カテゴリー: デジタル家電 (page 8 of 9)

112. GUI上のガイダンスとシルクの文言不整合


初期設定画面

写真は、PanasonicのDVDオーディオ/ビデオプレーヤーDVD-RP91の初期設定画面です。画面左下に、リモコンのジョイスティックでの操作ガイダンスが表示されていて、親切です。四方向の黄色い三角マークは、無効の時には色がグレイアウトするので、今どの方向が有効かわかって良いです。NECの携帯電話やパイオニアのカーオーディオなどに見られるテクニックですね。

さて、ひとつ残念な点もあります。

リモコンの拡大部分
画面左下の拡大写真 「戻る」にあたりそうなボタンがたくさん

ガイダンスと実際のリモコンを見比べていただけるとわかるんですが、画面で「戻る」となっているボタンは、リモコン上では「リターン」となっていて、対応付けがとりにくいんです。レイアウト上、字数制限が厳しかったのが見てとれます。

しかも、それらしい位置にボタンがいくつもあるので、なお紛らわしいんです。ガイダンスの方にも、「マーカー」と「音声」に対応するボタンを描いておいてほしかったです。ウチはプロジェクタで視聴することが多く、部屋を暗くして使うんですが、手探りでこの「戻る」操作をするのは結構大変なんですよね。画面上でいくつめだったかわかるようになっていれば、もう少し楽に見つけられると思います。例は初期設定の画面ですが、他のメニュー画面でも使うので、結構な頻度です。

ちなみに白っぽいキーはすべて夜光塗料でぼんやり光ります。上記ボタンもリターンだけはそうしといてくれても良かったと思うんですが、デザイン優先だったんでしょうか。グレーの6ボタンは裏ではつながったゴムパーツでしょうから、コスト的な制約もありますね。せめて携帯電話の「5」ボタンのように触ってわかる突起をつけてほしかったです(このリモコンの「5」にも突起ついてます)。

関連ページ
Panasonic DVD-RP91製品情報

106. ユーザの意図把握と自動化 ~DVカメラの電源制御


ユーザの意図を把握して、操作を自動化/簡略化することはインタラクション設計者の重要なテーマですね。

適切でなかったりやりすぎたりすると、某オフィス製品のように不評を買ったりしますし、案外難しいものです。

最近購入したDVカメラ、VictorのDVX9はなかなかにうまい設計がされていたのでご紹介します。

通常DVカメラで撮影を開始するには、写真のような電源兼モード切替スイッチで、撮影モードにし、(必要に応じて)液晶パネルを開き、レンズキャップを外す、といった手順が必要になります。

電源スイッチ部分

ところがこのDVX9はレンズキャップは電動で自動開閉しますし、液晶パネルが電源に連動しているので、普段は電源スイッチを撮影モードにしたままにしておけば、液晶を開くだけで電源が入って撮影可能状態になります。こまめに電源を切って、要所要所でスナップ的に撮影するような使い方では非常に効率が良いですね。

ちなみに液晶パネルではなくファインダーを使う場合は、下の写真のようにファインダー部分を引っ張り出すことで電源が入ります。

矢印のどちらかの操作で電源オン

ひとつ心配なのは、この自動制御が再生モードでは行われないということです。再生モードの時は液晶を閉じても電源が切れないのです。撮影モードでのクセがついていると、電池切れになりそうでちょっと不安です。

関連ページ
Victor GR-DVX9商品情報(リンク先消滅)

100. CD-Rにデータを書き込むときに・・・


祝!100回!!これからもよろしくお願いします。

私は今年のお正月にCD-Rドライブを購入しました。(当時35000円くらい。現在1万円ちょっと(泣))それ以来、作成したデータをCD-Rに保存することが多くなりました。

ライティングソフトの画面1
作成したデータを登録した状態。合計の容量がよくわからない。

これはCD-Rにデータを書き込むときに使用するソフトの画面です。作業の流れは、

1.作成したデータを登録

2.登録したデータをCD-Rに書き込む 

といたってシンプルなのですが・・・

ある日いつものようにデータを書き込もうとしたときのことです。CD-Rの容量(650MB)をぎりぎり越えないだろうと思って作成したデータを、登録して書き込み終了するのを待っていました。2、3分後・・・なんとこのような表示がでてきました。

警告
CD-Rの容量に収まりません。

最初からデータの容量を知っていれば容量オーバーなんてことは起こらなかったと思います。

次の例も、CD-Rにデータを書き込む時に使用するソフトなのですが、こちらは登録したデータの容量を知ることができるので安心して利用できます。

ライティングソフトの画面2
登録したデータの容量を確認することができる。

このようなことからも、ユーザが必要としている情報をうまく提示することでユーザビリティは向上するといえるのではないでしょうか。

96. 2色LEDは色覚異常者の敵


最近、業務の関係で色覚異常について勉強しました。

色覚異常と言っても大別して第1種から第3種の3種類あり、それぞれ識別が困難な色の組み合わせが異なります。詳しくは下記のリンクなどで大変わかりやすく解説されていますので是非ご覧ください。

で、人口比率的に大半を占めるのが第1種および第2種色覚異常というタイプで、どちらも赤と緑を区別することが難しいことから、ひっくるめて赤緑色弱などと呼ばれたりするようです。

さて、赤と緑の区別が難しいということで、日常生活に深刻な影響を及ぼす事例にはどのようなものがあるでしょう?学生にとって重大事なのは黒板のに赤チョークで書かれた文字が読みとれないことだそうです。色覚異常の親御さんの団体などでは学校などで使用しないよう働きかけたり、色覚異常対応チョークなども開発されているそうです。

もうひとつ我々のような製品開発のお手伝いを生業としていて関連が深いのが2色発光ダイオード(LED)です。様々な電気製品に利用されいるので一度は目にされたことがあると思います。1つで状況に応じて赤と緑(明るい黄緑)に光るLEDです。

例えば携帯電話の着信中(緑)と充電中(赤)に同じところが光りますよね。これが色覚異常の人達には見分けるのが難しいんだそうです。もっとも携帯電話の場合には音が鳴ったり、着信の方は点滅だったりと他にもてがかりがあるので、そう判断に困ることはないと考えられます。しかし、最近もうひとつ非常に深刻だと考えられるケースを発見しました。

テレビの電源インジゲータです。たいていのテレビはオンの状態で緑、オフ(スタンバイ)で赤く光ります。これだって「テレビの画面自体に画像が映ったり音が出たりするから平気じゃないか」と思われるかも知れません。ところが最近、我が家で頻繁に消し忘れが発生することに気づきました。そう、ゲームやビデオなど外部入力を使った後です。この場合、ゲームやビデオ自体の電源を切ると画面には何も映らないし音もしなくなります。我が家では時々この状態でテレビを切り忘れるということが発生しました。これを防止するために気をつけようと思った時、唯一電源状態を把握するのが先の2色LEDだったのです。これでは色覚異常者に対応していないということで、ユニバーサルデザインとは呼べないということになります。

さて、前置きが異常に長くなってしまいましたが、最近この辺を考慮してか、ちゃんとこの問題を回避しているテレビに出会いました。SONYのWEGAシリーズです(いや、シリーズすべてがそうなっているかどうかは調べてません。ウチのはKV-29DR1という型式です)。

電源オンの状態
スタンバイ状態

この機種は写真のように、電源オンを示すインジゲーターとスタンバイ状態を示すインジゲータが独立のLEDになっています。つまり光る場所が違うのです。更に言えば、先のビデオ入力状態での消し忘れを防止するためか、外部入力機器からの信号が途絶えると、画面に「Sビデオ1」といった表示が出っぱなしになるようになってました。

外部入力信号が途絶すると…

ブラボーですね。ユニバーサルですね。下記に商品情報へのリンクを掲載しておきます。残念ながらFlashプラグインに対応しインストールしたブラウザからしか見られず、ユニバーサル対応じゃないんですが(^^;)。

関連ページ
からーふぃくしょん(リンク先消滅)
SONY WEGAシリーズ(リンク先消滅)

89. 春の新生活応援企画 家電製品買い方指南(AV機器編)


ビデオ

ビデオにもテレビと同じくモノラル専用型とステレオ対応型があります。映画や音楽番組はもちろん、音声多重放送を録画するにはステレオ型がお勧めです。最近では値段もほとんど変わりませんし。逆に値段があまり変わらないだけに、わざわざモノラル型を買ってしまうと悔しいです。見分け方は、ステレオ型の場合はたいてい前面パネルのどこかに「HiFi(ハイファイ)」と書かれています。またテレビ編でも説明したように前面入力端子の数で見分ける手もあります。

またビデオには標準モードと3倍モードがあるのはご存知だと思いますが、最近では5倍速なんて録画モードをもった機種も現れています。120分テープで10時間も録画できてしまうんですね。ただし、互換性に制限があるので、友人と貸し借りするテープには使わないほうが良いでしょう。

音楽環境

これから通勤/通学電車生活を始めるという方も多いのではないでしょうか。そんな時に音楽は欠かせません(音量は控えめに:-))。今ですとMDかCDかシリコンオーディオプレイヤーという選択肢があると思います。どれも一長一短あります。

MDはプレーヤーやディスクが嵩張らず持ち歩くのには好都合ですね。短所しては、店頭でMDに音楽をダウンロード購入できる端末も登場してはいるものの、原則として自分でCDなどからダビングしなければならないという点でしょうか。例えばお店でCDを買ったり借りたりしたその帰り道は聴いていけません(個人的にこれは大きいと思う)。

CDはその点バッチリですが、ディスクの取り扱いに注意が必要で、ケースまで含めると持ち歩くには少し嵩張ります。最近はCD-Rドライブのついたパソコンも増えてきているので、そういったものを活用すれば自分のオリジナルCDを作ることも可能です。ディスクもMDより安いことが多いです。パカっと開くタイプのプレーヤーはレンズを傷つけてしまいやすので注意が必要になります。

シリコンオーディオプレーヤー(いわゆるMP3プレーヤー)はなんといっても音飛びしないのが魅力です。また軽くて携帯性に優れています。電池の持ちに関してはCDなども飛躍的に向上していますので、そうアドバンテージはないように思われます。欠点は録音メディアの入れ替えができず(あるいはできるけど非常に高価)、違う曲を聴きたいと思う度に録音(ダウンロード)し直さなければならない点です。朝の出掛けに「今日は○○を聴いて行きたい気分」と思っても、パソコンを立ち上げてケーブルつないでソフト起動して、なんてやってる時間はないものですよね。そのディスクを引っつかんで出かければ済むMDやCDには適わない部分です。

部屋用のオーディオに関しては、あれだけ個性的なデザインが揃うともう他の選択基準は目に入らないかも知れません。それでも迷ったらちょっとリモコンにも目を向けてみて下さい。ディスクの入れ替え以外はほとんどそこから操作する訳ですので、後の使用に大きく影響する部分です。またラジカセなどで多いフタをパカっと開けてCDをセットするタイプのものは、やはりレンズが剥き出しになっていて傷つけてしまいやすいので、トレイ(引出し)式の方が気楽に扱えます。

#トレイはトレイで壊れるんですが、たぶんレンズ交換よりは安価ではないかと。

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