カテゴリー: 公共、住宅 (page 5 of 53)

721. 自分で試して見たらこうはならなかったかも〜QRコードを羅列したチラシ〜


たくさんのQRコードが列挙されたポスター

写真は都内の書店、書泉グランデのエレベーターの中に貼ってあったチラシです。書泉グランデはフロア毎に高度に専門化された書店で、Twitterの広報用アカウントも細分化されているようです。早速ひとつをフォローしてみようとスマートフォンを取り出してQRコード読み取りアプリを向けてみたんですが…隣接するQRコードを勝手に認識してしまい、ついにエレベーターが目的のフロアに着くまでに狙ったコードを読み取ることはできませんでした。QRコードの思わぬ弱点を発見した気分です。エレベーターを下りた後の廊下にも同じものが貼られていましたが、全く上手くいく気がせず「もういいや」とフォロー自体を諦めてしまいました。おそらく時間圧がないところで落ち着いてやっても、手などで上下左右の余分なQRコードを隠すなど、やや不審な行動をとらなければ達成できなそうでした。そこまでしたフォローしなくていいや、と。

もしかしたらこのチラシを作った当時は今よりQRコードの認識に時間がかかっていて余裕をもってフレーミングできたのかも知れません。是非店員さんには最新のスマートフォンでチャレンジしてみて欲しいと思います。

720.カード挿入画面で警告します〜ATMのスキミング注意喚起〜


写真はローソン店内のATMでお金を引き出す時の、キャッシュカード挿入を促す画面です。スキミング用の不正スキャナ装置が取り付けられてないか確認しろと警告しています。これまでにもATMの周辺に張り紙がしてあったり、こちらの記事にあるように上部のサブ液晶画面に表示されるものはありましたが、なかなか目に入りづらかったですよね。ローソンのこの見せ方が一番目が向きやすくて良いように思いました。タイミングとしても最適ですし、実際の挿入口がこの画面のすぐ下にあるので見比べるのも簡単です。

ただセブンイレブンのように実際に不審なスキャナ装置が取り付けられた例を掲載した方が機械が苦手な人にはわかりやすいかも知れません。一方スキミング被害の概要は知っててもうっかり入れてしまわないようにするリマインドとしてはローソンの方が優れているように感じました。互いの良いところを参考にしあってスキミング被害の撲滅につながっていくと良いですね。

719.ご不安でしたらお使い下さい〜トイレの補助内鍵〜


新東名高速のSAのトイレに入ったところ、通常の位置とは別に、大人の目の高さくらいの位置に内鍵がついおり、写真のような注意書きが貼られていました。

なるほど!通常位置の鍵はベビーチェアの座った子どもがいたずらして空けてしまうことがあるので、もうひとつ絶対に届かない位置に補助鍵をつけました、という訳なんですね。子どもがいないのであのチェアは荷物置き場くらいにしか思っていませんでしたが、そういうトラブルもあり得るんですねぇ。他であまり見かけたことがない配慮ですが、もしかしてこのSAで実際に起きてしまって苦情が来たんでしょうか…

718. 誤解を招くレイアウト〜書店店内の検索GUI


写真は三省堂書店の店内に設置されている検索端末の画面です。何フロアもある大きな書店ではこうした端末で在庫や棚の位置をセルフ検索できると非常に助かりますね。

しかし今まであまり利用したことがなかったこの書店の端末、初めて使った時に混乱をしてしまいました。画面上部には入力欄が「書名」「著者名」「キーワード」の三種類と、送信ボタンとして「書籍検索」「雑誌検索」「電子書籍検索」のやはり三つが配置されています。これらが三つずつなのは全くの偶然で本来関連がないのですが、狭い画面に単純に並べてしまった為に、三つの欄と三つのボタンが一対一で対応付いて見えてしまうのです。つまりキーワードで検索した人がうっかり「電子書籍検索」ボタンで送信してしまう可能性があるわけです。これはレイアウトが悪いのと同時に、送信ボタンに検索種別選択の機能も混在させてしまっている点もよろしくないと思います。検索したい手段を選ぶラジオボタン等を別に配置する方が、こうした公共性の高いGUIでは有効ではないでしょうか(慣れた人を対象にするなら現行のデザインの方が操作ステップが少なくてすむメリットがあります)。
例えばこんな感じです。

1. 本の種別:一般書籍 雑誌 電子書籍
2. 検索ワード:
3. 検索ワードの対象:書名で調べる 著者名で調べる キーワードで調べる

電子書籍の対義語という意味で紙の書籍をどう呼ぶか悩ましいですが仮に「一般書籍」として区別してみました。テキスト入力欄は1つに集約してしまえば、入力箇所を間違えた時や、書名で見付からなかったからキーワードでやり直してみようといった時に打ち直さなくて済んで良いかと思います。

逆に他書店の端末ではあまり見かけない工夫として、拗音や促音で使う「ぁぃぅぇぉっゃゅょ」といった小さい文字が「小文字」のようなモード切替ボタンを使わなくてダイレクトに入力できる点がありました。モード切替の概念は機械操作が苦手な人には壁なのでこれは良い配慮ですね。

みなさんならどんな検索フォームが使いやすいと思いますか?

716. ど真ん中に飛び出ていて邪魔な棒の意味〜羽田空港のエスカレーター


写真は羽田空港の随所で見られるエスカレーターの乗り口のものです。なぜかど真ん中に邪魔な棒が突き出ています。普通に考えたら意地悪してんのか?と設計者に苛立ちを憶えるレベルですね。しかしよくみると右上の拡大図の様に2つのピクトグラムが貼ってあります。1つはカートや代車を禁止、もう1つはベビーカーを禁止している意味のようです。つまりこの棒はそうした乗り物が通れないようにわざと通路のど真ん中で通せんぼをする目的で設置されているんです。こうしたルールは注意書きや放送で伝達してもなかなか徹底されないものですが、空港のように大きな荷物を携えた利用者が多くいる場所では、そうした乗り物がバランスを崩してしまった時の危険度もより高いと思われます。通常の歩行者に多少不便を強いても、ここまで徹底してカートやベビーカーを排除する必要があるということなのでしょう。

改めて見てみると、中心部には視認性を高めるべく照明も点いてるし、万一気付かずぶつかってしまう人がいても衝撃が和らぐように前方はエッジを落とした形状になっていたり、しっかり気配りしたデザインになっているようですね。

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