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572. どっちのタレでしょう?


先日、友達としゃぶしゃぶを食べに行った時のことです。しゃぶしゃぶといえば、まろやかな「ごまだれ」とサッパリした「ポン酢」の2つの味を1つの鍋で楽しめる点が大好きです。

案内されたテーブルには、2種類のタレ容器が並んでいます。私は、容器の色から「きっと白い容器には「ごまだれ」が、黒い容器には「ポン酢」が入っているだろう」と予想しながら、お椀にタレを注ぎました。 

タレの入っている容器

しかし、私の予想は見事に外れ、白い容器には「ポン酢」が、黒い容器には「ごまだれ」が入っていました。

イメージと逆の結果でした

しかも、はじめに注いで覚えたにもかかわらず、その後継ぎ足す時も間違えて注いでしまいました。私はどうしても、容器の白と黒の色から、色の似ている中身を連想してしまうようです。こういった場合、容器の色から中身を連想させるほうが親切だと思いますが、皆さんはいかがでしょうか。

せっかくの美味しいお肉も、2つの混ざった「酸っぱいごまだれ」のおかげで、すこし悔しい思い出に変わってしまった夜でした。

ちなみに、後日お伺いしたところ、「白い容器に黒いポン酢、黒い容器に白いごまだれを入れることで、異物の混入などを確認しやすくし、品質の管理を向上させている」との経緯を聞き、この容器の色が、実は安全や安心に繋がっていることを知りました。 

571. どこの画面に行くの?~GyaO NEXTの2つのホームボタン~


私は、去年からUSENのGyaO NEXTを使っています。

GyaO NEXTは、インターネット回線を専用端末経由でTVに接続することで、ビデオサービス(見たい時にネットワーク上の動画が見られるサービス)、チャンネルサービス(通常のTVと同様に、プログラムに沿ったネットワーク上の番組が見られるサービス)、カラオケなど様々なコンテンツが楽しめます。おかげで、私は暇な時間も大変有意義に過ごせています。 

GyaO NEXTビデオサービスの画面

私は日常的にこのGyaO NEXTを使っていますが、一つ迷わされることがあります。
GyaO NEXTでは、写真の様に画面にはホームアイコン(写真1)、リモコン側にホームボタン(写真2)があります。それらは、同一の機能を連想させるのですが、実はリンク先が全く別なものなのです。

写真1 ホームアイコン
写真2 GyaO NEXT専用リモコンのホームボタン

ビデオサービスを見終わった後など、別のサービスに切り替えるために、GyaO NEXTのホーム画面(写真3)に戻ろうとします。その時、手元にあるリモコンにホームと書かれたボタンがあるため、私はついそのボタンを押してしまいます。しかし、TVモニターに表示されるのは、私がイメージするホーム画面(写真3)ではなく、その上の階層にあるサービスに入るためのログイン画面(写真4)なのです。

写真3 ホームアイコンのリンク先:GyaO NEXTのホーム画面
写真4 リモコンのホームボタンのリンク先:ログイン画面

一度ログイン画面に入ってしまうと、改めてパスワード入力してログインしなおすことになるので、大変煩わしいことになってしまいます。

この様に、同じ意味を連想させる文言やアイコンを併用する時は、その2つのリンク先が同じでなければユーザを迷わせてしまいます。
今回のケースでは、リモコンのボタンにログインと表示されていれば、私は迷わずにサービスを利用できているかもしれません。 

570. ちゃんと閉められないセキュリティゲート


私の会社には、社員証でもあるICカードをかざして「ピッ、ピッ」と解錠するセキュリティゲートがあります。

セキュリティゲート

このセキュリティゲートで、毎日のように起きている問題があります。それは、ある社員がカードをかざしてゲートを開け閉めし、しばらくすると・・・。

「ピッ、ピッ、ピッ・・・・」。

と、アラーム音が鳴りだします。すると出入りした社員に加え、ゲートに近い社員も、かけ足でゲートへ向かい扉を閉めます。このような光景は1日に数回見られます。このアラーム音。実は「扉が開きっぱなしです」という警告なのですが、出入りした社員は当然、「ゲートは完全に閉めたはずだ」と思っています。では、なぜゲートは閉まっていなかったのでしょうか。 

少し開いてるゲート

その大きな要因として、閉まった際に明確なフィードバックがないことが考えられます。解錠の際に「ピッ、ピッ」と音が鳴るのであれば、施錠の際にも何かしらの音が鳴って当然だと思います。実は、このセキュリティゲートでは、扉が開いている際に点灯する緑のランプが、閉めると消灯するというフォードバックがあるのですが、これでは、開け閉めした人には伝わりにくく、十分ではありません。

使いやすいセキュリティゲートを実現するためには、閉まったことをしっかり音で伝えることが必要だと思います。この他にも、そもそもの解決策として、引き戸ではなく開き戸にしたり、自動的に扉が閉まるようにする方法も考えられます。

誰しも開けた扉はしっかり閉めようと心掛けています。そんな心掛けをフォローする“仕掛け”が必要ですね。 

569. 紙パックからのメッセージ


私は紙パックをリサイクルするようにしています。そのことで先日うれしい出来事がありました。オレンジジュースなのですが、見た目は写真のように普通のものです。

ごく普通のパッケージ

ところがリサイクルするために開くとどうでしょう。「リサイクルありがとう。」というメッセージが現れたのです。メッセージは紙パックの見えづらい場所に書かれていて、写真のように下からのぞかなければ見えません。

隠されたメッセージ

私は今まで色々な商品のパッケージに、「お買い上げいただきありがとうございます。」などといったメッセージを見てきました。私はそれに対して特に何も感じることはありませんでした。不特定多数に向けられたメッセージは、簡単に聞き流されたり無視されてしまいます。ところが今回紙パックのメッセージを読んで、私は誰かに心から感謝されたような気がして、うれしくなりました。なぜでしょうか。

この紙パックには、メッセージをわざと隠すという工夫がしてあります。リサイクルをしようと紙パックを開いた人だけに、メッセージが伝わる仕組みになっていたのです。コミュニケーションの基本は受け答えですから、自分の行為に対して適切な反応があることによって、メッセージが心に響くのだと思います。私はメッセージを読んだとき、これからもリサイクル頑張ろう!という気持ちになりました。 

568. 油断していた!DS Liteの電源ランプ


本使いやすさ日記(『536. 電池状態が把握しにくいPSPの電源ランプ位置』)で書かれているように、プレイステーション・ポータブルでは右手で電源ランプを隠してしまい、電池の消耗に気が付かないことがあります。

ある日、ニンテンドーDS Lite(以下、DS Lite)で遊んでいたところ、突然電池切れになってしまいました。DS Liteの電源ランプはPSPのように手で隠れる位置にはないので油断していました。

DS Liteの付属取扱説明書によると、電源ランプはバッテリーパックの残量が十分だと[緑色]、少なくなると[赤色]に点灯し、使い切ったところで電源が切れるといった具合に、電池残量はランプの色の変化により示されます。

では、なぜこの変化に気付かなかったのでしょうか。一つ目に、右手にタッチペンを持って遊んでいたために、右手が電源ランプを遮っていたのです。次に、ゲームに熱中して画面を注視していたので、画面から離れた位置にある電源ランプの変化に気が付かなかったのです。 

写真左:DSLiteを両手で持ったとき   写真右:タッチペンを使うとき

そこで、他の身近な携帯機器では電池残量の変化はどのように示されているのか調べてみました。

  • ニンテンドーDSi(最新のDS):電源ランプの青点灯→赤点灯→赤点滅
  • 携帯電話(D904i):3段階の電池アイコン→画面表示+アラーム音
  • iPhone:画面上部の電池アイコン→警告→大きな電池マークの表示 
写真:左から順に、DSi(3つのランプのうち一番右が電源ランプ)、D904i、iPhone

最新のDSiでは、ランプの点滅が増えたことで視覚への刺激が強くなり、より注意を引くように改善されています。また電源ランプの位置が左側になったことで、タッチペンを持つ右手により隠れてしまうことは避けられるようになりました。しかし、左手で持つ人は困るのではないでしょうか。

携帯電話では、一般的に3段階の電池アイコンがあり、さらに私が持っているD904iは電池切れ間近になるとアラーム音とともに警告が画面全体に表示されます。これだと画面を見ていなくても音により確実に気が付くのですが、いつもびっくりしちゃうんですよね。

iPhoneの場合も、画面全体に充電を促すような表示が出ますが、この時には何の操作も出来なくなってしまいます。

このように、電池残量の表示と言っても、その表現方法は機器により様々です。確実に気付かせてくれる方法もありますが、ゲーム機で携帯電話のように警告されたとすると、遊んでいるところを邪魔された感じがしてイヤですよね。

そういったユーザのコンテクスト(利用状況)を考えると、DSiの注意喚起ほどの改善が妥当なところなのかもしれませんね。 

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