カテゴリー: その他 (page 26 of 30)

152. どのサラダを食べたのか?~吉野屋の細かい改良


透明のフタの
内側に「生野菜」と書かれたラベルが貼ってある写真

写真は、牛丼チェーン吉野家の生野菜サラダのフタです。2002年8月末現在、吉野家には3種類のサラダメニューがありますが、どれも同じお皿に同じ透明のがが被されて、テーブルの冷蔵庫に陳列されています。お客はセルフサービスで冷蔵庫から好みサラダを取り出すシステムです。

このシステムでは店員はお客がどのサラダを食べたのかをあらかじめ知る術はなく、会計時に確認する必要があります。その際、従来はフタの表側に貼られたシールを確認する必要があったんですが、最近、写真のように内側にもシールがついたんです。これは非常に良い改良だと思います。たいていのお客さんは写真のようにフタをひっくり返して置くでしょう。店員さんはいちいち裏返さなくてもどのサラダを食べたのか確認できます。お客さんが自己申告で「(一番安い)生野菜サラダだよ」と言ってるのを、「ホントかよ」とフタを裏返して確認するよりは、一瞥でチェックできるほうが「イヤラしく」ないですよね。

ただし、まだ問題はあります。写真下のドレッシングを使った後、ついこのフタの中に空容器を置いてしまうんですよね。だってテーブルに直置きにすると、ドレッシングの残滓でテーブルが汚れそうじゃないですか。その後で「これじゃせっかくのラベルが見えないや」と少し端に寄せてみたり。

2003/10/25 補足

最後に指摘した部分についてですが、いつの間にか再改良された様で、シールの位置が端に
寄っていました。

150. ファミレスの使いやすさ~紙ナプキンの折り方は何のため?


ようやく近所のファミレスにも無線LANインターネット接続サービスが提供され(まだ試験サービスですが)、ノートPC持ち込みで快適に執筆作業ができるようになりました。今回はその記念に、ファミレスでの使いやすさを検証してみます。

頭が揃っていないのは何故?

写真はお馴染みの紙ナプキンです。これってよくよく見るとヘンな折り方してますよね。わざと頭がズレるように折ってあります。これってもしかして1枚1枚を取り易くするためでしょうか?全部同じ高さに揃っていたら、最初の1枚だけを抜き取るのってすごく大変ですよね。指舐めてかからないと(^^;)。この折り方の理由をご存じの方がいらっしゃいましたらご一報下さいませ。

もう一点。原稿執筆作業には欠かせないドリンク・バー(迷惑な客だ…)。これのドリンク・サーバーでいつも不満に思うことがあります。ドリンク選択ボタンの振る舞いに差があることです。あるものは押している間だけ出たり、あるものはチョンと押すと自動的にコップ1杯分出て止まったりしますよね。あれが押す前の見た目では区別つかないのが困ります。特に、最近ではカプチーノとか出てくるのに何秒か待たされるのがあったりして、ずっと押してないといけないのかどうか悩みます。何か見分ける方法がないものでしょうかね。感覚的にはコールド・ドリンクは押してる間だけ、ホット・ドリンクは1杯分自動抽出なものが多い気がしますが、確証がありません。こちらも情報、ご意見をお持ちの方はお寄せ下さいませ。

2002/8/8日補足

宇津井さんから、ガバっととられないようにとのお店側のメリットもあるかも、とご指摘をいただきました。確かに、手前に1枚つかめそうなアフォーダンスを呈示することで、ガバっといかないよう誘導しているともいえそうです。両者がメリットを得るという「ユニバーサル」なデザインと言えそうですね。

2002/12/9日補足

野澤さんから、手前から長い方を押さえて短い方をつまむ、という取り方のおかげで、汚れた手でとっても後の方は触らずに済む、というご指摘をいただきました。ほほ〜!

123. これもアンビエント?~バックライトの色でエラー表示


インターフェイスの世界で、アンビエント・インターフェイスというムーヴメントがあります。これは人間が周辺知覚情報を使って情報を得ていることを利用した考え方で、例えば自動車のエンジン音やコンピュータのHDDのカリカリいってる音を何気なく耳にして「あぁ今日もちゃんと動いてるな」と感じたり、急に音がかわると「あれ、何かおかしい」と気づくことができたりする。そういう情報チャンネルをもっと積極的に利用して、「ダイアログ等で常に明示的に出すとウザいけど、ユーザが気になったらちょっと意識を向けるだけで状態を把握できるさりげない”気配”による情報提示をしよう」という考え方です。

元はMIT(マサチューセッツ工科大)の石井裕教授率いるTangile Media Groupが提唱した概念で、彼らは例えば、ネットワークトラフィック等を風車の動きで表現したりといった実験を行っています。

さて、今回見つけたのは、アンビエントというにはちと明示的すぎるかも知れないんですが、ブラザーの新型レーザープリンターの例です。

こちらの写真で見られるように、液晶画面のバックライトの色で状態表示を行っているのです。プリンタの表示部って、一般的に小さくて、なかなか表示に気づきにくいのですが、このように異常時に赤くなっていれば、たまたま通りかかった人が紙切れなどのトラブルに気づいて手当てしてくれる可能性が高まるんではないでしょうか。

携帯電話のおかげで、バックライトの多色表示がこなれてきたのか、様々な製品に利用されるようになってきましたが、その多くはエンターテイメント用途でした。その中にあって、本製品は上手く使いやすさのためのフィードバック手法として利用していると言えるでしょう。

関連ページ
tangible media group (MIT)
ブラザー HL-1670N/HL-1650製品情報

117. Microsoft Office Keyboard ~ユーザニーズの読みとり


Microsoftから面白いキーボードが発表されました。

(未購入なので写真がありません。引用の可否もわからないので、下のリンクからご覧下さい)。

「Microsoftってハードも作ってるの?」とおっしゃる方もいるかもいれませんが、ここのハードは秀逸なものが多いです。σ(^^)の周りにもWindowsが嫌いなMac信者であるにも関わらず、マウスはMicrosoftのIntelliMouse Optical愛用、という人多いです。というか気付けばウチの会社のマシンの半数以上にこのマウスがぶら下がってるような…。OS自体のシェアより高い(^^;)。

で、今度のキーボードなんですが、文字通りオフィスユース(Officeユース?)におけるユーザのニーズを的確にぐわしっとつかんでくれたような工夫が随所にされているのです。

σ(^^)的に気に入ったのは、

・Excelでの便を配慮し、テンキーの上に、(、)、=、バックスペースなどが1ストローク(=Shift押さなくて良い)で入力できるキーを設置。

・キーボード左にホイール等の特殊キーが満載。特にアプリケーション切替用の左右ボタンがヨサゲ。Alt+Tabは片方向にしか移動できませんからね(Alt+Shift+Tabは論外)。画面でのフィードバックはAlt+Tabした時のようなものが出るんですかね?アレはAltを押しっぱなしの間だけの表示前提なので、1ストロークキーの場合はどうしたんでしょ?

カット&コピー&ペーストも1ボタンでイケるのもいいかも知れません。ショートカットまでは使いこなしてない、という方もクリップボード系はもっと簡単にやりたいと思っているでしょう。

キーボード上部のホットキー(1ボタンでメーラーやブラウザを1発立ち上げ)は、ノートパソコンとかでも使った試しがないので、個人的には価値未知数。音量調節はいいかも。

以前の日記で紹介したIEとの配列問題はどうなかったと思いきや、アレは廃止になったみたいですね。「戻る」と「進む」だけかろうじて残ってるようです。

うーむ。試したい。ウチはWindowsの他にも、MacやLinuxで共通のキーボード&マウスを切り替えて使うので、そういう特殊環境でどれくらい汎用的にふるまってくれるか次第。テンキーの上のカッコやイコールなんかは、あるOSでは大丈夫でも別のOSでは効かない、なんてことになったらかえって作業効率が落ちてしまうかも知れません。

#うーむ、今月26日発売かぁ。給料日前だよ。

まぁ、そういう特殊環境の人間のニーズや回路設計はおいといて(^^;)、一般的にWindowsやMacをオフィスユースで利用する人のユーザニーズをしっかり研究して作り込まれた製品だという「匂い」がします。キータッチがお好みにあれば、なかなか良い選択肢ではないでしょうか。

キーボードやマウス、モニタってのは、一番基本的で必須で使用時間も長いヒューマン・インターフェイスですので、メーカー製パソコンをお使いの方でも、付属のもので満足せずに、少しこだわってみるのもいいですよね。

#最近、眼精疲労と肩こりがヒドくて、モニタを物色中…

関連ページ
Microsoft Office Keyboard
使いやすさ日記『54. 対応付けって知ってる?〜Microsoft Keyboard』

115. 制約を利用した誘導 ウェストポーチのバックル


ウェストポーチの写真

写真はσ(^^)が現在愛用しているColemanのウェストポーチです。

σ(^^)のモバイル装備(Sセット)(MobileGearII、充電器、CLIE、携帯電話、デジカメくらい)を入れるためのもので、ウェストポーチといってもやや大きめで、バックル(?)部分も下の写真のようにゴッツい目のものがついています。サイズ、色、デザイン、ポケットの多さが気に入って購入したんですが、このバックルだけがちょっと残念なことになっています。

片方裏返してもバッチリはまってしまいます

このバックル、片方が裏返しになっていても問題なくはまってしまうんです。「細かい向きを気にしなくて良いじゃないか」と思われるかもしれませんが、そうではないんです。ここまで大きいウェストポーチだと、ベルトの幅も4cmほどあります。これだけの太さのベルトがひねっていると、やはり収まりが悪いというか、吊ってる腰が落ち着きません。ベルトをひねってつけてしまわないように気を付ける必要がでてきます。こういう時、バックルは裏返しでは噛み会わない設計になっていてくれた方が便利なんです。(さすがに360度ひねってしまった場合は、大抵その前に気付く可能性がほとんどだと想定すれば)裏返しでは噛み会わないという制約をもたせることで、ベルトをひねって装着してしまう可能性はほとんどゼロに近付けられると考えられるからです。

次のモデルをデザインする際には、是非、こういったインターフェイスの自然な制約のもつ力をうまく応用してほしいと思います。

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