職場の近くのスーパー「マルエツ港北中川駅前店」にて発見しました。車椅子のお客さんが楽に買い物できるように、膝にかごを乗せるためのトレーです。

車椅子用トレー

膝の上にトレーを乗せ、その上に買い物かごを置くので、トレー裏側のももに当たる部分はクッション素材になっていました。また、買い物かごは専用のもので、トレーにぴったり乗せられるように小型にしてあったり、通常の買い物かごにあるような持ち手をなくし、両サイドに手をかける穴を開けてあります。

ベルトで腰に固定します

使うときは買い物かごを二つ持ってくるように指示されていました。どうしてかなぁと考えてみたのですが、トレーに乗せるかごが普通のかごとは違うものであることに関係しそうです。

小さいかごをひとつだけ持ってレジで精算をすると、商品は前のお客さんの使っていた普通の大きさのかごに移されるので、精算後にかごをしっかりとトレーに乗せることができません。そして、次のお客さんの精算時には、商品は車椅子の人が使っていた小さいかごに移されるので、小さいかごが元のラックに戻されない可能性があります。これらの問題が起こらないように、最初から小さいかごを二つ持って行き、商品をかごからもうひとつのかごに移しながら精算をして、かご二つを元のラックに戻すという使い方にしたのだと思いました。

この店舗では専用のかごを用意したり、使い方に配慮をすることで車椅子の人が健常者と同じように買い物が出来るようにしています。車椅子の人の「買い物」に対するバリアを取り払おうという試みにとても感心しました。しかし、車椅子の人と健常者が別々のかごを使用しているという部分では、まだ本当にバリアが取り払われたとは言えないのかも知れません。みんなが同じかごを使って不便なく買い物が出来るようになって、初めて本当のバリアフリーといえるのかもしれませんね。