月別: 2004年10月

241. ホントにもう間違えない?~マイルドセブンの新しいパッケージ


読者の方から、マイルドセブンのパッケージデザインがリニューアルされたことについてのご意見を頂きました。

新しくなったマイルドセブンのパッケージ

パッケージの色と味の濃さに関係性を持たせたことにより、購入時に自然な対応付けがしやすいという、ユーザビリティ的な効果が期待できます。しかし、下の写真のようにバラバラに配置されてしまうと、配列の情報が乱れてしまい、せっかくの効果が消えてしまいます。

バラバラに配置されてしまっている

販売者や自販機の設置者には、このパッケージデザインの意図することが伝わっていないため、上記のようなイレギュラーが生じてしまったのでしょう。しかし、最終的にパッケージデザインがユーザと“インタラクト”するのは、ユーザが商品そのものと向き合ったときなのです。

特定の効果を狙ったデザインであったとしても、ユーザに完璧な状態で提供できなければ、台無しになってしまいます。流通過程によって効果が薄れてしまうことがないよう、デザインの意図することが流通全体に浸透するようなシステムもデザインしなければならないようですね。

関連ページ
日経デザイン 『マイルドセブン新旧比較 色と数字でもう間違えない?

240. バスのプリペイドカード投入口~小田急バスと東急バスの違い


通勤に使っているバスの「プリペイドカード改札機」がとても使いにくい!私は同じ路線を走る小田急バス東急バスに同じ位の比率で乗車するのですが、「バス共通カード(プリペイドカード)」の投入口の位置がそれぞれのバスで異なります。バス前方のドアより乗車し、カードは降車時ではなく乗車時にのみ投入するのですが、カードを出し入れする際にいつも感じる事があります。

カード投入口
の比較写真

■小田急バス

(良)乗車位置に対して真正面にカード投入口が位置しており、「カードを入れる」という動作がスムーズに行える。

(悪)カードが運転手の側に出るので手を奥に入れて抜き取るのが少し不自然。

■東急バス

(良)「左から入れ、右から出る」 という方向は「ドアから乗車し、後方に進む」という動線と一致している。

(悪)乗車位置に対して真横にカード投入口が位置しているため、カードを左手で持ち窮屈な角度に手首を曲げて投入しなければならず、毎回ストレスに感じる。(現に「なんで横から入れないといけないんだ!やりにくいんだよ!!」とおじさんが怒鳴っている場面に遭遇したこともあり)

と、どちらの改札機もそれぞれに良い点悪い点が挙げられます。今となっては「小田急は真正面、東急は横」という心構えができましたが、バス通勤開始直後はなかなか慣れませんでした。と言うのも、冒頭で書いたように全く同じルートを通りなおかつ同じ赤系統の外観である両バスの区別がつかず「バスの年式によって投入口の位置が違うのかな?」としばらく誤解していたのです。

正面と横…ほんの些細な違いと思われるかもしれませんが”両手に荷物を抱えた雨の日”などの状況では、カード持ち替えというちょっとした行動が大きなストレスとなることもあるのです。

このような状況を少しでも回避できるよう、小田急
の『入れやすさ』東急の『受け取りやすさ』を活かしつつ両バスのカード投入口位置を統一すれば乗客への負担が減るのではないでしょうか。

ちなみに、運転手さんの態度&対応は東急バスの方が良いです。

239. 「メロディー」から「鳥の鳴き声」に至るまで~音響信号機


音響信号機について、読者の方からコメントを頂きました。この「音響信号機」とは、目の不自由な方に音で横断歩道を渡るタイミングを知らせる信号機のことです。

コメントは、『以前は「とおりゃんせ」が主流でしたが、新しく設置されたものや更新されたものは「鳥の鳴き声」に変更されています。鳥の鳴き声は、車のエンジン音と混ざると聞きとりづらいです。』といった内容でした。私は、これをきっかけに音響信号機について調べてみよう!と思い立ちました。

確かに鳥の鳴き声と比較し、「とおりゃんせ」のようなメロディー調のものは、音階の幅が広いため騒音の影響が少なく音が聞き取りやすいと思います。ではなぜ、メロディーは普及しなかったのか。それは歌詞の評判が良くなかったからです。

♪ 行きはよいよい帰りは怖い 怖いながらもとおりゃんせ とおりゃんせ ♪

この部分、目の不自由な方にとってはあまり気持ちよくありませんよね。「とおりゃんせの歌では怖くて信号を渡ることができない」という苦情がきたそうです。

こうして現在、「鳥の鳴き声」が採用されています。横断歩道を渡る時の誘導方法も、前後の信号機から交互に音が鳴るように改善されたため、進行方向の確認がしやすくなりました。目の不自由な方が誘導用ブロックのない横断歩道において、進行方向を確認しながら歩くのは困難と想定できるので、良いアイディアだと思います。

また、 スクランブル交差点の場合、中央に差し掛かった時、前後左右4組の音響信号機から対となる音「カッコーとカカッコー」「ピヨとピヨピヨ」が聞こえますが、こちらも少ない音数であるため聞き分けて進行方向を確認することができそうです。

鳴き交わし方式

このことから音響信号機は、音が聞き取りやすく、明るい気分で渡れ、スクランブル交差点でも方向がわかることが重要だと言えます。音響信号機1つにしても様々なことが考えられて、現在の形に至ったことが分かりました。しかし、まだ改善の余地が残されている部分もあるので、上記のポイントを元にこれからも進歩し続けていくことを期待しています。

■コメントを下さった読者の方へ

コメントをいただいてから、日記にするまで時間が空いてしまいすみません。これからもご意見ご感想をお待ちしております。

関連ページ
地域密着街の音研究所
横断歩道にて録音された「とおりゃんせ」「夕空晴れて」のメロディーを聴くことができます。トップページの「街路音」に入るとリンクがあります。

238. 買った後の機能~コンビニ弁当の箱


会社の近くのコンビニで、ちょっと風変わりなお弁当を見つけました。

ファミリーマートのお弁当「和ダイニング わっぱ」

このお弁当箱(写真左)、がっしりとしていて中身が見えないようになっています。

通常、コンビニで売られているお弁当といえば、透明な蓋を通してみえる具が購買欲をかきたてます。その彩り豊かな陳列棚の中で、一見無愛想にも見えるこのお弁当箱、どんなところが良いのか考えてみました。

中身の見えない蓋は、開けた時のワクワク感を倍増させてくれます。何を食べようかと箸が踊りますね。丈夫な箱は、つぶれる心配なく上に物を乗せ運ぶことができます。鞄の底に入れて、こっそりと運ぶことも可能になります。

もちろん、中身が見えないことはたくさんの欠点もあるでしょう。何が入っているのか分からないため、食べるシーンを想像しにくい、加熱処理の按配が確認できない、という点です。しかし、傍らに写真を表示させたり、温める必要のない具材で作ったりすることで、かえって特別感が演出されているようにも感じられます。

食べ物のパッケージデザインは、運搬時や食べる時まで役割を持っています。手にとったら完了となるパッケージではなく、その後の扱いやすさや、おいしく味わうための演出があると、より使いやすい商品となるのではないでしょうか。