のようなゲージを用意してくれる
と判りやすいと思います」というご意見をいただきました。ありがとうございます。
タイムアウトするまでの時間を把握することができる良いアイディアだと思いました。

184. 強制販売?旅館の課金型冷蔵庫


広島へひとりブラリ旅に出かけた時のことです。安宿にチェックインした私は、ようやく部屋へもぐりこみ、一晩だけの寝床の偵察を始めました。お風呂場、トイレ、布団周りをチェックした後、テレビの下に冷蔵庫を発見しました。

冷蔵庫を開けると、缶ジュースや缶ビールのオシリだけが見えました。どうやら一つずつ穴に入っているようです。私にだって分かります。これを飲んだら、お金を取られるということくらい。しかし、私はラベルを確認したい衝動にかられ、「ちょっとだけ覗いてみよ・・」と缶ジュースを引き出してみたのです。すると・・・

ガタン!

無慈悲にもその缶の穴は塞がれてしまいました。 手に持っていた缶を見るとそれは天然水。私は、全く飲みたいとも思っていない水を買ってしまったのです。

結局、疲れていた私は外に買い直しに行く元気もなく、しぶしぶと水を飲み、残してしまいました・・・

課金型冷蔵庫から缶ジュースを抜き出した画像

一旦取り出したら元に戻せないというのは、衛生管理上の措置なのでしょう。後から考えればわかる気もします。しかし残念ながら、あの状況でそれを判断することはできませんでした。

では、ここでこの課金型冷蔵庫のおさらいです。 なぜ、私は欲しくもない水を買うハメになったのでしょうか?

  1. 缶のラベルが見えなかったから
  2. “取り出したら即課金”というシステムがわからなかったから
  3. 疲れていて判断力が鈍っていたから

どれも要因ではありますが、私が不愉快に思った一番の問題は、(2)の“取り出したら即課金”というシステムがわからなかったことでした。

アクションを起こした次の結果が予測できないということは、とても不安ですし、思いもよらない失敗を生んでしまいます。さらに、そこにお金が関わってくるとなると一大事です。バクチのようなものですものね。

このような問題は、今回のような課金システムに関わらずあらゆるところで起こっています。例えば、ウェブ閲覧時。ちょっと覗いてみようと思ってクリックしたら、いきなりダウンロードが始まったり・・・と。

こんなことがないように、操作の結果が予測できるインターフェイス、ゴールが見えるインターフェイスが非常に大事になってくるのだとつくづく感じたのでした。

178. 調整したのに最後にリセットしてしまう~スキャンコンバータの画質調整


本体

ユーザテスト用に(株)メルコのスキャンコンバータ↑(PC用モニタに出力する映像を、家庭用TVに映せるように信号を変換する機器)を購入しました。この機器を使用すると、PC上で再生したDVDの映像を大型TVで楽しむことができたりします。

画質調整メニューは、上の写真の赤い4つのLEDの組み合わせで15パターンあります。調整方法は、MODEボタンで15のモードを切替えて、上下ボタンを使い増減、強弱等を調整します。 しかし、いくら画質調整しても画質が変化しないことに気づきました。なぜだろう?と取説を見返してみると原因がわかりました。

メニュー

二枚目の写真は、一枚目の写真の黒い部分をスライドさせるとでてくる、確認用のメニューです。 12モード目までは、上下ボタンを、各設定モードの増減、強弱、上下、左右、等の調整に使用されています。 (追加しました)問題は説明書(下)を見ないとわからない、全部LEDを点灯させて設定できる15パターン目で、調整した画像の確認のために表示させるカラーバー(深夜のTVの放送終了後に画面に映っているカラフルな表示のような感じ)モードです。 カラーバー表示モードでの上下ボタンは、自分は表示のON/OFFにアサインされていると思い使っていたのですが、本当は上ボタンがON/OFFで、下ボタンが「出荷時設定に戻す」だったのです。

説明書

そうです。時間をかけて画質調整をして、最後に確認のためカラーバーを表示させて、確認が済んでから、下ボタンを押して出荷時の状態に戻していたのです。

モードによってボタンのインタラクションが変わったら誰でも間違えると思いませんか? ましてや、出荷時に戻すボタンは、独立させるべきだと思うのですが皆さんはどうでしょう?

2003/8/13日補足

説明がわかりにくいというご指摘をいただいたので、2枚目の写真に写っていな
い15パターン目の載った説明書の表を追加し加筆しました。

160. 大事な区別に微妙な違い~OMCクレジットカード~


大変、ご無沙汰しております。年末は業務と、年明け公開の某コンテンツの準備に忙しく、日記更新が一ヶ月も開いてしまいました。年内の業務も一段落し、あと数時間後に帰省という段になってようやく年内更新にこぎつけました。

微妙な色違
いのカード2枚の写真

さて、写真はダイエーOMCカードの標準カードと、リボ払い専用カードです。我々のように日々新しいインターフェイスに触れ続けていなければならない業種の人間には、リボ払いは欠かせません(?)。リボ払い専用カードは、本来リボルビング決済に対応していない店舗でも、このカードで店頭では一回払いとして支払いをすれば、センター側で自動的にリボ扱いにしてくれる便利なカードです。店員さんに対しても「翌月一括で」と言っておけばOKなので、借金して買うという気恥ずかしさが軽減されるという、「ユーザの気持ちをよくわかってやがるな、カード会社め」なアイテムです。

さて、店頭では完全に翌月一括払いとして扱われるだけに、出すカードを間違えたら悲劇です。ところが、このOMCカードは写真のように非常に似通ったデザインなんです。更新前のものは青と白で一目で区別がついていただけに、届いた時にはビックリしました。色以外に明示的に違うのは下の写真のように「REVOLVING」という文字が刻印されている点です。

よくみると
REVOLVINGと書いてある拡大写真

もちろん、カード番号も違いますが、いずれにせよ下の写真のように財布に刺さっている状態では微妙な色の違いでしか比較することができず、どっちがどの色だったか毎回悩むことになります。「ノーマルが何色、リボが何色」と言葉で表現できない色合いなのも記憶を難しくしていますね。

財布から一部だけ見えた状態の写真

次のデザイン・リニューアルの時には是非とも一考してほしいと思います。

さて、今年は日記以外に大きな動きもなく、日記もほとんどσ(^^)しか書いていないという状態でしたが、お付き合いいただきありがとうございました。冒頭にも書きましたが年明けにはひとつコンテンツを公開できるよう準備を進めております。来年も使いやすさ研究所をよろしくお願いいたします。

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