投稿者: 古田 (page 71 of 103)

475. いざというときに安心なわが家のドア


私の住んでいるアパートのドアの話なのですが、鍵の部分にすごく感心させられる工夫があるのでお知らせしたいと思います。

わが家のドア

一見どこにでもある普通のドアのようですが、よく見るとドアノブと鍵穴周りのプレート部分に刻印があるのがわかります。このプレートには鍵屋さんの電話番号が刻まれており、万が一鍵をなくしてしまった!なんてときに、24時間プロが相談に乗ってくれるサービスに繋がります。夜に帰宅した家の前で「あっ、鍵がない!」となったことを想像すると、「えっ、どうしよう…」とパニックになったり、「大家さんの連絡先、家の中だ…」なんて最悪の事態になってしまいそうですよね。不動産屋さんから刻印の説明を受けたとき、その状況を想像すればするほど、すごく安心できるサービスだなと感心しました。

わが家のドア:ノブ付近の拡大写真

このような重要な連絡先は、常にメモを携帯しておいたり携帯電話に登録しておいたりするのが一番良いわけですが、人は「危機的な場面に出くわしたときに初めて気が付く」ということが非常に多く、実際にはそのような策を講じることは少ないものです。そのような人の性質から考えても、必要なときに情報が確認できるこのアイデアはよく考えられているのではないでしょうか。また、めったに使うものではないので、派手なシールなどではなく目立たない刻印で示されている点も、日々の暮らしに配慮した良いデザインだと思いました。

ちなみに最近の鍵は、防犯上のこともあり鍵屋さんを呼んでも開けるのに大変な手間がかかるものもあるようです。このようなサービスがあるとはいえ、みなさんくれぐれも鍵の紛失には気をつけましょう。 

474. くるりんポイ~一カ所だけ惜しい!


INAX・トステム共同開発の排水口「くるりんポイ」。これは浴槽の排水を利用してうず流を発生させ、そのうずのちからで髪やゴミをヘアキャッチャーに収集し、ポイッとまとめて捨てやすくするという機構です。

これがくるりんポイ

 CMで見かけてとても魅力的に感じたので、我が家のお風呂に導入しました。実際に使っていますが、髪やゴミが細かくキャッチされて汚れやぬめりが出にくいです。

しかし、私にとって思わぬ落とし穴が…。

それは、私のように腰まであるような長い髪の毛だと、ヘアキャッチャーの長い取っ手に絡まってしまうことです。そのため、CMのようにポイッとスムーズにゴミを捨てることが出来ず、絡まった髪の毛を手でほぐす作業が必要になります。衛生面への配慮のために付けられた長い取っ手が皮肉にも私にとっては邪魔でなりません…。

たまった髪が絡まったイメージ
「ポイ」しようとしてもスムーズに捨てられない

取っ手への髪の絡まりが無くなればもっとスムーズに髪の毛を捨てられるようになると思うので、取っ手のデザインが改良されたヘアキャッチャーを開発して頂きたいです。

■くるりんポイ商品ページ

http://www.inax.co.jp/kururin/index.html?tc=KUO000001 

473. 雰囲気と安全のバランス加減。~動物園内の階段~


最近、近くの動物園に行く機会がありました。園内はとても清潔で、歩く通路も広く、飼育環境も動物ごとにアマゾンの密林風や、中央アジアの高地風というように、雰囲気を変えてあります。まるでテーマパークのような作り込みで、お客さんを退屈させないように配慮されています。

ここは良い所だなぁと思っていたところ、ちょっと惜しい階段を見つけました。

園内の階段

雰囲気作りのためでしょうか、階段の形が上の写真のようにバラバラになっています。そして、階段の縁には目立ちすぎて違和感さえある白いラインが…

せっかく周辺が作り込まれているのに、なんだかこのラインだけ取って付けたように浮いていて、周りの雰囲気を台無しにしてしまっているようで残念です。しかし、このラインを無くしてしまうと、階段は全てコンクリート製で、どこも同じような色と質感で段差が分かりにくく、気を抜くと階段を踏み外してしまいそうな印象を受けます。

そこで、ラインを引く以外に、良い方法は無いか考えてみました。

  • 階段の形はバラバラでも、縁のみ違う材質を使い、色や質感で段差を意識させる
  • 階段の形はバラバラでも、段ごとに交互に色を変え分かりやすくする
  • 階段の形は通常の直線にして、材質を使って雰囲気を出す

このような方法なら、雰囲気を出しながらも安全な階段になると思います。けれども、動物園のような子供からお年寄りまでが訪れる場所では、見た目と安全のバランスをどう取るか、なかなか難しそうだなと考えさせられる階段でした。 

472. 押し上げても押し下げても水が出ない蛇口


とあるカフェでの出来事です。

私はコーヒーを飲む前に手を洗いに行きました。 

写真1.とあるカフェの水洗金具

手を洗おうと、蛇口の取っ手を押し下げましたが、ビクともしません。「何だ、持ち上げるのか」と引き上げてみても、全く動きません。

上げても下げてもだめなので、回してみると…水が出ました! 

写真2.回転式の水洗金具

なぜ、取っ手を回すということが分からなかったのでしょうか?

この水洗金具の取っ手は、平べったい形で手前に突き出しています。そのため取っ手を押し下げるなり、引き上げれば、水が出ると勘違いをしてしまいました。

日常でよくみかける回転式の水洗金具は、手に収まり、指が引っかかり、握れると思わせる形をしています。そして逆に押し上げ式の水洗金具からは、平べったい形をした、上げ下げしやすい形をイメージします。

しかしこの水洗金具の取っ手は、回転式にもかかわらず、押し上げ式と勘違いをさせてしまう形をしていますね。

「コーヒーの前にちょっと手を洗いに…」と楽しみを直前に席を立つ人のためにも、洗面台の前で慌てず、直感的に操作できる蛇口にして欲しいものです。

■関連記事

水の出し方がわからない蛇口の日記は、他にもあります。
187. いくら回しても水が出ない蛇口

471. 『エアコンの消費電力の表示


冬のある日、私は暖房にどれだけ電気代がかかっているのか気になり、部屋のエアコンの底にある消費電力の表示を見てみました。すると写真のような記載がされていて、冷房は1項目なのに対し、暖房は「暖房標準」と「暖房低温」の2項目に分かれていました。

暖房標準と暖房低温

私は「暖房低温」という表示を見て、低く温度設定をしている暖房だと思いました。さらにその定格消費電力は960Wと、「暖房標準」の460Wに比べ倍以上の数値になっていました。

このことから、「暖房低温」の状態、つまり温度をより低く設定しているほうが、より電気代がかかるのだと思いました。それ以来、違和感がありながらも高い設定温度でしばらく暖房を使っていました。部屋を思う存分暖めて省エネができるなんて、こんないいことないですよね。

しかし数日後、こんなに楽して省エネなんてありえない!と我に返った私は、「暖房標準」と「暖房低温」の意味を詳しく調べてみることにしました。すると、私が考えていたものと全く逆のものでした。

  • 暖房標準:室外の空気の温度が7℃、室内の空気の温度が20℃であるときの暖房の消費電力※
  • 暖房低温:室外の空気の温度が2℃、室内の空気の温度が20℃であるときの暖房の消費電力※

簡単にいうと、外気温に応じた消費電力のことだったのです。外が寒いほど部屋を暖めるのにより電力が必要という、ごく当たり前のことですね。これで納得し再び暖房の設定温度を下げたのですが、一時は世間の常識が信じられなくなってしまいました。

業界では標準的に使われている表示にも、ユーザにとってはこれほどまぎらわしいものがあるんですね。

※参考サイト:http://www.jraia.or.jp/product/com_aircon/jis_02.html ページ最下部の「暖房能力試験条件」に説明があります。 

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