アイコンは情報伝達のわかりやすさという意味では文字より劣ります。しかし、GUIの進化にともないアイコンは重要な情報伝達の手段として必要不可欠な存在になりました。

例えば、図1はmicrosoft wordの書式設定のウインドウです。このアイコンたちを見ると、どのアイコンがどんな機能を持っているかすぐわかります。しかし、ここが重要です。何回か使ったことのある人はわかると思いますが、使ったことのない人は「なんだこれ?」となるわけです。


図1:microsoft wordの書式設定のウインドウ
図1:これで書式の設定をします


解りやすいアイコンを作成する場合、そのアイコンの意味と人間のメンタルモデルをうまく合致させることで初心者ユーザの方々にも解りやすくなると考えられます。例えば、図2はアイコンが太字で書かれており(アイコンの意味)とBold→太字である→頭文字はBである→だから「B」なのか!(メンタルモデル)がうまく合致している例であります。


図2:microsoft wordの書式設定のウインドウ
図2:太くするには太字をクリック

そこで、初心者ユーザの方に「文字を太くしてください」というタスクを与えた場合、このアイコンを選ぶ確率が高くなると予想されます。(というのも実験をしていないので正確にはわかりませんが…) 解りやすいアイコンとは、このような視点からも考えられます。

中には、無意識に自分がしたい操作のアイコンをすぐに選択できる場合がありますが、それはそのアイコンが解りやすいのです。UIには「透明性」という言葉があります。人間と機械の間に障害がなく、すんなりと理解できる、ということです。アイコンに限らず、様々な機器で「透明性を見る」ことができれば?いいなと思います。