投稿者: 古田 (page 56 of 103)

551. 高い?低い?赤い消火器のほどよい居所


消火器。普段、活躍するシーンがない存在感の薄いかわいそうなヤツですが、いざというときには心強い赤いタフガイです。

ある日通勤電車の中で、なーんとなく、車内の消火器を見ていると、ふと違和感を覚えました。なぜなら、車内の壁に人の頭くらいの高さに設置されていたからです。 

写真1:高い位置に取り付けられた消火器

「なんだか取りはずしにくそうだなぁ」というくらいにしかはじめは思いませんでしたが、しかしここは、私も使いやすさ日記ライターのはしくれ!なぜ取り外しにくいのか、じっくりと考えてみました。

この消火器、壁と網棚の狭いスペースという、高く、奥まった場所に設置されています。そのため、取りはずすには手をのばさなければなりません。しかし、重い消火器をそのような姿勢ではずし、そして下ろすことは、なかなか難しそう。網棚や、シートも邪魔ですし、背の低い人はさらに大変そうです。うーむ、これでは非常事態に、消火器をはずすことに戸惑ってしまいそうです。

別の日に電車に乗ったとき、つい消火器が気になって、どこにあるか探してしまいました。すると、なんと!床近くの壁に消火器用のくぼみがあって、誰でもすぐ取り出せるようになっているではありませんか!これなら、非常時にも安心です。いろいろ調べてみると、特に新型の車両ではこのような配慮がなされているようです。 

写真2:低い位置に取り付けられた消火器

普段は存在感の薄い消火器です。しかし、いざ使うときには、取り出しやすいように配慮されていることは大切ですよね。

550. 居眠りしてても大丈夫、ローカル特急電車のチケットホルダー


出張先でJRのローカル特急電車に乗る機会が増えてきました。その際、若干わずらわしさを感じていたのが、車内での切符の扱いです。

切符は改札を抜けた後にも、席の確認時などに何かと必要となりますが、中でも「切符の拝見」だけは避けては通れません。あの、寝ていたときに起こされる不快さや、そうでなくても、なかなか車掌さんが来なくて席を立ちにくいもどかしさといったらありません。しかし、写真のようなチケットホルダーのある電車に乗ったときは、そういった心配をせずに済んでいます。

前席ヘッドレストカバーに設けられたチケットホルダー
こんな風に切符を挟んでおくことができます

車掌さんが検札に来るタイミングはなかなか読めません。そんなときでも、チケットホルダーに前もって切符をはさんでおけば、ウトウトしていても大丈夫。目を覚ましたときにはスタンプが押されています。このホルダー、車掌さんにとっても乗客に気を使わせずに済むので、案外都合がよいのかもしれませんね。

以来、無用心さを感じさせないローカル特急ならではの大らかな雰囲気と、車掌さんの気の利いた対応に、すっかり味をしめてしまいました。この「ゆるさ」を都会でも味わえればなぁと、ついつい思ってしまう私です。

#この他にも、チケットホルダーのある電車は全国に走っているようです。もし出先で見かけたら、一度試してみてはいかがでしょう。ただし、くれぐれも切符の取り忘れにはご注意を・・ 

549. ペアで1つ―接続機器の電源プラグ


先日、引っ越しをきっかけに、インターネット回線を乗り換えました。  申し込みをして数日後、2つの箱が送られてきました。早速箱を開けてみたところ、ちょっと困った問題に気が付きました。 新しく届いた接続機器は、モデムとルータに別れていて、2つの電源が必要なのです。しかし、今まで使っていたものは、モデムとルータの一体型だったので、コンセントの空きは1つしか残っていません。 「仕方ない、延長コードでも買おうかな」と思ったところ、あることに気が付きました。 写真のように、一方の機器の電源プラグがちょっと変わった仕様で、プラグそのものに差込口が付いていました。 なるほど!2つのプラグを重ねて1つのコンセントに挿すことができるのですね。

一方には、電源プラグに差込口が付いている
2つの機器を一緒に挿せた

インターネットの接続機器は電話機の近くにあり、限られたコンセントを目一杯使っているのは我が家だけではないと思います。こんなとき、1つのコンセントに2つの機器を挿せるこのプラグは、実に気の利いたアイデアだなと感心しました。 このプラグのおかげで、余分な配線をしなくて済みました。

548. 路線図内に立体的な現在地表示~駅の路線図~


出掛けた先や出張先の普段利用していない駅で、切符を買う場面があると思います。そんなとき、私は見知らぬ路線と見慣れない駅名により、現在地が見つけられずにしばらく路線図を見上げ立ちつくしてしまい、思いの外手間取ることがあります。特に首都圏は路線が入り組んでいるので、瞬時に現在地を見つけるのは難しいと思いませんか?現在地の表示を目立たせる方法としては、大きく表示したり、強い色を使ったりということが考えられますが、それとは違う方法で分かりやすくしたものを見つけました。

券売機の上の路線図

ご覧の通り、現在地が立体的な三角柱で示されています。普段業務でGUIなどの平面のデザインをしている私には、立体化するという解決案は選択肢に入っていなかったので、この方法は新鮮さを感じました。この表示にすると現在地を目立たせるだけではなく、仮に路線図を横方向から見てしまっても、立体的な現在地が浮かび上がり、位置を掴めます。後は見やすい正面へ周り、目的地を探すといった使い方もできますね。

横から見ても位置を把握できる

切符をいつも利用している方はもちろん、普段SuicaやPASMOなどのICカード型乗車券を使い、切符を購入する機会が少ない方であっても、このような工夫により、それほどストレスなく切符の購入ができるのではないでしょうか。現在地の表現の方法は他にも色々ありそうなので、普段からチェックしつつ利用していきたいと思います。

547. 使ってうれしい、もらってうれしい、宅急便ご当地伝票


日ごろ、使いやすさ・使いにくさという視点で様々なモノをご紹介していますが、今回は、モノを使う「うれしさ」についてのお話です。

先日、会社の後輩が出張先の豊岡市出石町から荷物を送ってきたときに、一風かわった宅急便伝票が使われていました。 

クロネコヤマトの宅急便伝票(豊岡市) ※これは未使用のものです

出石町は、但馬の小京都と呼ばれるような、風情のある町並みの観光地です。「コウノトリの飛ぶまち」とも呼ばれており、宅急便伝票には、そのコウノトリと、日本最古の時計台と言われる辰鼓楼の写真が薄く印刷されています。

旅先で荷物や土産物を送るときにこんな気の利いたご当地伝票があると、「送る」ということが何だか特別のことのように思えて、楽しい気分になるでしょう。また受け取る側も、荷物を見た瞬間にどこから送られたものかがわかりますし、荷物を開ける前から旅の雰囲気を感じられたのは、とてもうれしいことでした。

ちょっと調べてみたところ、このような伝票は、豊岡市のほかにも観光地や有名な特産品がある地域などではあちこちでつくられていることがわかりました。

例えば山梨県のご当地伝票には、富士山の絵が描かれています。 

ご当地伝票(山梨県)

ご当地伝票の作成は各地域に任されているそうで、ヤマト運輸さんでも全てを把握してはいないとのことでした。置いてある場所もクロネコヤマト営業所や旅館など、地域によってまちまちのようです。

また私の住む神奈川県では、名産の浜なしを出荷している農家の方々が、浜なしの絵の伝票を使っているとのことでした。 

名産品伝票(浜なし)

名産品伝票の場合だと、残念ながら一般の人が利用することは難しいようです。

モノを使うときにうれしさ・喜び・感動などを感じることは、「使いやすさ」と同様に大切な要素であると思います。送る側も受け取る側もうれしいご当地伝票、旅先などで探してみてはいかがでしょうか。

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