282. 音と形で状態を伝える~ウィーンの視覚障害者用信号機


先日休暇を取って、友人と二人でちょっとウィーンまで行って参りました。 見るもの聞くものいろいろと珍しかったのですが、中でも信号機に驚かされました。

信号機には、「コチコチコチコチ・・・」という音を発する箱が設置されています。これ、視覚障害者のためのものでした。引いた写真を撮ってくるのを忘れてしまったのですが、日本の信号機の押しボタン箱よりも少し高い位置に設置されています。

「音を元に場所を確認でき、安心して渡れていいね」と話してた時、箱の横にあるでこぼこが目に入りました。

信号機の箱の側面に矢印と四角と線の凹凸がある

矢印のようなマークに、四角いボコボコ、それに線。 いったいこれは何?と信号を渡るたびに思っていましたが、何気なく道路を見つめていて、やっと判明しました。これ、自分が渡っていく方向、これから渡る車線数、車の進行方向を示しているんです。 下の写真で、二重線の出っ張りと四角の数が、路面電車と車線数と一致しているのがわかりますか?

信号機凹凸と道路の対応:左側から路面電車と3車線の車がくること、また渡り終える右側から路面電車が来ることを示している

もし、渡ろうとしている道が一方通行で、車の来る方向がわからなかったら不安だと思いませんか? この表示をなぞることで、車道の情報を得られるわけです。 また、何車線あるかが予めわかれば、自分がすぐに渡り終えられるかという判断材料にもなりますね。 さらに、路面電車がある場合は地面がでこぼこしています。知らずに渡って躓いたり、白杖が引っかかったり、ということにも備えられそうです。

音で信号の在処を示し、凹凸で車道の状態を伝える。 なかなか親切な方法だと感心しました。

<補足>

ちなみに、赤と青を判別するには、「コチコチ」音の速度が変化するらしいです。ここまで私は確認できませんでしたが、以下のURLで紹介されています。

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2 Comments

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