262. 視覚障害者にも配慮した信号の押しボタン

高田馬場に出かけた際に、見慣れない信号機の押しボタン箱を発見しました。初めて見た形で興味深かったのでご紹介します。

この押しボタンには以下の3つの特徴があります。

これらの中で1と2の理由が気になったので考えてみました。一歩下がって見ると、押しボタン箱の設置高が1m位とちょっと低い事に気が付きました。低い位置で前面に点字が設置されていると、点字を読むために少しかがむような姿勢をとらないといけません。

これは見えないものを手探りで探している視覚障害者にとってかなりの障害になりますから、点字を読みやすくボタンも押しやすい上面に点字つきのボタンを設置した方が良いと考えたのではないでしょうか。視覚障害者に対する配慮を感じました。

ですが、3つ目の特徴である「押しボタン箱に設置したスピーカーから位置を知らせるためのチャイム音を出している」ということだけでは、上面に点字付のボタンが設置してあることを示すことができずに上面のボタンが活かされない可能性があります。

例えば「上面にもボタンがあります」と音声でガイドするなどの方法で、視覚障害者の方でも上面のボタンに気付くことができるようにすればいいのではないかと思いました。

この押しボタン箱には上面のボタンをはじめとした視覚障害者に配慮した特徴がありながら、気付いてもらうための工夫が足りずにその特徴が十分に活かされていないので、少し残念に感じました。しかし、あと少しの工夫で視覚障害者に対する配慮の行き届いた押しボタンになりそうなので、頑張ってほしいなと思いました。