投稿者: 古田 (page 96 of 103)

349. みんなまるく収まります。 円満ケーキトレー


「ケーキを人数分にきっちり等分したい!」お誕生日会などでよくある場面ですね。 2等分、4等分なら大体の目安を付けてぱぱっと切り分けられますがこれが3等分、5等分となると…。 全員が納得できる結果にならない事もしばしばです。

先日買ったケーキは、その様な問題をすっきり解決してくれそうな、 こんなトレーに載っかっていました。

目盛りが!
目盛り拡大図

ケーキを真上から見た時に、「3P」「5P」「6P」と目盛りが付いていて、 それに合わせて切れば希望の数に等分する事ができます。さらに右端には「目盛りにそって切り分けてお召し上がり下さい。」 と、 目盛りの説明がされているあたりも気が利いています。

目盛りの説明付き

これなら誰でも簡単にきっちり等分できて、 みんなの気持ちも円満。お誕生日会も大団円。

工夫は単純ですが、使う人と状況への気配りが込められている「使いやすい物」の好い例ですね。ケーキ業界への一層の普及を望みます!

348. 勘違いさせる曲送りダイヤル


少し型は古いですが、今でも我が家にあるCDプレイヤーです。皆さんはこの写真を見て、どの部分を使って音量調節を行うと思いますか?

正解は(A)のボタンです。(B)のダイヤルからは、曲の変更などの操作が行うことが出来ます。(B)のダイヤルで音量調節を行うのではないかと思った方もいるのではないでしょうか。

実は私も、初めてこのCDプレイヤーを使うときは(B)のダイヤルから音量調節を行うと思いました。使い始めてしばらく経つのですが、「ダイヤル=音量調節」というイメージがあるためか、未だに音量を下げるつもりが曲順を変えてしまうことがあります。 友人が操作していても、私と同じ失敗をしているのを見かけます。

自分が今までに使ってきたCDプレイヤーやカーステレオなどの機器を思い浮かべてみると、主要な操作をするためにダイヤルとボタンが配置されている場合、ダイヤルから音量を調節するものばかりでした。
失敗をした友人に聞いてみても、私と同じように、今までに使ってきた機器はダイヤルから音量を調節するものが多かったそうです。

このようにダイヤルで音量調整を行う機器を使ってきた経験から、私と友人には「ダイヤルとボタンが配置されている場合、ダイヤルで音量を調節する」という仮説(=メンタルモデル)が形成されたと考えられます。
これは、私達だけではなく、もっと多くの人にも当てはまることかもしれませんね。ユーザがこのようなメンタルモデルを持っているのであれば、それにあわせた操作デバイスのデザインが重要になってきます。

もしもこのCDプレイヤーが、私達のようなユーザのメンタルモデルを考えてデザインされていれば、私のように間違ってお気に入りの曲を飛ばしてしまう、という悲しい失敗をしなくて済むのかもしれません。

用語解説:メンタルモデル(Mental Model)

347. 捨てる先を間違え易い ゴミ箱の分別表示


先日駅ビルを歩いていたときのことです。

私は手に持っていた紙くずを捨てようと、通路脇のゴミ箱へ手を伸ばしました。

左に可燃物用のゴミ箱、右に不燃物用のゴミ箱

さて、私はどちらのゴミ箱に手を伸ばしたと思いますか?

答えは「もえないゴミ」と書かれたゴミ箱の方です。手を放す直前にゴミ箱の中身を見て、それが可燃物用のゴミ箱でないことに気付きましたが、あと一歩で間違えて捨ててしまうところでした。

私が捨てようとしていたのは紙くずであるにも関わらず、なぜ「もえないゴミ」と書かれたゴミ箱に手を伸ばしてしまったのでしょう?

それは私がゴミ箱に書かれている文字をきちんと読まず、 「<赤=燃えるイメージ>だからこれは燃えるゴミ用のゴミ箱だ。」 と思い込んだからです。つまり私は「燃える」「燃えない」の違いを、読まないと分からない「ことば」ではなく、見た瞬間に目に飛び込んでくる「文字の色」だけで判断していたため間違えてしまったのです。

このような間違いをなくすためにも、「ことば」と「色が与えるイメージ」を適切に対応させることが重要ですね。


参考日記
『299. 赤い光のアフォーダンス~IHクッキングヒーター』
http://usability.ueyesdesign.co.jp/diary/299.html
 

346. “素敵☆キーカバー” の巻


こんにちは。

暗がりの玄関先で、鍵穴に別の鍵を差し込もうとしてしまった、なんてことは誰しもが経験済みだとは思いますが、今回は愛用の”素敵☆キーカバー”をご紹介したいと思います。

素敵☆キーカバー
佐々木キー

上の写真の輪。これが私の長年愛用しているキーカバーです。 ゴム製で、鍵の頭の部分に取り付ける事が出来ます。

私は、2本の鍵の片方にだけカバーを付けて「ゴムカバーがついているのが家の鍵。」 という覚え方をしているので、夜の玄関前でも鍵を間違えたり迷ったりすることがありません。また、夜の車内においても、鍵束を目に近づけたり、「えーっと、短いほうが家のだから・・」などともたつくこともありませんし、運転している最中には、鍵同士がぶつかるチャリチャリとした金属音も軽減されます。

ひとつにまとめて持ち歩きたい鍵ですが、まとめてしまうと判別が難しいという問題が解消され、おまけに金属製で冷たい雰囲気の鍵もキュートに大変身。”素敵☆キーカバー”でした。

みなさんもおひとついかがでしょう。

※このお店のレジ前で購入しました。
ヴィレッジヴァンガード
http://www.village-v.co.jp/ 

 

345. 適量がかけられるソースの容器


今回は食卓の調味料、ソース(容器)をご紹介します。

我が家で愛用しているソースの容器は下の写真のような注ぎ口をしていて、→の方向にうまく傾けないと○の部分にソースが溜まって思った量が出なかったり、傾けすぎるとドバッと出てしまったりと、食材の上に少しだけかけて食べたい私には、適量をかけるのが難しいものでした。 

従来の容器

そんなソースの容器ですが、先日購入したらリニューアルされていました。下の写真のように注ぎ口が小さくなり、逆さの状態で容器を押して圧力をかけると中身が出るようになっています。

空気穴がないので、傾けたり、逆さにしただけだと中身はほとんど出てきません。この容器のおかげで、傾けただけでソースがドバッと出てくることもなく、かけたい量を調節しながらソースをかけられるようになりました。

新しい容器

また、従来の容器では使い終わる頃になると、注ぎ口の周りにソースが固着して、不衛生なところが気になっていました。新しい容器では注ぎ口が小さくなり、ソースが口の周りに溜まらないで、容器の中に戻るように改良されているので、最後まできれいに使うことができるようになっています。

適量をかけられるだけでなく、衛生面も配慮されていて、とてもよく工夫されていると思いました。

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