ついに地上及び衛星のアナログ放送が終了しました。皆さんのお宅では無事移行が完了しましたでしょうか。我が家はもう何年も前に移行済みだったのですが実家に若干未対応のテレビがあったので直前に帰省して外部チューナーを取り付けて設定してきました。直前になったこうした外部チューナーを買う人が殺到して品薄が続いているようですが、ウチの実家の場合買うだけは買ってあったので事なきを得ることが出来ました。
外部チューナーは従来のアナログテレビのビデオ入力端子につなげ、テレビ側の入力切替ボタンを押して「ビデオ」等と出ている状態にして使います。ゲーム機やDVDプレーヤーを使うのと同じ感覚ですね。これが機械が苦手な人には結構難しいんですよね。
そもそもこうした外部チューナーで地デジを使う人は(経済的理由を別にすれば)あまり新しい機械に積極的ではなく、最低限の投資で「とりあえず今まで通り見られればいいや」という層が多いんじゃないかと思われます。電気店でそう言うと「この数千円のチューナーをつければOKです」と言われる。とろこがその「今まで通り」がそんなに簡単ではないんですよね。先に書いた通りモード切替がある。リモコンも今までのものは使えない。更にDVDプレーヤーですでに入力端子が埋まってたらセレクタなんてものまで介在してくる。個人的にはそういう人こそちゃんと地デジチューナーを内蔵したテレビか、あるいはレコーダーを導入することをオススメしてきました。
テレビの電源ボタンが小さく目立たない |
さて実家ではリビングや和室などの使用頻度が高い部屋は地デジテレビに買い換えたものの、両親が個別に使う寝室等についてはもったいないからとりあえず外部チューナーで、という方針になりました(計3台)。写真はそれ用に買ったチューナー(IO-DATA製)のリモコンです。国産主要メーカーのテレビの電源、入力切替、音量も操作でき、従来のリモコンは使わずに済ますことができるのですが、残念なのはテレビ電源のボタンよりもチューナー電源のボタンが目立っている点。文字で書いてあってもシニアは読みもしない。どころかそもそもチューナーという別の機械を操作しているという感覚を持つことすら困難です。結果として一番目立つ青いボタンを押して画面が暗くなった時点でテレビも切れたと勘違いしてそのまんま、ということが実際にありました。どうせどちらか切り忘れるのであればチューナーの方がはるかに消費電力は低いのだし、「今まで通り使える」を第一義的に考えるなら、テレビの電源ボタンの方が目立っている方がいいんじゃないでしょうかね?下の写真は少し前に買った同メーカー、別機種のリモコンです。こちらは色こそチューナー電源の方が目立っていますが、大きさは同等で若干マシですね。
こちらは大きさは対等 |
更に大変なのは海外メーカー製でこのリモコンで操作できない母親の部屋のテレビです。電源と音量は従来のものを併用する必要があります。一見、入力切替は外部固定で触らないでおけそうな気がしますが、多くのテレビはチャンネルボタンを押すと入力モードも(アナログ)テレビ側に切り替わってしまいます。そしてどうしても使い慣れたリモコンでチャンネルボタンを押してしまう。結果、入力切替についての正しい理解がないと砂嵐画面から復帰できなくなるのです。別売りでもいいので、このテレビ操作用ボタンの部分だけでも学習リモコンになっている製品を出して欲しいですね。あるにはあるんですが大抵DVDやら多機能寄りでボタンがやたらたくさんある系ばかり。こうした「今まで通り使えればいい」派には厳しいです。あるいはAppleTVのように逆転の発想で既存のリモコンの信号を学習して自機の操作ができるようにする学習リモコンならぬリモコン学習(?)的な機能をもったチューナーがあればなぁ、等と思います(部品増やさなくてもソフトで対応できそうな気がしますけどどうなんでしょう?)。
外付けチューナーは低所得層への配布用に調達する製品について国が要求仕様を策定してメーカーを公募していたのですが、こうしたユーザビリティ面に対しても配慮してほしかったですね。