2006年12月、全ての都道府県庁所在地で地上波デジタル放送(以下、地デジ)が視聴可能になりました。地デジの特長としては、画質の美しさ・鮮明さが注目されがちですが、今回は、少なくとも私の周辺ではあまり利用・視聴されていない「データ放送」を取り上げたいと思います。

[写真1]「d」ボタン

番組視聴中、地デジ対応リモコン上の「d」ボタンを押すと、放送中の画面が縮小され、以下のような画面が表示されます。

まず、ある日のNHK。 

[写真2]NHK

次に、テレビ朝日とテレビ東京。

[写真3]テレビ朝日

 

[写真4]テレビ東京

画面の中に共通の色が使われていることに気付きましたか? データ放送の画面は、十字キーによる操作に加え、青・赤・緑・黄のカラーボタンによる操作も一部可能です。

[写真5]カラーボタン

では同じく、ある日の日本テレビ。

[写真6]日本テレビ

この画面にも、下部に青赤緑黄全ての要素がありますが、実は、ユーザが操作できる対象ではなく、単なるデザイン要素です。ちょっと紛らわしいですね。カラーボタンによる操作対象であるためには、画面上で「青」や「赤」といった色名と色とを組み合わせて表示する必要があるようです(上の写真2、3、4参照)。

データ放送画面を観ていて個人的に不満なのは、放送局ごと、場合によっては番組ごとにカラーボタンの役割が違うことです。 例えば写真2、3、4の画面で言うと、NHKとテレビ東京で「トップに戻る」に割り当てられているのは黄ボタンですが、テレビ朝日では青ボタンがそれにあたります。 いくつもの異なるルールを学習しなければならないのは、ユーザにとってかなりの負担です。今後のデータ放送の普及と使い勝手向上のためには、ある程度、UI上の標準化が必要なのではないかと思いながら観ています。