カテゴリー: Web、GUI (page 4 of 24)

784. 設定画面とヘルプ画面が対応付いたレイアウトのWi-Fiルーター 〜YAMAHA WLX202〜


写真はYAMAHAのWi-FiアクセスポイントWLX202の設定ページをブラウザで呼び出したところです。左側にサイドバーがあり2階層のメニューになっています。

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一方、下の写真はそのサイドバーから「ヘルプ」をクリックすると開くポップアップウインドウ(別ウインドウ)に出るヘルプ画面です。

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面白いことに、実際の設定画面とそのヘルプ画面が同じ階層構造のレイアウトで構成されています。今みているもののヘルプが必要だと思ったら、別ウインドウでも同じところをクリックしていけば該当する項目のヘルプ情報に辿り着けるわけです(ポップアップウインドウなので画面がそれなりに広ければ見比べながら閲覧できます)。

項目が何十、何百もあったり、階層が深かったりするとまた別ですが、これくらいならヘンに索引とか検索とかで探させるより直観的ですね。なかなか興味深い作りだと思いました。また設定画面側の各項目に直接(?)みたいなヘルプボタンをつけて、クリックやポイントで吹き出しが出る仕組みも一般によく見られ、手間だけでいえばあちらの方が少ない気もしますが、おそらく業務用製品ということで説明が複雑で長くなりがちということでこういう別ウインドウにしたんでしょうか。吹き出し型だとあまり長かったり図入りだったり複雑なヘルプには向かないと思うので。まぁ、実際にはあんまり図入りのヘルプとかはなくて物足りなかったんですけど(笑)。業務用製品は数年モデルチェンジしないで地道にアップデートされてくことも多いので、追々そういう面で充実を図れるよう、こういう形式をとったと期待しましょう。

 

 

782. Suicaが見分けられないApple Pay


Apple Payネタが続いてすみませんが、もう一発。Apple Payではデポジットも無しでSuicaを複数枚使い分けられるので、業務用とプライベート用を作ってみました。Suicaアプリ上ではそれぞれの(仮想)Suicaに対して名前をつけることができました。そのまんま「業務用」と「プライベート用」とつけておきました。漢字で揃えるより字面が似てない方がサッと見分けられるかなという狙いも。

Suicaアプリ画面

写真1. Suicaアプリでの個別カード画面。「業務用」というユーザが自由につけた名前で見分けられる。

ところがぎっちょん!決済時に実際に利用するカードを選ぶApplePay側の画面(Walletアプリやロック画面で呼び出した時)ではその名前が出ないではないですか…

Apple Pay カード選択画面

写真2. Walletアプリでカードを選ぶ画面。二枚のSuicaは全く見た目が同じでどっちがどっちなのか…

写真3. 上記から1枚を選んだ状態。「My Suica」という謎呼称が出現(2枚とも共通)。

写真3. 上記から1枚を選んだ状態。「My Suica」という謎呼称が出現(2枚とも共通)。

どんなに目をこらしても業務用とプライベートを見分ける術はありません。残高とか利用履歴で見分けるしかない。「8枚まで作れます」ってアピールしてる割に、それを見分ける手段がなにも提供されていないなんて、、、

厳密には右下のiボタンを押すと詳細画面になり、更に下の方までスクロールするとカード番号の下4桁が表示されています。それぞれのカードの下4桁を憶えてないとですが…。左のSuicaマークからSuicaアプリの遷移して写真1の状態にはなるものの、選んでいたカードが選択された状態になるわけでないらしく、かえって紛らわしい状態。あとは写真2での並びが一応登録順っぽいんですが、本当にそうなのか、いつのまにか変わったりしないか不明です(というかこの並びを自分で変えられない点もかなり不満です)。

さらに写真3で「JR東日本から」というところに「My Suica」という見覚えのない呼び方が出てきますが、これは二枚ともこうなので見分ける役には立ちません。「JR東日本から」来てるメッセージなら、Suicaアプリで設定した名称使ってくれよ、、といいたいところです。

これはAppleとJR東日本のどちらが悪いんでしょうね。そもそもApple Payの仕様に(クレジットカードも含め)ユーザが名前をつけられるという選択肢を用意していないぽいという点ではAppleがユーザニーズを捉え切れてない気がします(というかわかってても大胆に切り落とすのがAppleウェイですね)。一方で、クレジットカードの様々なフェイスデザインが画面上の表示にある程度反映されている点をみると、おそらくカード発行会社がきちんと番号毎に画像を用意すればApple Pay上でも反映される仕組みになってるはずです(これはカード会社によってもスタンスがまちまちで、三井住友は比較的きちんと同じデザインで取り込まれる一方、イオンカードやOricoカードは汎用のデザインで表示されるようです)。ということはJR東日本がその気になれば色違いだったり東京駅デザインだったりするカード画像は用意できたんじゃないかと想像されます。そして仮想SuicaはiPhone上で発行もできるので、そこはユーザが選べてもいいんじゃないかとか。

ともあれ両社結託して将来のバージョンアップで改善されるといいなと思います。AppleWatchのような小さな画面でも見分けられるようにと思えば、Suicaカードの色とかが変えられるといいんじゃないでしょうかね。ブランディング戦略とかの絡みもあるんでしょうけど…

781. 老眼の父、iPhone更新時の強制ウィザードにハマる


 

iPhoneの画面。Apple Payの説明画面。私のところには実家で離れて暮らす家族から定期的にITトラブル相談が届きます。今回のそんな一件についてなのですが、なかなかにトリッキーで困ってしまったのでご紹介。

今回の相談主は父で、iPhoneが見慣れる画面になって使えなくなったというもの。まぁよくあるやつです(笑)。しかし今回は根深い。ホームボタンを押しても再起動してもダメとのこと。ラチがあかないのでiPadで写真を撮って送ってもらうとこの画面でした。これはiOS10.1から対応したApple Payの設定画面ですね。父のiPhoneは6なのでNFCによる店頭決済は非対応なんですが、オンライン決済には使えるので登録機能自体はあるわけです。しかし通常は「Wallet」アプリから登録画面を呼び出さなければこの画面は出ないはず。わざわざそんな探索的な操作をするとは思えません。そこでピンと来ました。おそらく父はiPhoneのOSを今日更新したのでしょう。最近のiOSではメジャー更新後の初回起動で様々な初期設定が走ります。その日の最初のメールは「iCloudのパスワードってなんだっけ?」でした。ちなみに「もしかして今日ソフトウェアアップデートした?」などと返信しても、こういう時のシニアは状況説明に必死で、こちらから聞いたことにはなかなか返事がありません…しかしまぁ間違いないでしょう。確かにこの初期ウィザードの間はホーム画面に戻れませんし、再起動しても同じところから始まるでしょう。

おかしいのは、いくら新サービス推しのAppleでもクレジットカードの登録を強制まではしないはずという点です。私としてもApple Payのなんたるかすらわかってない父にクレジットカード登録まではさせたくありません。どこかでスキップなりキャンセルなりできるはず。しかし送ってもらった写真には見当たらず。「次へ」に進めばカードを撮影する画面になるし、そこで「キャンセル」すればここに戻ってくる。この二画面から逃れられないようなのです。そんなわけはないと思いつつも、手元のiPhoneで同じ画面を出すには初期化するしかありません。ちなみにWalletアプリからカード追加画面を呼び出した場合、これと同じレイアウトなんですが左上にちゃんと「キャンセル」があります(写真2枚目)。私のはiPhone7 PlusなのでSuicaに対応してあり「Suicaや」の表記が追加されており芸が細かいなと関心しますが、基本的に同じ画面です。こちらでは「キャンセル」できるのに、なぜか父の画面ではそれがないわけです。img_8879

父は「明日ショップにもってかないとダメか?電話すらできないから困る」と不安げ。

さて、ここまで長文にお付き合いくださった方、この話のオチは推理できましたでしょうか?

私は結局写真だけでは答えがわかりませんでした。iPadでFacetime(ビデオ通話)してもらい、ありこち触っている様子を映してもらってる間に、ふとした弾みで判明しました。

答えは「スクロールするとスキップのリンクが出る」でした。正確に覚えてませんが「カードの登録はしない」的なテキストリンクだった気がします。たまたま父がこの画面を触った時に画面が少しだけ動いて、スクロールできることに気付きました。ご存じの通り、iOSではスクロール中以外はスクロールバーが出ない為、静止した画面をいくら睨んでもスクロール可能であることを示す視覚的手がかり(シグニファイア)が皆無なのです。

そしてもうひとつのトラップは、老眼で小さな文字が読みづらい父がOS設定の「アクセシビリティ」機能でテキストサイズを大きくしていたことです。上下2つの写真を見比べてもらうと、下の写真の最下部にある小さな注意書きが、上の写真ではドカンと大きくなっています。この結果、上記のスキップの為の選択肢が画面外に追い出されてしまい気付けなくなったのです。偶然にも「Apple Payとプライバシーについて…」まできっちり画面に収まっているのがなんとも皮肉です。

Appleの開発ツールには、こうした様々な画面サイズや文字サイズの変化にも柔軟に追従し開発者の手間を軽減する為のAuto Layoutという仕組みが備わっています。この部品な常に右端からこれだけの距離、この部品はこの部品の隣に置く、この部品は画面幅に伴って幅を変えるが最低でもこれだけは確保する、など様々な条件を指定しておけるのです(まぁこれはこれで開発者にとっては結構大変なんですけど…)。Appleのこの画面設計を担当した人は、もうひとがんばりして、重要なスキップボタンを常に画面内に収まる様にしておくべきだったのかも知れません。

 

761. 人と機械のホウレンソウ 〜freeeのレシート自動読み取り機能〜


私は昨年から確定申告にクラウドサービスのfreeeを利用しています。レシートを片っ端からスキャナで読み込んでアップロードすると、日付や金額をOCR(画像認識)で読み取って、あとは勘定科目(仕分け分類)だけ指定してやればレシート打ちが完了という大変有り難い機能が搭載されています。

この機能。さすがに100%の認識率とはいかずたまに日付や金額を正しく認識できない場合があります。

freee

この写真は駐車場のレシートを読み込んだものですが、金額は正しいものの日付が間違っています。駐車場のレシートは入庫日時と出庫日時が個別に記載されていたりでまぁよく失敗するジャンルです。それ自体は仕方ないのですが、認識できなかった時にしれっと読み込んだ日の日付を入れてくれるのが困ります。世の中にはまめにレシートが発生した日にスキャンしてアップロードするマメな人もいるかも知れません。唯一そんな人には有り難みがあるかも知れませんが、大多数はそんなことはしないのではないでしょうか?実際には何十枚ものレシートをまとめて取り込んで仕分け作業を連続して行うと思います。その時、こうした画像がズラーっと並んだ画面の中で、認識に失敗していて目視確認が必要なものに目印をつけてくれた方が有り難いのです。認識できなかったことを隠して勝手にそれらしいデータで埋めて素知らぬ顔をするなんて、まるで「報・連・相」のできない部下をもった気分です。認識ができなかった時や、自信がない時は、テキトーなデータを入れるのもいいですが、同時に正直に赤枠でもつけて教えてほしいものです。

これから機械学習を応用した製品がますます世に溢れてくると思いますが、いきなり完全に信頼して全てを任せられるようにはならない場合がほとんどでしょう。そうした場面で人間と機械が協調していくにもはやりこの「報・連・相」が重要な観点になってくるのではないでしょうか。

749. 会員利用の方が手間が増えるアプリ 〜クロネコメンバーズアプリ〜


ヤマト運輸のクロネコヤマト公式アプリでは再配達や集荷の依頼だけでなく、アプリ上で送り状を作成し、営業所のタブレット端末を操作するとそれがプリントされすぐに宅急便の配送手続きができる、という機能が備わっています。いちいち相手や自分の住所を手書きしなくて済むので重宝しています。

そんなアプリが先日のアップデートでちょっとおかしなことになりました。いつも送り状を作成した後、パスコードを決めるステップがなくなったのです。従来は自動発行される予約番号と自分で決めたパスコードを店頭タブレットに打ち込むことで印刷ができていたのです。ところが実際に店頭にいってみると今まで通りパスコードを尋ねられる画面が出て進めません。バグでしょうか?AppStoreのレビューを見てみると同じようなクレームを書いている人がたくさんいました(本稿執筆時点)。

色々試行錯誤した結果わかったのは、クロネコメンバーズIDでログインしていると、パスコードを入れなくて良くなったということです。店頭端末でもクロネコメンバーズIDとパスワードでログインすれば、本人確認が済んでいるので改めて送り状のパスコードは不要、ということなんでしょう。でも少し考えてみるとおかしい点があります。

今までの店頭タブレットの操作手順は

  1. 「メンバーズ非会員」→「登録しない」を選択(メンバーズなのにこれを選ぶのにも前から違和感は感じてました)
  2. 予約番号(数字のみ、自動発行)を入力
  3. パスコード(数字のみ、任意設定)を入力

でした。それに対し、今度は、

  1. 「メンバーズ会員」を選択
  2. クロネコID(英数字)を入力
  3. パスワード(英数字)を入力
  4. 予約番号(数字のみ、自動発行)を入力

となります。手間が増えてます!ステップも多い上に、英数混在の文字を打たなければならなくなりました。普通会員になると手間が減るものだと思うのですが、これではかえって面倒です…

さらに検証をしてみると、アプリ上でログインをしていると無条件に後者のルートになります。ログアウトしている場合のみ写真のようにログインする(後者)かゲスト利用(前者)するか選択する画面が出てきます。店頭での手間を最小限にしたい=ゲスト利用したい場合、一旦ログアウトしなければ選べないのです。しかし、それでは他の再配達利用や集荷依頼といった機能の利用が不便になります。
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この件の問題は2つあって、1つはいきなり仕様が変更になり、それに関するガイドが足りない為、みんながパスワード決めるとこがない!と混乱してしまった点。もう1つはトータルで見てかえって面倒になってしまっている点です。基本的にはログインしてから送り状を作成した方が、履歴も残ったりと便利なのでオススメしたいのでしょうが、個人的にはそれよりも店頭で二組の数列だけでサクサク手続きできる方が価値があったように思います。

とりあえず「パスワード決める欄がなくなったのに店頭で聞かれる!」というお客さんをフォローできるよう営業所の職員に通達を出すのが急務な気がします。

P.S.

アプリで会員証代わりのQRコードを表示し、それを店頭端末に読ませてログインできる可能性があります。今度荷物送る時に試してみたいと思います。

 

 

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