タッチパネルがメインのPDAでは、文字入力に手書き認識をよく用います。そこで必ず発生する問題は、「O(オー)」と「0(ゼロ)」、「カ(カタカナ)」と「力(ちから)」などストロークが似ている文字の識別です。システムがどう認識するかという問題もそうですし、認識した文字をユーザにどう評価させるかも悩ましいところです。単なるメモならPDA上のフォントで本人が読めれば良いのですが、それをメールで送ったりするとPC上のフォントではあからさまに誤字として目立ったりします。

この問題になかなか上手いソリューションを組み込んだのが、SONYのPalmOS搭載PDA、CLIEの最新機種PEG-NX80VおよびNX73Vです。これらの機種には新しい手書き文字認識ソフト「デクマ」が搭載されているのですが、このソフトは認識した文字種毎に認識枠の背景色を変えて表示するのです。

ひらがながピンク、カタカナは紫、漢字は黄、アルファベットは水色、数字は青

写真は右2枠は、アルファベット大文字のオー、全角記号の丸を認識(全角記号は漢字扱いらしい)、表示した状態です。もし誤認識した場合は、各枠の右下の「めくれ」部分をタップすると、3枠目のような8候補表示になります(右下の「消」は削除)。こちらでも文字種別に背景が色分けされています。青(濃い水色)が数字です。詳細な色分けの凡例は、製品情報ページのココを参照して下さい。

色の意味を覚えるまでがちょっとナンなのと、全角半角の区別があまり考慮されてない(というか英数字は半角しか入力できない)こと、明度コントラストが低いので色覚異常の方が見分けられるか心配など、気になる点はありますがなかなか良いアイデアだと思いませんか?

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CLIE PEG-NX80V製品情報