古田です。

日々ネット・サーフィン(死語)してて、微妙なフラストレーションを感じる点をレポートします。Webデザイナの方は是非ご一考いただければと思います。

よくECサイトなんかで名前とフリガナを入れるフォームがありますよね?例えばこんな風に。

お名前(姓):
フリガナ(姓):

よろしかったら記入してみてください。で、なんか買い物なり申し込みなりするとするじゃないですか。

で、少し時間をおいてメールでも書こうかなと思ったと気がします。この日記のように冒頭に自分の名前を名乗るクセがあると思ってください。さぁ、打って見てください。

自分の名前の読みを入れてタイプするとカタカナになりませんか?だって先のフォームで最後に自分の名前をカタカナ変換したのをIME(かな漢字変換プログラム)が学習してるはずですから。

察しの良い読者の方ならおわかりでしょう。そうです。

読み仮名フィールドは名前フィールドの前にして!

というのがこの日記の趣旨なのです。

「トータルで見たら打鍵数は同じでは?」と思ってしまうのはエンジニアリング的視点に偏っています。後でメールを打つ時などまったく文脈が切り離された状態でカタカナ変換されてしまった時の認知的負荷を考慮するべきです。思いもかけない場面でカナ変換されたら、不思議に思ったり、ヘボIMEめとちょっぴり怒ってみたり、なぜそうなるかを分析しようとするでしょう。例え一瞬の内に「あぁ、あの時読み仮名を入力した学習が残ってるのか」と理解できたとしても、本来の思考は乱されたことに変わりはないのです。

σ(^^)はPHPとPerlでCGIプログラミングをしますが、どちらの言語でも、そしておそらく他のどんな言語でも、HTML側でフォームの項目順を入れ替えても、CGI側の処理は変更の必要はないでしょう。何かしら名前と読み仮名を入れるページを持っている方は、是非この点を確認していただき、チョチョイと直していただけたらなぁ、と思います。

2001年8月6日 補足
和志武さんからコメントいただきました。「そもそも読みをカタカナにせずに、ひらがなで記入するようになっていれば、変換学習の問題もおこらないのでは?」とのことです。確かにそうですね。わざわざカタカナでなければいけない理由でないですよね(あったとしてもサーバー側で簡単に変換できますし)。
同じような話では、住所の番地や部屋番号を半角で書くと怒られるサイトも多いですね。プログラムで変換したって1行で済む話なのに、なんでユーザが書き直さなきゃいけないでしょう?

2001年8月21日 補足
宮地さんからコメントいただきました。「ヴァージニア」といった外国人名の「ヴ」など平仮名では入力できない文字があるので、カタカナでないと困る、という事情もあるとのことです。これまた、なるほど、納得ですね。