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762. 要不要選択の論理的統一感 〜マイナンバーカード発行申請フォーム〜


確定申告ネタ続きます。昨年マイナンバー制度が施行され、e-Taxで使う公的個人認証サービスも住基カードからマイナンバーカードに移行する必要があり、遅ればせながらマイナンバー通知カードのバーコードからスマフォでマイナンバーカード発行依頼をしてみました。スマフォのカメラで顔写真を送信することで発行依頼が完了する便利なものです(できあがったら役所から連絡が入り取りに行きます)。

写真はその最後のステップの記入項目です。

電子証明書発行を希望するかどうかと点字の印刷(?)を求めるかどうかを選べるのですが、ここの表現たとってもわかりにくいです。前者は不要な時にチェック、後者は必要な時にチェックするのです。一瞬混乱します。一瞬であろうと混乱するということは、もっと急いでる人は間違えることだってあり得るということです。どうしてこんなややこしいことになっているのでしょう?入念な検討の結果こうなっているのでしょうか?例えば、統計的にみてこの時期にわざわざマイナンバーカードを発行する人は電子証明書目的の人だからデフォルトでは「要」であろう、逆に点字は不要な人が多いだろうということを鑑みてのことかも知れません。そもそも、どのみち電子証明書の手続きは窓口でオプションとして行うものなので(少なくとも住基カードの頃はそうでした)、今この申請時点で要不要を選ぶ理由もよくわかりません。ここで不要としたからといって、何がかわるのか、後日やっぱり気が変わったらどうなるのか、といったこともこのフォームからは読み取れません。マイナンバー制度になって選択肢が増えた、「署名用」と「利用者証明用」の違いもここでは説明されていません。e-Taxで使うには結局どうしたらいいのでしょう?ヘルプへのリンクくらいは欲しいと思います。

他にも色々気になる部分があります。前者は「希望」という言葉を見出しに使い、後者は選択肢に埋め込んでいます。かたや体言止め、かたや「〜する」とサ変動詞だったり。それぞれ別の人が書いたかのようです。細かいですがこういう表現を統一したりといった配慮の積み重ねで使いやすいインターフェイスが出来上がっていくのだと思います。例えばですが、

—-

希望するものにチェックをつけてください。

□電子証明書(署名用)[?]

□電子証明書(利用者証明用)[?]

□点字

([?]はヘルプへのリンク)

—-

とかではダメだったのでしょうか?「利用者証明用電子証明書 不要」という漢字13文字にもなるもはや中国語かっ、という文言をよりスッキリ見せるためにあえて()書きにしています。チェックボックスをオンにする=要、というようにGUI部品の意味づけを統一する方が、解釈の負担が減るんじゃないかと思います。一方で操作の負担という観点で、「基本的に証明書が必要な人が多いはずだからデフォルト「要」にしておきたい」というならチェックボックスを予めオンにしておくということもできるでしょう。

政府や自治体の公共システムは民間サービスと違い、使いづらかったら競合他社に逃げられる、といったことも心配する必要がないので、使いやすさ、わかりやすさはあまり重視されません。一方で一度作ったものはそう滅多なことではリニューアルされずダメなことがわかっていてもそのまま使い続けられ、非常に多くの人が不便を強いられます。ちょっとの不便でも長い時間×多くの人に影響しその積は某大なものになるので、どうにかしてこういう分野でも使いやすさ、わかりやすさに投資する気運になるといいなと思います。

761. 人と機械のホウレンソウ 〜freeeのレシート自動読み取り機能〜


私は昨年から確定申告にクラウドサービスのfreeeを利用しています。レシートを片っ端からスキャナで読み込んでアップロードすると、日付や金額をOCR(画像認識)で読み取って、あとは勘定科目(仕分け分類)だけ指定してやればレシート打ちが完了という大変有り難い機能が搭載されています。

この機能。さすがに100%の認識率とはいかずたまに日付や金額を正しく認識できない場合があります。

freee

この写真は駐車場のレシートを読み込んだものですが、金額は正しいものの日付が間違っています。駐車場のレシートは入庫日時と出庫日時が個別に記載されていたりでまぁよく失敗するジャンルです。それ自体は仕方ないのですが、認識できなかった時にしれっと読み込んだ日の日付を入れてくれるのが困ります。世の中にはまめにレシートが発生した日にスキャンしてアップロードするマメな人もいるかも知れません。唯一そんな人には有り難みがあるかも知れませんが、大多数はそんなことはしないのではないでしょうか?実際には何十枚ものレシートをまとめて取り込んで仕分け作業を連続して行うと思います。その時、こうした画像がズラーっと並んだ画面の中で、認識に失敗していて目視確認が必要なものに目印をつけてくれた方が有り難いのです。認識できなかったことを隠して勝手にそれらしいデータで埋めて素知らぬ顔をするなんて、まるで「報・連・相」のできない部下をもった気分です。認識ができなかった時や、自信がない時は、テキトーなデータを入れるのもいいですが、同時に正直に赤枠でもつけて教えてほしいものです。

これから機械学習を応用した製品がますます世に溢れてくると思いますが、いきなり完全に信頼して全てを任せられるようにはならない場合がほとんどでしょう。そうした場面で人間と機械が協調していくにもはやりこの「報・連・相」が重要な観点になってくるのではないでしょうか。

760.間違えて捨てられずに済む充電池〜TOPVALU充電池〜


我が家は随分前から乾電池を二次電池(充電池)に積極的に置き換えており、ヨドバシであとちょっと買い物すれば駐車券がもらえる、なんて時にひたすら買い増しした旧三洋電機のeneloopがたくさんあります。シンプルなデザインも気に入ってたのですが、最近ではPanasonicに吸収されてロゴも「Panasonic」にかわってしまい惜しいことです。

それはさておき、これらの充電池、実家でもあちこちに導入してるんですが悩みがひとつありました。家族にとってはどれが充電出来る電池か判りにくく、間違って捨てられてしまうリスクがあるという点です。仕方なく「白い電池は捨てるな」ということだけ徹底させて、買う時は常にeneloopを買う、ということとしていました。

そんなある日、人が使っているのをふと見て驚いたのが下の写真の電池。でっかく「充電池」って書いてある!

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デザインとして微妙ではありますが実用性は抜群じゃないでしょうか。さすがPB商品といったところでしょうか。残念ながらイオンはもうこの電池を販売していないようです。実はeneloopを作っていた三洋電機のOEMで、パクリデザインどころか姉妹品だったわけですが、性能的には容量が半分の廉価軽量モデルeneloop lite相当にもかかわらずliteの水色ではなくスタンダードモデルと優良誤認させる白デザインでヒドい!と当時話題になっていたようです。確かにそこら辺の事情はあまり誉められたことではないかも知れませんが、このデカデカと「充電池」をアピールするデザインは今でも各社が参考にすべき長所なのではないでしょうか。

参考までにざっと机上調査で2016年1月現在の各社の電池デザインを見てみました。写真には映っていない背面に「充電器」とか「Ni-MH」とか書いてあるかも知れませんが、ここではさほどリテラシーが高くない人がぱっと見で見分けやすいかというビッグオー駆動開発視点でロゴ周りのみを対象にしています。

・Panasonic

どちらも企業ロゴをメインに据えている。アルカリ電池は金色のものやEVOLTAという別ブランドのものもあるが、一部充電池っぽい薄いカラーのものも若干紛らわしいかも。

・富士通

こちらの1,2段目がアルカリ、3段目がNi-MH充電池。一部、用途が大きく謳われたアルカリ電池が興味深いものの、基本的には企業ロゴがメインで、「金はアルカリ」といった色使いのルールを知らないと厳しい。「スマホ充電用」が最初充電池かと勘違いしたのはナイショ…

・東芝

IMPLUSというブランドをアルカリ一次電池にもNi-MH充電池にも使っているのが紛らわしい。またマンガン電池がエコ的グリーンで知らない人が充電池と勘違いするかも?

・日立マクセル

マンガン電池が昔ながらの赤と黒。アルカリ電池も黒多めで少しアルカリ感が希薄?ただ充電池は別ブランド名をつけてるし、エコ的グリーンとeneloop的白をフィーチャーしてあり、今回みた中では一番見分けやすい?

 

残念ながらどこも企業ロゴ推しが強く、TOPVALUのようにわかりやすい充電池アピールをしているところはなさそうでした。なんかもういっそ「充電池は六角柱」とか誰でもわかるような差別化が欲しいところですね。コスト的に難しいでしょうけど…

759. ゲームもアクセシビリティ対応しています!〜Splatoon〜


年始に実家の姪っ子達がお年玉でWiiUを買うというので、本体代への出資少々と前から興味のあったゲームタイトル、Splatoonをプレゼントし、少し遊ばせてもらいました。

このゲームはTPS(三人称視点シューティングゲーム)で敵味方のチームに別れ、ゲームエリアの床を自チームの色のインクで染めて面積を競う内容です。インクで敵プレーヤーを打つこともできたりしますが、血生臭さを排除した任天堂らしい対戦シューティングゲームといえます。

で、このSplatoon、自チームと敵チームのインクの色が毎回ランダムで選ばれ、とてもカラフルなビジュアルなんですが、一部の色覚異常者に配慮してこの色を見分けが用意な組み合わせに固定する「色覚サポート」という機能が用意されていました。色がキーとなるゲームだけにとても重要な配慮だと思います。オンライン対戦で自分の端末設定をいじるだけなので、他プレーヤーにも影響はないですし。実用品ではないエンターテイメント製品でもこうしたアクセシビリティ、ユニバーサルデザインに配慮がなされているというのは喜ばしいことですね。

下記リンクによるとこうした配慮がなされたタイトルはいくつかあるようです。これからもどんどん増えていくといいなと思いました。

参考:『スプラトゥーン』は色覚サポートを実装…デモ版の説明書から判明

758. 専用ACアダプタを無くしケーブルまで内蔵しました! 〜SONY HDR-CX670〜


ユーザテストの記録用ビデオカメラを数年ぶりに買い換えました。業務用としては4Kは不要なのでフルHD機をチョイスしたので画質などは基本変わらないのですが、使い勝手が大きく向上していることに驚きました。

写真はSONYのHDR-CX670というモデルですが、なんと充電とデータ転送に使うUSBケーブルが本体から直接生えています。省電力化が進みいまや専用ACアダプタは不要でスマートフォンと同じ5VのUSB端子から充電できるようになったんですねー。保証はされていませんがいざとなればモバイルバッテリーで給電して録画することもできます(できました)。
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客先に持っていく場面も多い業務用では、携行品が1つでも減ることは荷物もトラブルの可能性も減って大変有り難いです。データ通信ケーブルも兼ねているので、これでクライアントのPCにつなげばその場で録画データを渡してこられます。しかもこのケーブル、使わない時はハンドストラップの部分に先端を差し込んでおけば邪魔にならない作りになっているんです。

実家から運動会や学芸会の前日になると「久々にビデオカメラ出して来たけど、充電器知らないか?」と連絡が来るのがお約束ですが、これなら「スマホの充電器使っとけ」で済みます!「ケーブル知らないか?」とすら言われません。いずれ実家のも買い換えたいものです。

よく国内メーカーの製品は機能ばかりで使いにくいなどと言われますが、実のところこういう痒いところに手が届くもの作りは大きく海外製品を引き離していると思います。

(ちなみにこれだけ短いと不便な場面も多いので、USB延長ケーブルが付属しています)

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