月別: 2002年9月

156. 社内のちょっとしたインターフェイス改善事例~エレベーターの鏡~


エレベーターのドアの操作盤の高さに数センチの丸い鏡

写真は株式会社リコーさんの新横浜のビルのエレベーターです。何故かドアのエッジに丸い鏡が取り付けられています。反対側にも全く同様のものがついています。σ(^^)は最初見ただけではその意図がわかりませんで、一緒にいた社員の方にお尋ねしました。

これは操作パネルの前にいる人が、駆け寄って来る人を見落としてドアを閉めてしまわないようにするためだそうです(実際には写真の操作パネルの前に立った人は反対側の鏡を使います)。なるほど、確かにそれに気付かずに後から来た人を挟み込んでしまいそうになることはありますよね。

しかもこれ、元からこういうエレベーターだったのではなく、社内の人が後から自分達で工夫して取り付けたんだそうです。

流石は、ユーザビリティ研究の歴史が深いコピー機を扱っているメーカーさん、というところでしょうか。

皆さんも、自分のオフィスや自宅でちょっとしたインターフェイス改善の事例をお持ちでしたらお寄せ下さいませ。

#常々、情報をお寄せ下さる方に図書券くらいはと思ってるんですよねー。
#今度上司や総務とかけあってみます(^^)/。

2003/6/28日補足

町田さんから、こういったミラーを専門に商品化しているメーカーさんがあると教え
ていただきました。コレなんてまさにこういうニーズを意図した商品ですね。薄型な分
、人の肩などにあたったりもしにくそうです。

155. カーナビの操作仕様とユーザの気持ちのズレ


趣味に仕事に、色々なメーカーのカーナビを触る機会があるのですが、多くの製品に共通のちょっとした不満点があります。

それは複数の目的地の指定方法です。普通、人は走行プランを特別な理由がない限り現在位置から近い順に組み立てます(よね?)。ところが、カーナビでは基本的に最終目的地を指定し、現在位置からのルートを設定し、それに対して「立ち寄り地点」という形で追加していく、という手順になります。立ち寄り地点同士の順序(立ち寄り順)は後から入れ替えできることが多いですが、最終目的地だけは特別扱いで入れ替えができないことが多いです(知ってる範囲で全てかも)。

ユーザが思い描く走行プランを入力していく、というイメージのインタラクション設計ができたらと思います。

細かい話ですが、こういう小さい積み重ねが製品の使いやすさに影響すると思います。

もちろん、更にもう一歩進めて、行き先を全て入力すると、最適巡回ルートを導き出してくれれば言うこと無し(^^)/。メーカーさん、頑張ってください!

154. 文言の熟考~WinSCPのボタンラベル~


「Cancel
Operation?」の問いに「OK」と「Cancel」の選択肢があるダイアログ

写真はWinSCPというWindows用のファイル転送に使うソフトウェアのダイアログです。ファイル転送中のダイアログに、転送を中断する「Cancel」というボタンがあり、それを押すとこの確認ダイアログが開きます。

つまり、日本語で言うと、「キャンセル」というボタンを押したら「本当にキャンセルしますか?」と聞かれて「はい、そうです。キャンセルしたいんです」って思ってるところに「キャンセル」ってボタンが出てくるんです。ちょっと悩ましいですね。もうひとつの選択肢である「OK」と見比べればどっちが正しいかはわかりそうですが、ユーザは全ての選択肢を吟味するとは限りません。というかしないことの方が多いです。最初に目に付いてそれがそれなりにヨサゲであれば押してしまうのが人間です。

さて、ではどうすれば良いんでしょう。とりあえず選択肢を「Yes/No」にするというのではどうでしょう?

153. フレームを使ったサイトとURLのコピペ~地図サイトの例


今日、あるメーリングリストで、会合の案内が届き、場所の地図として、下記のURLが記されていました。

http://channel.goo.ne.jp/map/address_index.html

クリックしていただけばわかりますが、目的地の地図は表示されません。これは、このgooの地図サイトがフレームを使っているために起きてしまったありがちな悲劇です。このサイトでは上の白い部分と下の黄色い部分がフレームによって別ページになっています。アドレス欄に表示されるのは上の白い部分のもので、下の黄色い部分に表示される個々の地図表示ページが変化しても、それに応じて変わったりはしません。

人はブラウザのアドレス欄にURLを入れると一意なコンテンツが表示されると思いがちです(実際、大抵の場合はそうです)。それ故に、今見ているページと同一のものを人に見せたい時には、その時アドレス欄に表示されているURLを伝えれば良いのだというメンタルモデルを抱いてしまうのです。

もちろん実際にはそうではありません。ショッピングサイトのカタログのように、データベースと連携して常に内容が更新されてしまうものもありますし、このサイトのようにフレームを使ってしまうことで問題が起きてしまいます。

こういう場合でも、URLにパラメーターを含めた形式(URI)を使うなど設計上でいくらかの工夫はできます。特にこのような地図サイトや製品カタログのサイトなどは、URLで人に伝える機会も多いですから、「上記のようなメンタルモデルをもつ人がアドレス欄のURLをコピペしても、ちゃんと目的のモノが表示される」という要求仕様を盛り込んでほしいと思います。

ちなみに、同様の地図サイトで、マピオンの場合は、面白いことに、コピペ用のURLが別途ページ内に表示されてたりします。これはちょっと興味深い妥協策だと思います。

2002/9/6日補足

ちなみに、当サイトにも「URLから一意に内容が決まらない」例があります。下記バックナンバー一覧の下の「日記へリンクして頂く方へ」というところから注意書きが読めます。

152. どのサラダを食べたのか?~吉野屋の細かい改良


透明のフタの
内側に「生野菜」と書かれたラベルが貼ってある写真

写真は、牛丼チェーン吉野家の生野菜サラダのフタです。2002年8月末現在、吉野家には3種類のサラダメニューがありますが、どれも同じお皿に同じ透明のがが被されて、テーブルの冷蔵庫に陳列されています。お客はセルフサービスで冷蔵庫から好みサラダを取り出すシステムです。

このシステムでは店員はお客がどのサラダを食べたのかをあらかじめ知る術はなく、会計時に確認する必要があります。その際、従来はフタの表側に貼られたシールを確認する必要があったんですが、最近、写真のように内側にもシールがついたんです。これは非常に良い改良だと思います。たいていのお客さんは写真のようにフタをひっくり返して置くでしょう。店員さんはいちいち裏返さなくてもどのサラダを食べたのか確認できます。お客さんが自己申告で「(一番安い)生野菜サラダだよ」と言ってるのを、「ホントかよ」とフタを裏返して確認するよりは、一瞥でチェックできるほうが「イヤラしく」ないですよね。

ただし、まだ問題はあります。写真下のドレッシングを使った後、ついこのフタの中に空容器を置いてしまうんですよね。だってテーブルに直置きにすると、ドレッシングの残滓でテーブルが汚れそうじゃないですか。その後で「これじゃせっかくのラベルが見えないや」と少し端に寄せてみたり。

2003/10/25 補足

最後に指摘した部分についてですが、いつの間にか再改良された様で、シールの位置が端に
寄っていました。