これは、初めて札幌ドームへ野球観戦に行った時のことです。

試合終了後、人混みの中を球場の出口へ向かって歩いていました。飲みきれなかったジュースを片手に、この混雑だとゴミを捨てるのも大変だろうと少し憂鬱な気分になりました。ですが、いざゴミ捨て場に着くと人の流れは思いのほかスムーズで、すんなり捨てることができました。

札幌ドームのゴミ箱

何でスムーズに捨てることが出来たのかな?と周りを観察してみると、ポイントは“人の流れに合わせたゴミ箱の配置”だと気づきました(図参照)。液体用の「飲み残し」のゴミ箱を中央に配置し、その隣から、「紙カップ」「紙トレイ」、最後にはその他のゴミに分類される「一般ゴミ」という順で左右対称に並べられています。さらに、端の「一般ゴミ」の先は球場の出口です。この配置のおかげで、混雑していても、人の流れに逆らわずに、ゴミを捨てながら出口へ進むことができるのです。

図.ゴミ箱の並び方と人の流れ

球場など一度の利用客数が多い施設では、人の導線も、お客さんが快適に利用するための重要な要素です。その中で「ゴミ箱の並び方」で人の流れをスムーズにしながら、しっかりとゴミの分別まで行なわせる札幌ドームの気配りに関心しました。