お世話になった方から菓子折りをいただきました。
いただいた「鳩サブレー」 |
ご存知、鎌倉名物「鳩サブレー」。
こういった折りに入ったお菓子は贈り物として利用されることが多いかと思いますが、いざフタを開けてみると中身が無残な姿に!なんてことになっていたら、どうでしょう、受け取った方はもちろん、贈った方もがっかりです。
鳩サブレーは、「ハト」を模した独特の形をしているので、どうしても袋の中ですわりが悪く、ハトがジタバタしてしまいそうです。
しかし私のもとに届いたハトたちは、みんなそろってお尻をくっと上げて、お行儀よく並んでいました。お行儀のいい理由・・・それは袋を開封する時になって気づきました。ハトのお尻の下あたり、そこのビニールがわずかに留められていたのです。
ビニールが圧着され、おさえの役割を果たしている |
この「おさえ」によって運搬中のハトのジタバタが抑えられ、さらにハトが一番かわいく見える姿勢をキープできているようです。そういえば箱のイラストともそっくりですね。もしヒビが入ったとしても、カタチだけはくずしたくない。作り手のこだわりが伝わってきます。
贈り物をする時、贈り主は、お店できれいに包まれた状態は確認できても、届いた後のことまでは確認することができません。
「ちゃんと形がくずれずに届いたかしら?」と心配する気持ちを、小さな「おさえ」がひそやかに受け止めているようです。