WordやPowerPoint?などのいわゆる『Office製品』の印刷用ダイアログボックスには、みなさん何かしら苦い想い出があるのではないでしょうか。私の会社でも、自分の思惑とは異なる印刷結果に、「なんじゃこりゃあ!!」と殉職したあの刑事さながらの叫びをあげる同僚が後を絶ちません。そんな印刷用ダイアログボックスの中でも、特に頭を悩ませるのが「印刷範囲」のページ指定です。(図1 赤枠内)
図1:Microsoft Word の印刷ダイアログボックス |
正しくなかろうが、とりあえず何でも入力できてしまう寛容な入力方式もさることながら、「○○ページから最後まで」とページを指定したいとき、ダイアログボックス上からは最後のページが「何ページ」なのかを把握することができません。ダイアログボックス後ろの書類上にページ数は表示されていますが、意識はダイアログボックス上に向けられているわけですし、その表示すら隠れてしまっていることもあり得ます。
他のアプリケーションでいえば、Adobe Readerの印刷ダイアログボックスには、書類の開始ページと終了ページがあらかじめ入力されています。(図2 赤枠内)
図2:Adobe Reader の印刷ダイアログボックス |
入力済みの内容を書き換える手間や消費スペースの問題もありますが、総ページ数は直感的に把握できますし、デフォルト値によって正しい入力方式を考える必要もありません。
Adobe Readerのものが最適とは言い切れませんし、ここで代替案を提示することもできませんが、入力のデザインも奥が深いなと思いました。