こないだ入った回転寿司屋さんで、「蟹みそ汁」というポップが目に入りました。なんと魅惑的な響きを持つメニューでしょう。σ(^^)は蟹みそとかウニといった珍味に目がないのです(酒飲めないクセにな、とカゲの声)。

「なんと、蟹みそを使った汁とな?!苦しゅうない、持ってまいれ」となんだかとてもゴージャスな気分になりオーダーしてみたんですが…

勘の良い読者の方ならオチはお分かりですね?

ぐはぁ、なんて蟹みそマニアの探求心を巧みについたズルいポップなんだー。

#古田のユーザビリティ評価者の心得その1(仮)
#「失敗を自分のせいにしていてはインターフェイス評価は始まらない」

いやまぁ、蟹みそっぽいダシが出ていてそれなりに美味しい味噌汁ではありましけどね。

似たような例は他の所でも目にしました。

「大たこ焼き」

という看板です。大きいのは「たこ」なんでしょうか、それとも「たこ焼き」なんでしょうか?非常に気になりますね。見た目はデカいのに、タコはちっちゃいのしか入ってなかったらゆゆしき事態です。

このような文言の多義性への感度を磨いておくことは、あらゆるインタラクション設計に携わる人には必須だと言えるでしょう。そう、お店の宣伝ポップひとつ書くのだってインタラクション設計です。そういう意味ではここでいう「ツッコミ」力のようなものは、もはや基礎教養と定義されてしかるべきですね。中学校一年生くらいの教科に組み込んではいかがでしょうか?「察しと思いやり」とも言えるの力だから、小学校の道徳の時間でも良いかも(あれ、最近は道徳って呼ばないんでしたっけ?)。

世の中のあらゆるインタラクション・デザイナーがこういう眼力を持つことで、あらかじめ想定される誤解の種をつぶしたり、意図的に注意を引いて注文させたり(^^;)、消費者もそれに引っかからないように防衛できたりするように、なるといいなぁ。