新入社員が配属されてきた日の出来事です。新人が真新しいパソコンをセットアップしていたのですが、何やら困っている様子だったので声をかけてみました。すると、「必要なアプリケーションをインストールしたのだけれど、再起動する方法がわからない」とのこと。「いくらなんでもそのくらいわかってくれよ」と思いながらモニタを覗いてみると…

メッセージで「シャットダウン」が隠れてしまっている

写真のように、画面には「新しいプログラムがインストールされました。」というメッセージが表示されており、「シャットダウン」のボタンを隠してしまっていました。「メッセージはクリックすれば消えて、下からボタンが出てくるよ」と新人に教えると問題なく再起動は行なえたのですが、確かに初心者にとってこのメッセージの配置は問題と言えそうです。(この新人、入社前はWindows XP以外のOSを使っていました)

普段のスタートメニュー

インストール後に再起動が必要なアプリケーションではダイアログが表示されるため、通常は流れのままに操作を進めればよいのですが、今回はその後に他の操作も合わせて行なっていたため、このような問題が起こったようです。私は、この一件で、ソフトを作る上では「推奨以外の行動をしたユーザ」の操作にまで気を配ることが大切であると再認識させられました。たとえ親切な機能であっても、配慮が少し行き届かないことで、ユーザの不満の原因となってしまうわけですから。

◆ちなみに

最新版であるWindows Vistaでは、項目の背景が注意を促す色に変わることでアプリケーションの追加を表す仕様に改善されており、操作を阻害するという大きな問題点は解消されていました。ただし、色の変化だけでは意味が確実に伝わるとは言い切れないため、その点は次期バージョンでの改善に期待といったところでしょうか。 

「シャットダウン」が隠れない仕様になりました